EP呼び声は運命の鳴る方、丁の行くべき未来へ続く道の分岐点
この作品EPに含まれている7曲は丁の名刺となるCDになりました。
さてEP呼び声について語っていこうと思います。
前回のbecaseの記事を読んでいただき、呼び声もこういうブログを書いて欲しいという声が届きまして、文章をまとめてみようと思います。
インタビュー記事などの一覧
見逃していた記事などおあればぜひ読んでみてください。
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ジャケット写真の制作の様子
丁のアーティスト写真などデザインカメラ撮影はデビュー当時から、デザイナー林弘樹さんと、カメラマン神藤剛さんです。ヘアメイクもかわらず小野紗友美さん、スタイリストも浅野実希さん。ヒトミナカの時と同じメンバーでした。本当にいつも大変お世話になっております。彼らがいてくれてこそ丁が存在できています。本当にありがとうございます。
こちらの面々も呼び声EPの歌詞カードの中に記載がありますので、歌詞カードでも確認してみてくださいね。
まずカメラで撮影し、その素材をその場でプリンターで印刷して、CDの光虹を当てて、さらにその様子をカメラで撮影して完成!というとてもスピード作業な制作が目の前で繰り広げられていました。
ジャケットの黒い模様もセル画のような透明なフィルムを写真の上に載せての撮影でした。
7つの楽曲について
収録されている曲は2022年から2024年に制作した曲達になります。
呼び声
The Heliosphere
三つ子
螺旋の道
because
off-season butterfly
ヒトミナカ mini harp ver.
まずこの曲は対になる組み合わせがあります。
呼び声とThe Heliosphere
三つ子と螺旋の道
becauseとoff-season butterfly
という具合です。
それぞれが陰陽の関係になっています。
明るい部分もあれば、影もある。そんな真理を表現したかったんです。
そして、三つ子はWhispering Lightsの妹分に当たり、
螺旋の道は蟲森の弟分になります。
なんとなく楽曲に性別があるのは私の感覚だけだと思うので、
あまり考えなくて良いです。
ヒトミナカ mini harp ver.はこの中ではボーナストラックな扱いなので、この6曲の物語のエンディング曲だと思ってみてください。
そうすると30分の物語が見えてきます。
EP呼び声全体の物語
呼び声は二人のすれ違いの恋物語。複雑に絡む時の仕掛けと運命が叫ぶ名前はもう届かない世界になってしまう。
The Heliosphere では、信じていた人はもういなくなって、
世界が嫌になって、
けどその人がいなくなったのには理由があって、
三つ子でその人の過去からの贈り物があることを、どうか忘れないでと願う心を描き、
螺旋の道はその消えていく過去(命)を称え鼓舞する。
becauseではその螺旋の道は大丈夫。
きっと明るいから信じて進んでみてと願い、
off-season butterflyではそのいなくなった人を懐かしみ、
愛はどこかと探しているうちに、自分の居場所が分からなくなって、自分すらも見失っていく。
そんな物語です。
全て制作時期もバラバラですし、意図したところではないのですが、作っていくうちにこの形になりました。
とあるインタビューで、このEPはそれぞれの曲がシングルになりえる渾身の曲の寄せ集めと答えています。
丁は同じコンセプトの曲を作り続けているから、このお話が出来ていったんだと思います。
呼び声の赴くままに。
これは丁の生きてきた道、これから進むであろう道も示しています。
私も自分で作った曲に救われることがあります。
そして聞いていただける皆さんの人生にも寄り添っていける曲たちだと思います。
それぞれの曲に確かな希望はあります。どうかそこを辿ってみてください。
裏側のコンセプト
さてここからは裏話になります。
今回のEPの最大のポイントはエンジニアさんにあります。
とてもチャレンジな案を色んな人に話して、相談に乗ってもらって、結果叶い、大変貴重な経験になりました。
本当にレーベルの方々には感謝しかありません。
おかげで私も全力で専念できて、この7曲が仕上がっています。
そして、まだチャレンジしてみたい事、してみたい所がたくさんあります。
丁はこのEP呼び声のCDを持って、やっとスタートラインに立てたと、自信を持って言えます。
スタートラインということは、これからが勝負なのです。
このEP呼び声で大きく大きく舵を切りました。
それはとても勇気のいることで、たくさん悩み、本当に私はこの道で良いのかとたくさん自問自答していました。
今までSNSではミニハープ弾き語りの人としてやってきましたが、
このEPからはハープにとらわれず、進んでいきます。
呼び声のMVを出したときにこんなコメントを添えています。
そんな世界線の丁も悪くないと思えてきたのです。
各楽曲の技術的ポイント
呼び声
制作時期は2022年後半2023年入って辺りです。
becauseと同時期に依頼頂いたので、同じ頃に作っていました。
この曲は何といっても転調とテンポ変化が何より大きな特徴です。
どちらも丁は初めてチャレンジしました。
私はどちらかというと三拍子の曲が得意です。
そして四拍子が商業的にとても重要というのも把握しながら曲を作っています。そのどちらも組み入れた贅沢な構成です。
転調の参考に、メンデルスゾーンやドヴォルザークをとにかくたくさん聴いて曲分析していました。
特にカルテットなどのシンプルな構成の曲をメインに読みとりました。
シンプルだからこそ、4声しかないのに、効果音SEも無く音楽的盛り上がり、感情の浮き沈みが表現されている事にただただ感動しました。
そのコードの動きを参考にしながら作曲しています。
そしてこの曲はピアノで最初コードを決めていったと思います。
そしてギターでも弾けるように調整しつつという作業もしています。
色んなバージョンで弾けた方が楽しいに決まってますから。
ただこの曲の転調の具合だと、とてもあのミニハープでは間に合いません。
だからbecauseよりもさらにミニハープから離れているのが、この呼び声になります。
リリースイベントの感想でもありましたが、
「丁はハープを弾く人だったのか」と。
そうなのです、確かに音は鳴っていますが、もはやそのイメージからはかけ離れています。
本当に新たな挑戦になったし、そう導いていただいた音楽プロデューサーの力は大きな功績です。
丁としても新たな自分の発見になりました。
こんな自分もいたんだと。
そして共同編曲の樂さんのお力あって完成した曲です。この作業の流れはどこかのインタビューで答えていたので、割愛しますね。ぜひインタビュー記事も読んでみてください。
The Heliosphere
この曲はとにかく低音の音が多いです。
ほぼ、低音だけで構成されています。
とにかくそういうミキシングをしていただきたく、各音のパラ音源書き出しの際、それぞれの音源にイメージの音を名前にしています。
alientalkとかgodzillaとかWitchとかSpaceShipとか。
つまり、
エイリアンがしゃべってる声とか、
ゴジラの足音とか
魔女が呪文を唱える声とか、
宇宙船のエンジン音
という具合です。
この宇宙船というのが歌詞カードに差し込んでいるイラストの正体です。
そんなイメージの音を詰め込んでいます。
エンジニアの小森雅仁さんにも、低音へのこだわりを感じたと言って頂き、ミックスしていただいております。
私的には今回のEPの中で一番好きな曲でもあります。とにかくライブ映えを意識しています。
この曲が本領を発揮するのは間違いなくライブ会場です。
あの低音は大きなスピーカーで体感しなければ、真の姿は見えないでしょう。
制作したのは2022年の中間くらいだったと思います。なんかすごく勢いに任せてとにかくダークでかっこいい曲にしたいという目標のもと作っていました。
YouTube生配信作曲部屋のアーカイブが無かったのでこちらの写真を乗せときます。
三つ子
この曲は制作されていく過程がyoutubeのアーカイブに残っています。
この曲はオリオン座の小三つ星がテーマです。
星座の本を見ながらテーマを決めました。
実はこの曲はデモバージョンがyoutubeに上がっています。
今回リリースしたバージョンはそれとはリズムが違ったり、使用しているシンセサイザーの音が変わっていたりします。
もちろん完成形はリリースされたバージョンです。
とても丁重に扱いながら編曲していました。
ミニハープで弾いた時が1番輝くと思いますが、それはまたの機会に。
エンジニアの菅井正剛さんは、この曲は映画館で聞くと思ってミックスしてみました。と言って頂きました。
そうなんです。丁の曲は映画館のたくさんのスピーカーと、爆音で聞くことを想定して作っています。そんな汲み取り方をして頂いたことが、とても嬉しかったです。
まさにインターステラーをイメージしたような音になりました。
そういえばこの曲は妹的存在とちょっと前に書きましたが、なんとなく私の感覚なのですが、子を愛する母のような感情があります。
螺旋の道
↓作曲部屋のアーカイブです。↓
この曲は最初から編曲のイメージが固まっていましたね。
クラシカルに、映画の劇伴サントラの様にしてみたかったんです。
ただし、音数は最小限に極限まで減らして、ミックスの時に最大限個々の力を出せる編曲にしています。
ここまでの音作りを全部一人でやってる人はメジャーシーンにはいないでしょう。と思いながら作っていたんです。多分本当にいないと思います。
少なくともランティスレーベル内にはいないと言われてしまいました。
それでも作りたい音だったので、根気強くこの曲に付き合いました。
エンジニアの房野哲士さんはクラシカルなバラードが得意と聞きまして、オファーさせていただきました。本当に大満足の仕上がりです。
これは僕の得意分野!と房野さんから聞いたとき、よっしゃ!となりました。
シャカシャカ鳴っているのは鉛筆で手紙を書いている音です。
because
この曲については前回の記事で、たあああっぷり語っているので、ぜひそちらをご覧ください。
off-season butterfly
こちらも作曲部屋のアーカイブがありました↓
全体の編曲を仕上げたのは、この配信とは別日です。
この配信で作ったワンコーラスを、一晩でフルにして編曲まで仕上げました。
すごくノリノリで作っています。
カラフルに光るミラーボールと色んな色に光るライトをいっぱいつけて、ずっとジャンプしながら作っていました。
椅子なんかにゃ座っちゃいられないのですよ。
ライブでこう歌うというイメージを明確に持って作った曲なので、きっととても楽しい歌になると思います。
エンジニアの浦本雅史さんのミックスを聞いたとき、これは私には出来ない境地だと感じました。
特に異なる歌詞が重なるところなど、あの音の住み分けは本当に感動しました。ぜひそこも聞いて欲しいです。
この曲は色んなサブスク媒体でプレイリストにリストインしております。
たくさん聞いて頂けると嬉しいです。
ヒトミナカ mini harp ver.
この音源は雨の日に、自宅のスタジオで撮りました。
最初ピアノバージョンで提出しようとしていました。
本当にすごく良いんです。実はライブでピアノバージョンで演奏したこともありました。懐かしいですね。
この音源は一発録りです。
ミニハープで弾き語りをまず録音して、それに後半のみピアノのテイクを重ねました。
そして、歌についてピッチやタイミング補正もしないようエンジニアの房野さんにお願いしました。
ハープと声を同時に録音しているので、少しいじると、ハープの音がヨレるのです。
なので実質Live versionと言っても良いでしょう。
そんな曲たちです。
5000文字くらいになってしまいした。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。
つまり
このEP呼び声はぜひCDで聞いてください!
ということが言いたいのです。
とにかく音にこだわって作りました。
サブスクやYouTubeだとどうしても、音量、音質が削られてしまう所があります。なので、やっぱりCDで聞いてほしいですねと、マスタリングエンジニアの柴晃浩さんとお話しました。
30分のドラマをしっかり体験できるかと思います。
CDの購入はこちら
購入特典もあるのでぜひチェックしてみてください。
そして、とてもとても
大切なお知らせが
9月1日にあります。
SNSのチェックをお忘れなく。
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※9月1日追記
その大切なお知らせがこちらになります。
新たな体制になります。
丁の各種SNS↓
関わって頂いているすべてのスタッフさんに感謝を込めて。
そして聴いてくれる人、応援してくれてる人がいるから私は頑張れています。
本当にありがとう。
ではでは
丁
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