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香りを使ったコンテンツ開発

香りを使って何か面白いコンテンツを開発できないか?ということで
社内で行なったアイデアソンにて生み出された企画をもとに
モックを制作してみました。

さっそく、今回作ったものです。

コンテンツの概要

  1. 受話器をとって、香りに関する悩みを話す

  2. ChatGPTは香りアドバイザーとしてその悩みに対して回答してくれる

  3. その回答に沿ってカスタマイズされた香りが噴射される

香りのお悩み相談電話ということで
ChatGPTとの対話を通じて自分だけの香りを見つける体験ができるイベントを想定して制作してみました。
動画だと伝わりにくいのですが
シューっという音が出てる時に香りが噴射されています。

使用したシステム

  • Unity 2021.3

  • ChatGPT (APIは有料)

  • Whisper API (有料)

  • VOICEVOX(音声合成エンジン。無料で使えます)

今回はUnity上で、OpenAIが提供している音声認識AIサービスの「Whisper API」を使ってマイク入力から文字を起こし、その内容をChatGPTに送り
返ってきた文章を音声合成エンジンのVOICEVOXを使って読み上げてもらう、といった流れです。

Whisper API

VOICEVOX

「Whisper API」は日本語でも高い精度で文字起こしができます。
ただ、「寝つきが良くなる香り」と言うと
高確率で「熱気が良くなる香り」になったりします。
滑舌の問題かな?

香りを噴射するデバイスは、Aroma Shooter®2を使ってます。
こちらはデバイス1台に6種類の香りを装填することができ
香りの濃さや噴射時間を自由に変えることができます。

上の穴から香りが出てきます

今回は、その香りの配合もChatGPTに出してもらうようにしました。
仕組みとしては、あまり複雑なことはしておりません。
基本的に、ChatGPTに頑張って答えてもらう感じです。
ChatGPTには、以下のようなjsonフォーマットで返すように指示しました。

{
   "fragrance":{
      "lavender":0~100,
      "orange":0~100,
      "eucalyptus":0~100,
      "peppermint":0~100,
      "jasmine":0~100,
      "sandalwood":0~100
   },
   "message":”会話の文章”
}

香りの濃さを0~100にして、ユーザーから入力された悩みに対して最適な香りの組み合わせと数値を出してもらうようにしています。

ちなみに今回選んだ香りは、ラベンダー、オレンジ、ユーカリ、ペパーミント、ジャスミン、サンダルウッドの6種類です。

試しに、「花粉症が辛くて困ってます」と話しかけると

{
    fragrance: {
        lavender: 50,
        orange: 0,
        eucalyptus: 50,
        peppermint: 0,
        jasmine: 0,
        sandalwood: 0
    },
    message: “花粉症の症状を和らげるために、ラベンダーとユーカリの香りを組み合わせると効果的かもしれません。お試しください。”
}

と返ってきて、デバイスから香りが噴射されます。

レトロな電話機

お悩み相談電話、ということなのでこちらの電話機を使いました。
本当はちゃんとボタンも押せる電話機を使いたかったのですが
今回はこちらの置き物タイプのもの。
レトロなデザインでとても可愛いです。

置き物なので、ボタンとかは押せないです。
こちらを少し改造して、香りのデバイスを仕込みます。

穴を開けました。横の穴は受話器型イヤホンマイクを通す穴です。

受話器部分もただの飾りだったので、Amazonで見つけたレトロな受話器型イヤホンマイクを買って取り付けました。
また、正面に香りが出てくる穴も開けました。

赤く囲ったところに穴を開けました。
レトロな受話器型イヤホンマイクを取り付けて完成!
フェイクボタンの中央にある穴は開けようとして失敗した跡です。。

さいごに

今後はこのレトロ可愛い電話機の筐体を活かして
Raspberry Piとか使って、ボタンを押したらアクションが起きる
といった要素を追加していきたいなと思っております。

弊社では引き続きAIを活用した研究やコンテンツ制作をしていく予定です。
コンテンツ導入やコラボなどご興味あればお問い合わせください!!