「神の一手」を探して(1)

 将棋を指していると、「形勢はどうなんだろう」「次は何がいい手なんだろう?」ということを考えるようになります(考えずに指すことも可能ですが)。あるいは将棋を観る(NHK杯将棋、棋譜中継や棋譜並べなど)ときにも、「どちらがいいのか」「この手の意味は」「この局面の最善手は何だ?」なんて考えながら楽しむこともあるでしょう。

 この「形勢」「最善手」...何気なく使いましたが、将棋を指すにしても観るにしても、この言葉を耳にしないことはないでしょう。将棋歴が浅くても、何となくイメージが湧く言葉だと思います。

 しかし、「『形勢』ってどういう意味ですか?」「どういう観点で『最善手』っていっているんですか?」と問われて、スラスラと答えられる人は少ないのではないでしょうか。また答えられても、その答えが他の人に受け入れられるかは分かりません。

 ここでは、将棋でよく使う「形勢」「形勢判断」「最善手」「大局観」の意味を振り返ってみようと思います。また、その過程で、あわよくば「神の一手」を見つけようと試みてみます(たぶん失敗しますが)。

 次回は将棋の神さまに登場してもらい、上で挙げた言葉を考えてみたいと思います。

 

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