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【ポケモンSV】テラレイドにおけるアタッカー選出のはなし


前置き

剣盾から続くレイド要素、今作では通称"テラレイドバトル"ですが、前作とは打って変わりテラスタルによるタイプ変更要素が加わった非常に面倒くさい斬新なレイドバトルとなっています。

そんな話からもう1年近くが経ち、配信されたDLCの碧の仮面でも内容に合わせたレイドバトルが追加されました。

とはいえレイド攻略法が隅々まで煮詰まったかというとそうではなく、
そもそもテラレイドで全て最善の選出をすることは無理に近いです。
(特に本編の一部☆6レイドなど、そもそも公式が複数人でクリアすることを前提として調整している節がある。)

前提としてテラスタイプが全18タイプ。
ついでにレベルや特性、個体値、性格補正、テラバースト、AIの挙動などなど、ポケモン1種につき最低18種類以上のバリエーションがある時点で「このポケモンが全てを解決する!」とは基本ならないわけです。
一応ないわけではないけど…

なので場合によってはどうにもならない時も当然あります。

が、ゲームの仕様上簡単にレイド内容を選り好みできる訳ではないので、今更ですがテラレイドにおける選出の考え方について紹介していきます。
あくまで個人的な考え方なのであしからず。

なお言葉だけで説明すると分かりづらいため画像を大量に使用しています。
ご了承くださいませ。



選出の考え方

問題点

選出における問題点は多くあります。
取り敢えず一つずつみていきます。

◎問題点①:攻撃するときのタイプ相性
1番大事な部分です。
HPを削り切る火力がなければクリアすらできません。
問題は
「テラスタイプによって有効な攻撃技のタイプが変わる」
ことです。

かの終身名誉レイドアタッカーであるハラバリーでも"じめん"テラスには無力。
かといって"ドラゴン"テラスでもダメージは半減。

その際は効果抜群を突けるポケモンを代わりに選出します。

主力攻撃技の威力が等倍以上になるようにできれば
基本は問題ありません。

☆4以下は旅パや趣味パでも余裕を持って倒せる。
☆5以降はしっかりとした育成や選出が必要になってくる。


◎問題点②:攻撃されるときのタイプ相性

厳かにするとあっという間に大惨事になります。
マルチで遊ぶ際の超重要ポイント。
それは
「テラスタイプと本人の攻撃するタイプはあまり関係ない」
ことです。(技威力増加など一応関係はありますが)

抜群のテラスタイプだからといって頭の上の宝石だけ見ていると下のオマケの攻撃で弱点を突かれて簡単に足元を掬われます。
攻撃する以前に倒れたらクリアもままなりません。

その際は相手の攻撃技を抑えられるポケモンを代わりに選出します。

基本はダメージを等倍以下に抑えられれば御の字です。

"こおり"タイプ技を半減でき、
ついでに"みず"タイプ技で抜群を突けるシャワーズを代打に。

でも「テラバースト」にはご用心。

ブイズや意外なヤツが使用したりもする。

…ところで攻撃で抜群を突きつつ受けるダメージを減らすって難しくない?

◎問題点③:変化技
あってもなくてもいいけど
あったほうが戦闘は楽になる。
それは相手も同じこと。
「相手のポケモンは攻撃のみを行うわけではない」

ということです。

タイプ相性もばっちし。いざ出陣と意気込むも相手は
「キノコのほうし」や「ちょうはつ」など色々使ってくる。
妨害ばかりと思いきや今度は能力を上げてくることも。
なお今回はムクホークくんのおかげで運よく勝てた模様。

その際は「ちょうはつ」や「てっぺき」など相手からの状態異常/変化や能力変化に対応できる技を持たせていると安定度が段違いに上がります。

こちらも変化技や技の追加効果等で対応。
NPCのフワライドも意図せずいい感じに働く。

…でもタイプ相性気にして後にそれ考えるの難しい気がする。

◎問題点④:特性
思わぬ伏兵。これ一つが原因で戦法がおじゃんになることもしばしば。
つまるところ
「相手の特性を考えないといけない」

ということです。

戦況は順調。それもつかの間、味方が瀕死になって相手が急に特性でこうげきを上げ始める。
サブリミナル自信過剰。

その際は相手の特性を自分の特性で防ぐ。または「スキルスワップ」等の使用や特性に抵触せず戦闘するなど、別途対策を用意して対処します。

しかし対策さえできてしまえば一気に戦闘が楽になります。

今回はフラージェスの「スキルスワップ」で対処。
後は味方のムクホークが防御面を何とかしてくれます。

とはいえそこまで考えるのきつくない?



結論としては


見かけに反して考えることが多い。


この一言に尽きます。
とにかくテラスタイプがコロコロ変わるせいで
適正のポケモンもコロコロ変わってしまいます。

が、選出時にポケモンの選び方を予め抑えておけばこれらの問題は8割がた解消できます。いわばレイド適正チェック。
如何にして楽に惰性で攻略できるかがテラレイド攻略のキモ。

そこを上手いことなんとかできると脳汁ドバドバ。



選出手順

ということで前述の問題を踏まえた選出手順。

  1. 自身の主力攻撃技が等倍以上であるポケモン

  2. 相手の攻撃を等倍以下で受けきれるポケモン

  3. 相手の変化技に対応できるポケモン

  4. 戦闘時の行動が相手の特性に抵触しないポケモン

  5. 残った中で1番安全そうなポケモン

問題点の流れとそう変わりません。
実例と合わせて順に説明していきます。

今回の犠牲者はサムネで写った"エスパー"テラスのイダイトウです。

シルエット判別難易度第1位のイダイトウさん  Lv.75 ♀ (当社比)

次に今回選出で使用する"ひこう"、"どく"、"ノーマル"タイプを除いた計15タイプの物理・特殊レイドアタッカー候補です。(ボックス内)
ここから手順に沿って選出していきます。
なお、主力攻撃技のタイプ=テラスタイプとなります。

左/右:特殊アタッカー/物理アタッカー
(キラフロルとバサギリだけ逆になっています。)


まずは「1.自身の主力攻撃技が等倍以上であるポケモン」をボックス内から絞っていきます。

"かくとう"、"エスパー"タイプのアタッカーを除外。


次に「2.相手の攻撃を等倍以下で受けきれるポケモン」を絞ります。
☆6イダイトウ♀は以下の技と追加行動で「こごえるかぜ」を使用します。

ポケモン徹底攻略様より拝借。
https://yakkun.com/sv/raid.htm?list=midori
抜群を取られるタイプを除外。


次は「3.相手の変化技に対応できるポケモン」を絞りますが、「こわいかお」によって致命的なダメージになるポケモンはいないため割愛。

続き「4.戦闘時の行動が相手の特性に抵触しないポケモン」を絞りますが、これもイダイトウの特性「かたやぶり」の影響がないため割愛。
(影響があるとすれば除外したサーフゴーの「おうごんのからだ」くらい。「でんきにかえる」や「まけんき」は諸特性の影響を受けない。)

最後に「5.残った中で1番安全そうなポケモン」を絞ります。
今回は攻撃しつつ回復することのできる技「きゅうけつ」持ちのチヲハウハネが選出対象となりました。

信頼と安心のメトロノーム。惰性攻略のお供のひとつ。


以下は戦闘内容。

相手は特殊アタッカーのため「とびかかる」はお休み。
ずっと「きゅうけつ」連打。
HPバーは写っていないが受けたダメージはしっかり回復している。
メトロノーム+効果抜群による相乗効果で
半分の時間を残し削り切る。

基本的なアタッカー選出はこれでどうにかなりますが、"ゴースト"テラスのコノヨザルや"ほのお"テラスのリーフィアといった特定の組み合わせのポケモンや、一部の面倒な特性(まけんき、かちきetc.)を持っているポケモンを相手にする場合において自身が使えるレイドアタッカーでは対応できないことがあります。

その時は素直に諦めるか、いっそのことサポーターを選出する
という手もあります。
ソロで挑む場合ではまた別ですが野良マルチではとにかく耐えて瀕死にならないことのほうが遥かに重要です。
だからといって全員サポーターだとクリアできませんが。



演習問題

正直なところ例のイダイトウだけでは選出手順があまり活きていない気がするので追加で問題形式として出してみます。

多少の主観が入っていますのであくまでお遊び程度に。

問題(1)

"はがね"テラスの☆6クレベースに以下の3つのポケモンを選出する時、
どのポケモンを選ぶのが1番安全か。

☆6レイドの中でもわりと簡単な部類に入るクレベースくん

選択肢
①テツノカイナ
②ラウドボーン
③ガチグマ

ヒント:攻撃技の分類とタイプ相性

◎答え




②ラウドボーン

◎解説
取り敢えず順にどこがよくてどこがダメか見ていきます。

まずはガチグマ。
これはタイプ相性をみればわかる通り、元の"こおり"タイプによって弱点を突かれてしまいます。
比較的物理耐久が高いとはいえ、これでは相手のHPを削り切るまで自分のHPが持ちません。
当然の脱落。

テツノカイナはタイプ相性だけをみれば全く選出は問題ありません。
ただそことは別の場所に問題があります。

クレベースは元々ぼうぎょ種族値が184と全ポケモン中1位でありながら、
レイドでは更に「てっぺき」まで使用します。
そのため仮に抜群を突けるとしても物理アタッカーが仇となりダメージ量はラウドボーンよりも低くなってしまうため
あえなく脱落。

物理お断りマンのできあがり。
はらだいこ勢の雀の涙ダメージを傍から見ることもままある。

そしてラウドボーン。
元の"こおり"タイプ技は自身の"ほのお"タイプによって半減できます。
クレベースは特殊耐久が軟であるためワニ本人の火力が多少二人より低くともそれなりに特殊アタッカーとして大きなダメージを与えることができます。しかも抜群が取れる。「フレアソング」も追い風。
よって正解。

でも初動が遅いのがラウドボーン運用の難点。


問題(2)

"ひこう"テラスの☆6マフィティフに以下の3つのポケモンを選出する時、
どのポケモンを選ぶのが1番安全か。

可もなく不可もない相手。

選択肢
①セグレイブ
②ニンフィア
③ハラバリー

ヒント:ある程度の高火力とある程度の耐久の両立

◎答え




③ハラバリー

◎解説
まずセグレイブについて。
"こおり"タイプ技で弱点を突けるうえ"あく"タイプ技が等倍のなので一見良さそうに見えますが、マフィティフは「げきりん」を使用するため、結局のところ弱点を突かれてしまいます。
元々火力はあるためダメージはそこそこ与えられますが、それはマフィティフ側も同じ。普通に競り負けます。

事前にしっかり技構成を見ておくことが重要です。
これは脱落。
(一応ワイドブレイカー連打からの最速テラスタルでいけなくはないですが危なっかしいので却下。)

次にニンフィア。
マフィティフが行う攻撃技のうち「かみくだく」と「きしかいせい」の2つを半減し、「げきりん」を無効化することができます。
…が問題は防御面でなく攻撃面。

回復を平行できる「ドレインキッス」と高火力の「ハイパーボイス」を使えますがいずれも"ひこう"タイプには等倍で通ります。
加えて「めいそう」か応援の「いけいけドンドン」でしか自身の火力を伸ばせず、与えるダメージが伸び悩んでしまいます。
マルチではありですがソロでは手間を強いられるため惜しくも脱落。

最後にハラバリー。
ニンフィアと比べ受けるダメージは増えますが、弱点を突かれるわけではないためしっかり耐えます。
マフィティフの技構成上、全て攻撃技であるため特性「でんきにかえる」がほぼ発動する上弱点を突くことで大きくダメージを伸ばすことができます。
これによって受けたダメージは火力マシマシの「パラボラチャージ」でチャラにでき、耐久に関する問題と火力に関する問題両方を解決することができます。
よって正解。

いつもの"でんきにかえる"
いつもの"パラボラチャージ"


問題(3)

"かくとう"テラスの☆6ソウブレイズに以下の3つのポケモンを選出する時、
どのポケモンを選ぶのが1番安全か。

「おにび」が本体。

選択肢
①ローブシン
②ソウブレイズ
③ニンフィア

ヒント:どれが安全かというよりかは
 どれが一番マシかどうか

◎答え




①ローブシン
②ソウブレイズ
③ニンフィア

◎解説
全部正解ではあります。が、それは何故か。

三者とも実は有利な面を持ちながら同時に不利な面も持っており、いわゆる「時と場合による」選出の一例となります。
それぞれの有利不利な点を見ていきます。

①ローブシン
有利:特性「こんじょう」による「おにび」の処理
   特性「くだけるよろい」とのシナジー
   「メトロノーム」×「ドレインパンチ」

不利:"やけど"の割合ダメージ
   タイプ不一致「サイコカッター」が効果抜群
   変化技が全て後手に回る

②ソウブレイズ
有利:"やけど"状態無効
   「くだけるよろい」とのシナジー
   「メトロノーム」×「むねんのつるぎ」

不利:タイプ一致「シャドークロー」が効果抜群
   「くだけるよろい」による素早さ逆転現象
   急所による「てっぺき」貫通

③ニンフィア
有利:受ける攻撃技が全て等倍以下
   自身の攻撃技で抜群を突ける
   ドレインキッスによる継戦能力

不利:「くだけるよろい」の恩恵なし
   「めいそう」のD上昇が余剰
   抜群だが他2体より最終的な火力は劣る

…と全員訳ありです。
一見ニンフィアが優勢ですが物理アタッカーの二人を同じ程度に扱っているかというとソウブレイズの「くだけるよろい」が影響しています。
"効果抜群"とはいってもその倍率は2倍。つまり一回毎に"ぼうぎょ"が1段階下がる「くだけるよろい」2回分となるため何ターンも続く戦闘の中で
"ぼうぎょ"2段階ダウン=効果抜群時と同じ倍率を発生させることはいとも簡単にできます。

要は筆者はその「くだけるよろい」をプラスと置いて効果抜群と同じ扱いをしているというわけです。(NPCも地味にそこで仕事します。)

さて、この場合どのようにして選出するかといいますと味方の傾向を見て判断する形になります。

ローブシンは味方との連携やサポートが取れない場合、つまり味方全員アタッカーの際に選出します。
要は孤立無援の時に活躍します。

続きソウブレイズは自身の耐久を底上げしてくれるサポートがある場合に選出します。
今回は物理受けサポーターがいる時に活躍します。

最後にニンフィア。こちらは逆に自身の火力を底上げしてくれるサポートがある場合に選出します。
今回は「アシッドボム」や「てだすけ」などを扱うサポーターがいる時に活躍します。

なお記事作成時はソロでやっていたので今回はローブシンで倒しました。


いい感じな選出例

実を言えばアタッカー選出を律儀に手順通りに従う必要はありません。
抜け道はそれなりに存在します。
ということでその例をば。

◎特性「まけんき」の活用

「ぬめぬめ」を起点にする。
「ふんどのこぶし」の威力上昇と「まけんき」の併用。
等倍でも5ターン目でフィニッシュ。
ヌメルゴンは"かくとう","ゴースト"アタッカーのまけんき猿で解決する。

◎一部変化技無効系の特性

キタカミ版ブロロロームことヤバソチャ。
対するは影が薄い気がするアヤシシ。
元のタイプ相性もありレイドが終るまで延々と「しびれごな」を撒きまくります。
なお「ちょうはつ/ミストフィールド/しんぴのまもり」を使う味方には注意。

◎相手の追加行動を利用

相手に逆に火力増強してもらう。この時半減タイプであれば相当なことでもない限り、"いまひとつ"の技をAIは選択しようとしません。(ブースターを除く)
ウルガモスは物理耐久の補強を行わないため、積みさえ安定できれば全てのテラスタイプをソウブレイズで対応できます。でも"こんらん"対策はしてネ。

補足

この時期ともなるとかなり攻略情報は出揃っているため、
有名所のテラレイド攻略ページや有志によるTIPSなどなど、不安ならそれを見つつ遊ぶことをお勧めします。

一応データ単体としてよさげなものを添付しておきます。X系の有志は大体他の人が取り上げていると思いますので。

◎ポケモン徹底攻略様のテラレイド攻略ページ

◎テラレイド攻略@ウィキ様



おわりに

というわけでレイドアタッカーの選出の考え方の紹介でした。
ぶっちゃけやっていることはポケモンバトルの基本中の基本みたいな感じでしたが意外とこれが難しいんですよね。

マルチだと制限時間もあって余裕がないため最初は苦戦すると思いますが
慣れると片手間で別ゲーを遊びながらレイドを遊べるようになります。

まぁレイド用の育成に関してはしっかりポケモンの選出をできるようになって「いいかんじの選出例」のように凝ったことを考え始めてから面白くなりますがそれはまた別のはなし。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

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