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日本人と日本語の起源④

自ら珍本コレクターを名乗りはしつつ、果たして誰の目にも珍奇本と呼べるモノは⁈となると本当のところは極々僅かしか持ってない事に気付く。
既に紹介している本の中でも、例えば警察や医療のその分野で仕事をしてる人達にすれば、極々日常的に触れて居たりする書籍なら、彼らにとっては珍本には当たらないからだ。
その中で「これぞ珍本と思えるの最右翼」と呼んでも差し支えないのが、今回採り上げる轆輪眞山著の「日本人と日本語の起源シリーズ」である。
表紙上の「聖徳太子は被差別民の先祖」というサブタイトルの時点で真偽以前に衝撃的とは思うが、著者によると「聖(ヒジリ)」とはアイヌ語語源の「岸辺で皮をはぐ」という意味の差別用語で、部落差別に先立ち聖化され差別された天皇の聖徳太子に因んだ呼称との事だそうだ⁇
「日本語の起源はアイヌ語である」というスタンスの元で、ありとあらゆる日本語の語源の解説をしているが、この本では現在差別用語として知られてる言葉の語源を事細かに解説解析した上で、聖徳太子は被差別民の先祖という仮説を立ててるのである。
特別言語学を勉強しておらず思想的にもノンポリな自分にしてみれば、この本の説を信じるか否かは読み手次第としか言いようがないし、信憑性を持って人に勧められるそれでもないのだが、世の(ここでは言語学だが)ありとあらゆる仮説を検証している学者達に響けば何よりの幸いだと思えてならない。

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