【エッセイ】「カワイイ」という概念について

10年前、大学時代にアルバイトの家庭教師で女子中学生を教えていたときのこと。

「先生、これ可愛くな〜い?」

見ると口から血を流してるぬいぐるみだった。グルーミーというぬいぐるみらしい。

可愛くデフォルメされてるけどグロいだろ!と心の中でツッコミしつつも、このことがきっかけで「カワイイ」という概念が自分の中でわからなくなってしまった。

日本では男が思う「カワイイ」と女の思う「カワイイ」は違うと元来言い伝えられてきた気がする。私は中学高校と男子校にいたけど、男子が「カワイイ〜」と言ってる場面に出くわしたことがない。良くてテレビでマツコ・デラックスが雄叫びしてるくらいしか思い当たらないのは私の情報感度が低いからだろうか?何が言いたいかっていうと、それくらい男のだけで集まると「カワイイ」という場面が無い。せいぜい女の子相手にしか使わないだろう。

それに対して女は髪型一つで「カワイイ」という。ネイルを見て「カワイイ」という。グルーミーを見て「カワイイ」という。何か可愛くなるための努力や工夫がそこにはある。でもこれらを男がやると「オカマ」呼ばわりされてしまう。この根底には男の「カワイイ」に対するアレルギーが本能的に強いのかもしれない。

最近は芸能人でも女装家が増えたこともあり、「カワイイ」を身につける人をちらほら見かけるようになった。ガッツリ「カワイイ」を取り入れなくても、何かワンポイント「カワイイ」何かを持ってる人を見つけると、私は心の中で「やりよる…」と呟いてることに気づいた。

今日も記事を読んでいただきありがとうございます。

私は見えないところをかわいくしてみようかな。例えばパンツとか。大胸筋矯正サポートとか。いや、変態か。

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