おねーちゃんとの日常。⑥

「今年も残すところあと10日を切りました!さ~~~張り切って振り返っていきましょう!」
素振りでも始めようかというくらい元気のいいおねーちゃん、布団の中でも元気だなー。
布団に入るのは大体おねーちゃんが先なんだけど、入った瞬間足をバタつかせて布団を温めるのが好きらしい。

「はいはい、終わったらちゃんと寝ようねー。」
おかげでいつも僕が入る頃には温かい。2020年ももう終わりかー。

「ちなみにこれ、催眠かかったフリしてたらどうなってた?」
「『てーくんは催眠かからないと私のこと好きじゃないんだ~~~』って嘘泣きしてたと思う」
「茶番 VS 茶番」

「酔ったてーくんはかわいい。これは真理である。」
「平和な世界で何より。」

「おねーちゃん、なんでいつもそう自爆するのさ」
「照れはするけどてーくんに好きって言われたらうれしい。。。」
「もーーーー、そういうところもほんと好きなんだけど」
「へへ… もっと言って……」
「照れるのはいいけど布団持っていかないで。寒い。」

「恥ずかしながら姉の日があることを知りませんでした」
「それじゃ弟失格だよてーくん!」
「別に姉の日じゃなくても毎日おねーちゃんの日だし」
「もう…すぐそういうこと言う… えへへ…」
「ちなみに弟の日は3月6日らしいけど」
「毎日てーくんの日だから関係ない!」
「バカ姉弟だなぁ」

「急に神様?教祖様?になったかと思ったら全然信者増やす気無くて笑っちゃった」
「他の弟くんを導く余裕は無い!120%てーくんしか見てない!そっちの弟くんはそっちのお姉さんに導いてもらって!」
「それ含めて姉教と言われても納得してしまうんだよなあ」
「崇めるといいことあるよ」
「たとえば」
「ひたすら姉の愛が注がれる」
「いつも通りでは???」
「たしかに!!!!!!」

・・・

「ん、もうおしまい?」
最下端までスクロールしたおねーちゃんが物足りなさそうに言う。
1ヶ月分なんだからこんなもんだよ。

「そっかー、まあそんなもんかー。」
まとめの1ページめに戻って昔のツイートを見て、クスクス笑ってるおねーちゃんを撫でつける。
また同じように掘り返されると寝れなくなってしまう。

「来年も色んなことがあるよねー、きっと。」
おねーちゃんがスマホを枕元に置いたので、電気を消す。
「色んなことがあっても、またこんな風に二人でいるよ、どうせ。」
「『どうせ』って言い方しないのー。」
膨らんだおねーちゃんの頬を突っつく。ぷーと息を吐くのもかわいくて、その頬も撫でる。

「そだね、ごめん。きっとまた、二人でいられるよ。」
そろそろいい人見つけてほしいんだけどな、と思う反面、いつか二人でいられなくなる時も来るのかなと思った一瞬を振り払う。
今はまだ、この幸せを味わっていたい。

さーむーいー、と抱きついてきたおねーちゃんを抱きしめ返す。
布団の中なんだけどなぁと少し苦笑して撫で続ける。
もうちょっとお仕事頑張ったら、冬休みはゆっくりしようね。

おやすみなさい。

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