おねーちゃんとの日常。③

「いつだかの続きをしようよ、てーくん。」

定位置(膝の上)に座ったおねーちゃんがスマホをなぞる。

「これの続き?明日は休みだし、ゆっくり見るにはちょうどいいかもね。」
「今週もお疲れさまでしたっ!」
「おねーちゃんもね。頑張ってえらいね。」
髪が「撫でろ」と言っている気がするので撫でる。ふへへ、と声が聞こえるので合っていたらしい。

「・・・・・・・・・・・・これ本当なの?」
「今の会社入って最初はよく声かけられたんだけど、最近はまず無いねー。私としてはちょうどいいけど。適当に断り続けてたら別の課の女の人にも睨まれたりしてうけるんだけど。そうでなくても社内恋愛とかめんどくさいよね。」
色々思うところがあるらしいので、とりあえず撫で続けておく。

「これ今日も似たようなことやったじゃん、てーくん定期的にアプリで落ち込んでるよね。」
「めっちゃ話弾んでたのにいつの間にかトークリストから居なくなってて軽く落ち込んだ。」
「次があるよっ。よしよしー」

「イケメン美人の女の人に勝ち誇った顔で壁ドンされたい。」
「どうせ私にはできませんよーだ。夢の中のおねーちゃんにでも頼んでみたら?」
「ごめんて、拗ねんでて。」

「…この話はまた今度しようか。」
「そうしよう。」

「・・・・・・・・・・・・これも本当なの?」
「今の会社入って以下略、半分引きつった笑顔で去っていく人見るのちょーー楽しいよ。」
「ひとのこと言えないけどおねーちゃんも大概やばいよね。ていうか今仲いい同僚さんたちって全員それくぐり抜けてるのか、猛者だな」

「そういえばこの前お揃いのスニーカー買ったよね。」
「似合うの履いてるのも見たいけど、なんだかんだお揃いも憧れちゃった。」
「かわいいなあ。」

「・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・」
「また今度話そうか。」
「賢明。」

・・・

「ありゃ、そろそろ打ち止め?」
「今月は毎日note書いてるからツイートにまでエピソードがのぼらない…」
「なるほど、今度ツイート10連分のnoteとか書いてみてよ」
「何そのガチャみたいな扱い。やるけど」

「ふふ、一緒に1年を振り返るのも楽しいね。12月!って感じ。」
「来年はどんな1年になるのかな。おねーちゃんいたら十分に楽しそうだけど。」
「てーくんはそろそろ、一緒に初詣行く相手作ったら?」
「気持ちはあるよ、結果が伴わないだけで。」
「じゃあ次の初詣も一緒に行こうね!」

「結局、それが一番楽しいんだよなあ。」

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