【エッセイ】金縛り体験
人生で一回だけ金縛りになったことがある。
その夜は中々眠れなかった。23時頃にベッドに入ったが、その後私は寝付けずにイライラしていた。ストレッチしたし、リラクゼーションミュージック流したし、自律訓練法も試したけど全く眠くならなかった。ただ目を閉じるという状態を2時間ほどしていたと思う。
夜中に誰かが廊下を歩いている音がした。
タッタッタッタッ
両親どっちかが目が覚めたのかな。そしてその音が近づいてくる。
タッタッタッタッ
等間隔に鳴り響く足音がずっと続いている。
タッタッタッタッ
流石に長過ぎやしないか?私は様子を見ようとしたが体が全く動かない。
タッタッタッタッ
ずっと同じ音が聞こえてきて頭がおかしくなりそうだった。
タッタッタッタッ
顔を上げられないが、わずかに廊下から光が差している。私の部屋のドアが開けっ放しだったのだろう。
タッタッタッタッ
だんだん怖くなってきた。誰かがずっと自分の部屋を歩き回ってるんじゃないだろうか。
タッタッタッタッ
考えるな。寝ることに集中しよう。私は目を閉じ瞼の裏に見える模様を探し始めた。私は目を閉じたときにこの模様が見えると眠ることができると思い込んでいる。
中々見つからないな。さっきから探してるけど見つからないもんな。
もしかして見つけようと躍起になってるから見つからないんじゃない?何か想像しながら探してみよう。想像したものが夢に繋がるかもしれない。でも何を想像しようかな。この前会った友達とかどうだろう? あとは自然とか。この前海で見たカンパチとか。エロいネーチャンでも想像しようか。ダメだ、余計眠れなくなる。
もういいや、今日はこのまま起きよう。
起きてみたら朝の4時だった。早く起きてしまったけれど、ちゃんと気を失ってたみたい。もしかして、これが金縛りか。非常にリアルな夢で寝た気がしなかった。
今日も記事を読んでいただきありがとうございます。
足音の正体がエロいネーチャンなら良かったのに。いや、知らない人が家にいたらエロくても怖いや。
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