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地球に降りたった…

今日も言葉にまつわる話。

発端は友達との会話。

彼女がその日にランチを共にする友人が日本語学の博士号を持つ大学の先生だと聞いて私はこう言った:

「日本語学の博士!と聞くと恐れ多い感じがするけど貴方のお友達ならdown to earthなんだろうね。面白い話がいっぱいできそうだね。」

私の友人は帰国子女で日英バイリンガル(彼女はオランダ語も話せるから厳密に言えばトライリンガル)なのでdown-to-earthという表現はそのまま理解してもらえると思って使ったのだが、本来私はこうやって2つの言語をちゃんぽんに使うのは好まない。日本語で適当な言葉が見つかれば当然それを使ったと思う。

気になるのでその友人とも少し日本語ではどう表現するのが適当かといったやり取りが続いた。彼女が提案した「ざっくばらん」という言葉が一番私の言いたい意味に近いんじゃないかと言うところでその会話は終わった。

このdown-to-earthという形容詞に含まれる、私が含まれていると解釈している、意味合いを一言の日本語で表現するのはなかなか難しい。

down-to-earth の意味を"down-to-earth definition"と英語でググってみると…

Cambridge Dictionary:
“practical, reasonable, and friendly
(実際的で、分別があって、友好的)”
アメリカン・イングリッシュでは
“practical and direct in dealing with people(人との関わりに於いて実際的で卒直)”

Merriam Webster Dictionary:
“1. Practical(実際的) 2. Unpretentious(気取りのない)”

Collins Dictionary:
ブリティッシュ・イングリッシュでは
“sensible(良識ある); practical(実際的); realistic(現実的)”
アメリカン・イングリッシュでは
“1. realistic or practical(現実的或いは実際的)    2. without affectation; natural, sincere, etc.(気取りのない; 自然、誠実な)”

イギリス英語とアメリカ英語でも微妙に意味合いが違うようでもあり、いずれもプラクティカルで現実的といった部分は共通するがそれ以外の定義についてはまちまちだ。

VOA Newsの"Words and their Stories"というコラムに面白い説明があった。

英語には"have both feet on the ground"という表現があって、これはそのまま直訳して「地に足が付いた」という意味だ。

コラムにはこう書かれている:
「down-to-earth の人は大抵 have both feet on the ground だが、逆は必ずしも成り立たない。Have both feet on the ground の人がdown-to-earthな人ほど気さくで付き合いやすいとは限らない」

Down-to-earth でありながら out of this world(良い意味でこの世のものとは思えない)とも形容される、そんな人物になりたいものだ。

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