見出し画像

ちらっと見る

私は英語の見ることについての単語の豊富さが好ましいと常々感じている。「見る」はsee、「注意して見る」とlook atなのは皆様ご存知だろう。それからstare atで「じろじろ見る」、「見つめる・眺める」はgaze at、gazeは名詞で視線という意味もあったと思う。そしてこの間初めて知った「睨む」glare、それから一番大好きなもの、「チラッと見る」glance at…チラッと見る、気になる存在がいて、それを見たい。でも他者の存在や相手から気づかれる可能性かなんかがそれを躊躇させgaze atを阻むのだ。日本の古語で「恥ずかし」と言う単語がある。意味は目も当てられないほど美しいとか、素晴らしいとか。自分が恥ずかしくなるほど相手が立派なことを言う。眩いものは直視できないものだ。自分を下げて相手の様子を示す「恥ずかし」は随分と自虐的だが日本の謙虚の美学の香りがする。 一方でglance atも似たようなものを感じるが、チラッと見ることしかできないと言う行為にはより対象への敬意や敬愛があるように感じられる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?