電車の中でなにかと闘っている心の表現
布団の下に隠れてしまったなにかを
無我夢中でさがすような、
体をうごかしたくない違和感
急いで、影の陰影だけで成り立ってる白い厚い布をつかんで、ひっぱって
重いと腕を垂れて
何を探しているのだっけ。
雨が降りそうなグレーの空気が雲散している。
きっと端までいっても輪郭が無い
細く画面を割っている電線の奥、白く霞んで横顔がなにかを引っ張ったりして項垂れている。
とんがったり角があるレゴを踏んだ時みたいに、膝が痛いし、すでに数百は踏んづけた小さな命は騒ぐし
それにしても私はどこから来たのか。
なにを探しているのか
胸にかかった汚れた雪解け水のようなモヤは、痛む。この痛みは長く取れない気がする
東武東上線
湿気とほこりの匂い
池袋と和光市の間、準急
濡れた床。
2021/9/4
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