映画感想「アイリッシュマン」

たまにはヒーローモノ以外の映画も見たいなーなんて思って、以前から気になってた「アイリッシュマン」を鑑賞。
まず再生前に約3時間半っていうその長さに恐れをなしたけど、(中盤少しウトウトしたけど)最後まで見ることができた。
長時間に対する耐性ついてきたのか?

「~マンがついてるからヒーローものだ!」なんて最初だけ思ってました。事前に調べた情報ではデニーロが終活映画だなんて書かれてたので、現実的ではあっても長閑な映画だと思ってたけど、いやー全然違いましたね。
老人ホームのようなところから、デニーロ扮するフランク・シーランが過去を回想する形で物語が進んでいくんだけど、開始からファック連発、銃バンバン打ちまくりです。

なんでも「I Heard You Paint Houses」というノンフィクション小説が原作らしく、主要なキャラクターは実在の人物らしい。
もっともすべてが事実なわけじゃなく、あくまで原作を土台にした物語らしいが。
第二次世界大戦後から1980年くらいにかけてのアメリカが舞台になっていて、労働組合とマフィアの癒着が主に描かれている。

アメリカの歴史に興味がある人にはかなり見ごたえのある映画だと思う。
歴史の裏に隠されてきたアメリカを見たって感じ。
全てじゃないにしろ、当時の労働組合とマフィアの癒着や力関係をめぐる抗争、政治とのつながりは事実だと思うし当時の様子をうかがい知ることができた。
ケネディの暗殺をテレビでリアルタイムで目撃する人たちの空気感が生々しかった実際あんな感じだったのかなーとか想像できる。

そしてデニーロ、アルパチーノ、ジョー・ペシといった主要人物を演じる3人の化けっぷりがすごかった。
その筋の人にしか見えない凄味に加えて、30代から70代80代くらいまでを代役立てずに演じるんだけど、それが全く違和感ないどころかその年齢にしか見えなかった。
(ちなみに特殊メイクでなく最新のCGも使ってるらしく、演技と同じくらいその技術もすごい。)
映画素人の自分はアルパチーノは名前だけ知ってる程度、デニーロは芸人のモノマネのイメージが強すぎるし、ジョー・ペシに至っては名前すら知らなかったけど、名優ってこういうことをいうんすね。

3時間半という長さを感じさせない俳優の演技力、ストーリー展開、世界観の構成、恐れ入りました。

自分はこの映画の魅力を0.00000001%も伝えきれてないけど、とにかくみんな見ればいいと思うんだ。

#映画 #アイリッシュマン

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