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詩人のノート
一人でやるはずの仕事を二人でやろうとしたからこうなった。
叛逆する相手が居なくなったら、自分自身に叛逆すればいい。
喪服じみたそのスーツ。
一列渋滞のエスカレーター。
今や焼香はタッチセンサー式になっている。
道と風とは友達だ。
どうその道を歩くのか。
風と寄り添うか、逆らうか。
安心、便利、退屈な生活と引き換えに俺たちは何を失った?
くるくると回るだけの記憶。
壊れた歯車。
風化していく記憶だ。
偽物だらけの誰かたち、気遣う言い方を知らない。
誰もがダンマリ決め込むから、今は沈黙ですら錆び付いた。
冗談じゃないのはそちら側のことだ。
面白半分の冗談みたいな仕事をして何になる。
それは粋な計らいというよりは、命儚い。
君ことなかれ、死にたまへ。
無関心と不寛容の誰かたちへ。
湖に落としてから正直に答えればいい。
俺は意識不明系。
言葉狩りも、言葉狩りという言葉も嫌いだ。
俺は詩人じゃなくて討入だ。
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