【エッセイ】饅頭怖いよ

皆さんご存知の通り「饅頭怖い」という落語がある。

原話は至ってシンプルだ。下記はウィキペディアから引用してきた。

腹をすかせた貧乏人が饅頭(マントウ。蒸しパンのような食品。中に具が入っておらず、日本のまんじゅうとは異なる)の店の前で突然倒れる。店の主人が訳を尋ねると、男はマントウが怖いという。主人は男を困らせてやろうとマントウをたくさん入れた部屋に閉じ込めた。男はマントウをたいらげ、怒った主人に今度はお茶が怖いと言う
『中国文化 55のキーワード』武田雅哉, 加藤勇一朗, 田村容子(編著)、ミネルヴァ書房〈世界文化シリーズ6〉、2016年4月10日、96頁。ISBN 978-4-623-07653-6。


私はこの「饅頭怖い」について、実は聞き間違いだったんじゃないかと考え始めたんだ。

★★★

「おい正一、お前好きなものは何だ?」

「おれは饅頭が怖いよ。」

「え?」

「饅頭が怖いよ。」

「『饅頭が怖いよ?』って言ったのか?」

「饅頭がちょわいよ。」

「?」

「饅頭がチョワイヨ。」

「ごめん、もう一回言ってもらっていい?」

「饅頭が조금チョワイヨ。」

「お前饅頭が怖いのか。変わったやつだな。」
(こいつに饅頭出してみよう。どんな反応するんだ?)

男は正一を饅頭がたくさんある部屋に閉じ込めた。数時間後、男が部屋を開けてみると正一は饅頭を全て平らげてしまった。

「おい、正一!てめえ嘘ついたな!全部平らげてるじゃねえか!」

「ご馳走様。あとお茶も조금チョワイヨ。」

★★★

本当はこうだったのかもしれない。しかしこれだと正一は何者だったのか。謎が深まるばかりだ。



今日もバカな記事を読んでいただきありがとうございます。

조금は皆さんご存知「好き」という意味です。

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