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【自創作の話】地獄みてぇな話の解釈【技術系の話では無いです】

注意、以下の内容は「地獄みてぇな話」のネタバレを含みます、またそのゲームに関わる文章なので、当たり前のように倫理観が無かったり差別的な考えのオンパレードです。苦手な方はお控え下さい。


【大前提】
勿体ぶるほど大した話でも無いし、そこまで深い話でも無いです。
ゲーム自体、闇鍋コメディ感覚で制作してましたので、メッセージ性も何も無いです。

【前提】
このnoteはあくまで【地獄みてぇな話】の物語に対する一個人としての解釈・受け取り方を書いたものです。またそういった考えに正解も絶対も無いと思いますので『この人はこういった考えで解釈してたんだな~』ぐらいの流し見の気持ちで読んでいただけますと幸いです。

【言い訳】
本来、ゲーム外に解説系統置くのもと躊躇っていたのですが、あまりにも「はい闇ドン!はいなんか歪んだ人間ドン!はいなんか拗れた恋愛模様ドン!どうしようもないね!!!!!!!!!!」みたいな勢いのまま全てを乗り切ろうとしたせいで、「意味が分からない」のお声をちょくちょく頂いてしまいました。その為、野暮・蛇足だとは思いつつ、そのもやもやを少しでも晴らせればなと、普段は技術系備忘録として使っているnoteにこういった話を載せさせていただきます。


【以下、解釈・受け取り方】

『男が好きな男の話・女が好きな女の話』

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・おそらく、ここの話は普通に「なるほどなー」ぐらいでお読みいただけたと思います。『見目良い男さんは冴えない男が好きで、華やかな女ちゃんは清らかな女ちゃんが好きだった」っていうだけです。

『女が好きな男の話・男が好きな女の話』

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・女が好きな男の話について
『女が好きな男の話』に関しては、その文字通り『女が好きな冴えない男さんの話』を綴ってます。『見目良い男に好かれて拒絶したら、あまり好みでは無いけど綺麗な奥さんゲットしたし、理想の可愛い女の子見つけられてハッピー!』といった内容ですね。

・男が好きな女の話について(話をややこしくさせてる元凶その1)
『男が好きな女の話』に関しては、ちょっと文字通りの意味とは違った内容が色々混じってます。

まず、彼女は「遺伝子を残したい」と思う事が恋であると思っています。
そして見目良い男に惹かれた理由は、その容姿です。
中身なんて関係なしに、ただ外見だけのその遺伝を残したいと考えました。
なので「彼女は見目良い男に恋をした」と語っています。
そしてその後に進化云々で彼は不適合な生き物だからと、彼に同情を抱いています。(この進化の話、後でもう少し詳しく噛み砕きます)
そうやって好きだけではない同情心も交えた思いから、彼の非道な願いだって聞いてるんですね。
清らかな女ちゃんの話はいったんここでまとめますが、要すると『恋心と同情心を見目良い男に抱いていて、その為に身を削って尽くしてます』っていう話ですね。

【生物の進化話云々(解釈とはあまり関係なし)】
自然淘汰の結果云々の所の話です、ややこしい話をあまり噛み砕かず書いたのですが、私なりに噛み砕くと以下になります。

【生物噛み砕き話】
生き物(人間とか魚とかそういう動物)は生き残る為には進化をしていません。何故かというと進化というのは自発的な行いではなく、なんとなくの自然の流れだからです。(進化しようぜ!といって進化してる訳ではない)

例として、キリンの進化の話をあげます。
キリンは「高い所にある植物を食べる為に首を長くした」のではなく「元から首の長いキリンの個体が、植物を食べられて餓死せず生き残っていった。
その結果、首の長い個体が増えて行って、最終的に首の長いキリンだけになってしまった」という流れが、キリンの進化の流れになります。
(後々に首の短いキリンが産まれたとて環境に適応できず死んでしまうので、結果として首の長い個体しか残らなくなる)

その為、清らかな女ちゃんは
『適応とは結果論に過ぎず、偶然の結果に過ぎない。
自然淘汰の結果、たまたま生き残った個体が繁栄を続けていく内に変わってしまうだけに過ぎない』と述べたんですね。
この文章の意味は以上になります。
【生物噛み砕き話終】

そしてそういった話を踏まえて、この清らかな女ちゃんは『見目良い男』は首の長いキリンが繁栄しきった世界に生まれた『首の短いキリン』だと思ってます。
『もし首の短いキリンが生き残り繁栄できる世界であるならば、見目良い男さんも生き易かっただろうに、でもそうでないから貴方は最終的に種として死んでしまいますね』と哀れんでいます。
【生物の進化話云々(解釈とはあまり関係なし)終】

『下層の話』(話をややこしくさせてる元凶その2)

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ここに入る前に、ある一つの前提があります。
何かと言うと、
この作中内では「愛と恋は別」という考えがベースにあります。
その定義の違いを、清らかな女ちゃんの言葉を借りるなら
「恋は理想を投影する行い、愛は想い人を己の中に取り込む行い」です。

以上を踏まえ、上層でしていた話は全て「恋の話」になります。
男が好きな男の話では「冴えない男を己の理想(男が好きだと言う状態)にしようと行動している」
男が好きな女の話では「理想の外見を持つ男に哀れみを抱き、慰めようと行動している」
女が好きな男の話では「理想の外見を持つ女を我が物にすべく行動している」
女が好きな女の話では「清らかな女ちゃんに理想を押し付けて行動している」
で、全てが理想に絡んだ話です。
ありのままの人の姿を見ないで、自分の目を通した理想の姿に恋をしている話が上層です。

次いで下層では「愛の話」をしています。

冴えない男さんは見目良い男さんのありのままのその醜さを受け入れている。
清らかな女ちゃんは華やかな女ちゃんの『恋』に悲しみ「愛して欲しい」と同一化を図るべく(一緒に不幸になろうね精神)行動をしている。

また、少し話は変わりますが、恋は「恋をしている」と言いますが、愛は恋と違い「愛をしている」とは言いません。
この事から恋は自発的な感情、愛は受動的な感情(どうしようもなく湧き上がってくるもの)だと捉えることが出来なくとないと思います。

何が言いたいかというとこの下層の話は、
己の意思ではあるが自発的でない、この下層で語った話は確かに心の奥底で抱いている想いではありますが、それを自覚しているかどうかは全く別の話になります。(特に冴えない男さん)

【冴えない男の場合】
冴えない男は、見目良い男が人生に関わり続けるのを不愉快ながら良しとしています。奥さんをあてがってくる等をして己の人生を(ある種)壊そうとしてくる事すら許容しています。(上層において)
では何故許しているのでしょうか?その理由が下層に在ります。
心の奥底では、そうして醜く必死になる見目良い男の姿が愉悦だからです。
なので見目良い男が厚かましくも自分の人生に関わるのを良しとしていますが、果たして本人がそんな愉快痛快の気持ちに気付いているかどうかは別です。
「好きなのは女、抱くのも女。自分が積極的に関わるのも女。
そうして色んな女と(一方的に)遊んではいる。
だが、おそらく生涯を通して人生に関わり続けるのは見目良い男だけなのだろうな」
上層での冴えない男の認識は、おそらくこんな感じです。
下層の想いにどこまで気付いているかどうかは本人みぞ知るってやつですね、知る日がくるかも謎です。

ですが、皆様方は下層の冴えない男の本心を知ってしまっています。
なので、まず上層を読んだ後下層を読んだ時にまず「お前言ってること違うくない?」となるだと思います。
冴えない男は下層の想いに気付いていませんから、上層では「ただ不愉快な男がいた」としか語ることが出来ないんですね。

【清らかな女の場合】
一方、清らかな女ちゃんは下層の想いに気付いている節があると思います。
ここで上層の話になりますが、清らかな女ちゃんは見目良い男に『同情心』を抱いています。再度簡単にまとめると「同性を好きになってる事」を哀れんでいて、もう少し踏み込むと「必死にそれを自ら叶えようとしている事」に強い憐れみを抱いているんですね。
『恋をしているからその痛みが分かる』上層ではそう言っていましたが、
下層では『心に刃を指す男に恋をした』とあります。
つまり彼女は「自分が共感出来る痛みを持つ男」に敢えて恋をしたと下層で語っているんですね。
見目良い男に興味を抱くきっかけは確かに見目だったと思います。
その見た目の遺伝子を残したいと思ったのも紛れもない本心でした。
ですが話が進むにつれ彼女を占めるのは同情心になっていないでしょうか。
「可哀想で救いがたい、この人の遺伝子を残したい」
ここから先はかなり推察ですが、彼女は自分自身と見目良い男を重ねていた節があるんだと思います。(同性相手に想いを向けて報われなかったという点で)(彼女は華やかな女ちゃんを愛していたと言っていたので、彼の語る恋とはまたちょっと別になりますが)

そして、そうすることでここから少し上層での意味合いが変わってきます。
上層であった理想の話が
「理想の外見を持つ男に哀れみを抱き、慰めようと行動している」

「理想の重ね合わせを出来る男に恋をして、彼と共に自分の心を慰めようと行動している」

に変化するんですね。
現に清らかな女ちゃんだけ、上層の最後の最後で以下のように愛について語っています。
「愛とは、同一化を図る脳の深刻な誤作動。
私の辛さを伝わらせて、同情をして欲しかったから、今夜も私は耐えるのです。」
この時に向いていた「同情をして欲しい」という対象は、恋をして自分を見てくれない華やかな女ちゃんに対してです。
そして、結果として華やかな女ちゃんは目論見通り同じ穴の狢にやってきました。同情をして救い出そうと自ら身を投げ売ってくれたんですね。
そうして彼女は彼女なりの愛(地獄の底での同一化)を、これで遂げられると内心ほくそ笑んでどんどんと不幸の底に沈んでいこうとしています。
っていうのが下層と上層のまとめでした。
彼女は賢いが故に、自分の気持ちを分析化することに長けています。
なので下層と上層の話が入れ子になってる節があって、更にややこしさMaxになっていたんですね。

ここは更に余談ですが、華やかな女ちゃんは元々良い子だと思うんですよね。
理由としてというか、これもまた考え過ぎの話ですが。
見目良い男は、自身の恋の正当性を語っています。
清らかな女は、見目良い男の憐れみを理屈交えて語っています。
冴えない男は、女はいいぞー!となんか話してます。
華やかな女ちゃんは「赤さん殺しの正当性」を語っています。
倫理観がだいぶ危ういのですが、少なくとも清らかな女ちゃんは赤さんに対しては無の感情をいだいています、他二名についても同じく。
ですが彼女だけはその存在を重んじるが故に正当性を通さねば殺すことが出来ないという考えの持ち主です。
そして非道な罪を犯すと理解した上で「それでも彼女が笑ってくれるなら」と嘆きながらも実行しようとしてるんですね、彼女一人だけ少し躊躇いの思いが見られないでしょうか、私はそう感じました。(なので地獄に引きずり込めた清らかな女ちゃんはよりハッピーなわけです)

【以上で本編にまつわる考え述べは終わり、以下蛇足文】

【名前変換機能について】
ややこしくね?となってる方を何人かお見かけしたので補足で説明を書いておくと
『彼』に入力した名前が
・男を好きな男の話/男を好きな女の話/冴えない男下層
の各想い人の名前に反映され。
『彼女』に入力した名前が
・女を好きな男の話/女を好きな女の話/清らかな女下層
の描く想い人名前に反映されます。
実装した意味は特にないですが、夢女夢男の謎受容を踏まえてです。

【お礼?】
元々闇鍋わんこそば感覚で制作したゲームだったので「いぇーい!闇~!」みたいなノリで遊んで頂けると思っていたら、結構深く内容を受け止めていらしたり、考えたりしてくださる方がちらほらいましたので、今さながらにこんなnoteに解説文を書きました()遊んで頂いて本当に有難うございます。多分まだ色々と?ってなる所があるかもしれませんが適時修正出来れば良いかなぁ感覚です。では長々と失礼いたしました。ここまで読んで下さり改めまして有難うございます。



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