かしわ記念(JpnⅠ)

こどもの日の船橋で行われる指定交流JpnⅠとしてすっかり定着のかしわ記念。
但し、今年は例年と趣が替わる。
その最たるものが、それまで砂厚が10㎝だったのが、3月7日を境に12㎝に替わったこと。
たった2センチと言えど、この変化はレースに大きく影響している。
その最たる例が前日の東京湾カップ。
近3年分の勝ち時計を列挙すると

2020 マンガン 1:48:6 良
2021 ギガキング 1:48:0 稍
2022 タツノエクスプレス 1:50:0 稍

近2年と比べても1分以上も時計が掛かっているのがお分かりかと。
特に今年は昨年と同じ稍重ながら、前年のギガキングの勝ち時計より2分遅い。
参考までに、中央競馬の砂厚は一律9センチに統一されており、まったくの別物と言っても差し支えないだろう。
高速馬場のダートで結果を出している中央勢の成績は、船橋においては過信できない。

因みに、近5年で1人気が(0-1-1-3)で、2010年エスポワールシチーを最後に12連敗中。
その要因はフェブラリーS好走馬が人気で凡走しているためで、近5年の1人気5頭はそこで3着内だった。
一昨年はモズアスコット、昨年もカフェファラオとフェブラリー覇者が1人気で馬券外に飛んでいる。
今年のフェブラリー覇者カフェファラオこそ今回は出走してこないが、2着テイエムサウスダン、4着ソリストサンダーは出走、人気が予想される。
同じマイルでも、府中は芝スタートの1ターン、一方の船橋はコーナー一周。
求められる適性は大きく異なる。
ましてや、今年のフェブラリーは重馬場開催で勝ち時計は1:33:8という高速決着、人気でも過信できない。

以上を踏まえて、かしわ記念の予想。

今年の中央勢6頭の顔ぶれは

①ショウナンナデシコ 牝5
②ソリストサンダー 牡7
③テイエムサウスダン 牡5
⑪サンライズノヴァ 牡8
⑬エアスピネル 牡9
⑭インティ 牡8

6頭中4頭が7歳以上の高齢馬、いずれも過去に指定交流の常連で賞金を稼いだ、世代交代の時期に差し掛かっている馬たち。
そうなると本命候補は勢いがある5歳①③と、昨年の覇者⑥カジノフォンテン(牡6)の3頭に絞られる。
しかし、③テイエムサウスダンは2歳時の全日本2歳優駿以来となるナイター(実は今年、4年ぶりのナイター開催で地味に重要なポイントでもある)、更に前述の高速決着のフェブラリーからの臨戦で時計が掛かるコース一周にに替わってどうかという点が引っかかる。

また、①ショウナンナデシコは目下連勝中で、近6走で(4-2-0-0)と勢いという点では最有力。
前走で砂質が替わった船橋コースとナイターを経験している点で、アドバンテージは他の中央勢を上回る。
あとは牡馬との力関係だけだが、指定交流として開催されるようになった1996年以来、牝馬は(0-3-1-20)と未勝利。
今回は前走から2㎏軽い55㎏なので、斤量面の恩恵を受けて好走可能とみているが。

そんな感じで、本命馬は...…

⑥カジノフォンテン


前年覇者カジノフォンテンの連覇に期待。
まず、かしわ記念が屈指のリピーターレースである点に注目。
過去に

エスポワールシチー 2009,2010,2012年
コパノリッキー 2014,2016,2017年
ゴールドドリーム 2018,2019年

と複数回優勝が3頭、近10年を見ても

フリオーソ 2010年2着、2011年1着、2012年2着
ワンダーアキュート 2014年3着、2015年1着
ベストウォーリア 2015年2着、2016年3着
インカンテーション 2017年2着、2018年3着
インティ 2019年2着、2021年3着

とリピーター好走が目立っている。
昨年の優勝以来勝ち星に恵まれていないが、帝王賞10着とJBCクラシック6着は不得手な右回り、チャンピオンズC10着は中央遠征と明らかに条件が悪すぎた。
連覇が懸った2走前の川崎記念こそサルサディオーネに絡まれる展開で5着に敗れたが、前走の京成盃GMで2着と復調気配を見せている点は見逃せない。
(1-1-1-7)の右回りに対して左回り(11-1-0-4)、特にホームの船橋は(7-1-0-1)という絶好の舞台。
あとは乗り替りの鞍上次第だが、自分のペースに持ち込めば勝機は見いだせるとみる。
ディフェンディングチャンピオンの割には近走成績と乗り替りで人気が落ちている今回、単複一本で勝負。





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