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コンテンポラリー・愛情

好きになるってことを。
遠くに行かないで欲しくて、そばにいて欲しくて、誰のものにもなって欲しくて、過去の存在も何もかも自分でいて欲しくなる。金魚の尾ひれに彼の愛した夏が見えたとしても、である。
大好きだって思うものがある。絶対に失いたくなくて、誰にも触れられないように心にバリアを張るくらい絶対に失いたくないもの、触られたくない、胸の内にある。

私は愛するのが恐らく下手だ。
好きになれば好きになるほど、嫌われるようなことをしたくなってしまうのだ。特にこの文の中の設定とかではなくガチでそうなのである。
今はもう自分で制御できるようになっているが、厄介だった。この特性があるということを自分で勘づいたのは中学三年生だった。好きな男(今思えば恋に恋をする、みたいなものだったが)のことを好きになれば好きになるほど病的になっていく。常に目に映るものが自分であって欲しくなってしまう、自信が無いから、できた人間だと自分のことを思えないから。だからどこにも行かないで、お願い、好きだよ、好きだ、だから……
最終的には、好きだと勘違いしたあまりブロックをしてしまった。付き合ってたのに、彼氏だったのに。

本当に意味がわからない…
10月だったか、金木犀の香りが滞っていた。自分でブロックしたくせに、世界というコンテンツがそこで終了してしまったらいいのにとまで思った。

のちのち気づくが、相手のことを好きなことしか長所がない人間はつまらない。
深く、重く愛するなという訳では無い、ただ、好きな物は大事にした方がいいということである。

好きな男に、私が悪いことをした時に言われた
誰にも嘘をつかないでね、好きって感情には誠実であってねって言葉がずっと埋めいている
それはまるで首筋に鋭い棘が刺さったかのような、甘い声で耳元で囁かれたかのような、とにかく全身の力が抜けそうになった。子供になった気持ちだった。いや、高校2年生なんでまだまだ子供なのだけれども。
八割方好きな男に諭されたことにどきりとしたのが大きいのだけれど、割と図星でもあるから
好きだと言いたいだけの事はあった。愛したがりであった。

もうわからない、ひたすら愛の話を書きたかっただけなのに、愛してると辛いことばかりだ。現実を直視する。ヒリヒリとする全身、ここは戦場か?
息が詰まる、何故だか分からないが能動的に、獣では無いが確かに人でもない。しかし爆裂に胸の内がざわめいている。何が嫌なのかすらわからないから、ひたすらああ、ああ、と唸る。
何を書きたいかも分からない。
馬鹿な大人は嫌いだ。それでもそんな馬鹿な大人よりも弱い存在に置かれた自分が一番嫌いだ。
弱いことを言い訳にしてはのらりくらりとしずっと誰よりも劣ってる感覚が抜けないから、ひたすら認めて欲しいと思っている。
できれば、誰よりも好きな貴方に。

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