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飛ばない鳥 〜プチ悟りへの道〜

南の島に一羽の小鳥が住んでいた。

彼はまだ巣から出たことがなく

自分の羽で飛んだことがなかった。

自由に大空を飛び交う鳥を見ながら

自分もいつかああやって自由に空を飛んでみたいと思った。

すると彼の母親がやってきて言った

『空にはあなたに襲いかかってくる鳥がいて危ないからここに居なさい』

彼はその言葉を聞いて

確かにここに居れば外敵から襲われることもないし安全だから

今のままでいいやと思った。

そして一年が経ったある日

天から声が聞こえてきた

『お前はそこで何をしているのだ?』

その声は威厳を感じる低く落ち着いた声であった。

『何してるって、この安全なところで幸せに暮らしているんだよ』

すると天からの声がこう言った。

『お前は自分で空を飛びたいと言ったことを忘れてしまったのか?』

彼は言った

『そんなこと言ったかな?』

天の声は彼に尋ねた

『ならばなぜお前の背には羽根がついているのだ?』

彼は自分の言ったことは思い出せないけど

羽根がついている理由を考えてみた。

いままで考えたこともなかったけど

きっと空を飛ぶために自分は生まれてきたのかもしれない。

そう言えば最近ここにいて空を見ているのに退屈さを感じていたな。

すると彼の母親がやってきて言った。

『だめだめ、空には危険が沢山あるからここに居なさい』

その後、彼はどのような決断をしたか・・・

彼は今この話を聞いて

あなたが感じたことと同じ行動をとったのです。

すると今度は天からあなたに向かって声がした

『お前はそこで何をしているのだ?』

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