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【行間を読む】阿部龍蔵「統計力学」 p. 96 (理想気体からのずれの示強性)


キーワード

  • 理想気体からのずれ

  • 示強性

疑問点

ここで

$$
NW=\ln(Q/V^N)
$$

で$${W}$$を定義すれば、$${W}$$は$${\beta}$$と数密度$${\rho}$$

$$
\rho=N/V
$$

の関数になることが証明される。

解説

$${Q}$$を$${Z}$$で書き換えると

$$
Q=ZN!(h/2\pi mk_BT)^{3N/2}
$$

であるから、Stirlingの公式により

$$
\begin{array}{rcl}W&=&\frac{1}{N}\ln[ZN!(h/2\pi mk_BT)^{3N/2}/V^N]\\&\simeq&-\beta F/N+\ln N-1+\frac{3}{2}\ln(\beta h/2\pi m)-\ln V\\&=&-\beta F/N+\ln\rho-1+\frac{3}{2}\ln(\beta h/2π m)\end{array}
$$

である。ここで自由エネルギーの示量性により

$$
\beta F(T,V)/N=\beta F(T,V/N)=\beta F(T,1/\rho)
$$

となるので、題意を満たす。

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