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RaspberryPi Pico/PicoWの使い方 MicroPython編

はじめに

RaspberryPi Pico/Pico WでMicroPythonを使う方法を解説します。
Pico/Pico Wは、使うプログラミング言語によって「ファームウェア」というものを切り替えて使いますが、今回は簡単に使えて人気の「MicroPython」を使う方法を解説したいと思います。

簡単な流れとしては、Pico/Pico WにMicroPython用のファームをセットアップ、開発環境(エディタ)のインストール、Pico/Pico WのLEDを光らせるプログラムの実行。という流れで解説していきます。

設定手順はすべて画像付きで解説、プログラムもコピペで動くので、パソコンやプログラムが苦手な方でも安心してご覧ください。はんだ付けも不要で、ソフトも全て無料で制限なく使えます。


必要なもの

セットアップに必要なものは以下の通りです。

Windows PC

特に指定は無しです。お手持ちのものを使ってください。
この記事ではWindows11を使用しますが、Windows10でもOKです。
ちょっと古いWindows7を使う場合はコツがいるので、こちらのブログ記事をご覧ください。

RaspberryPi Pico / Pico W

RaspberryPi Pico/ Pico Wを用意します。

※ Pico Wは複数のショップが同じページに表示されます。購入時は老舗ショップ「共立エレショップAセレクト」からの購入をおすすめします。

USBケーブル

Pico / Pico Wには、USBケーブルが同梱されていないため、こちらUSB Type A - Micro Bのケーブルを用意してください(昔のAndroidスマホと同じケーブルです)。



実行結果

セットアップが完了させてプログラムを実行すると、以下のようにPico/Pico W本体のLEDを点灯させることができます。

Pico WのLEDを光らせた状態
Pico W のLEDを点灯させた状態



セットアップ手順

ファームウェアをダウンロードします

RaspberryPi公式のファームウェアのダウンロードページから、MicroPython用のファイルをダウンロードします。
Pico用・Pico Wでファームウェアが違うので、ボードにあったものを選択してください。

ファームのダウンロード場所の説明
公式サイト内のリンクの場所


「BOOTSEL」を押しながらPicoをPCに接続する

以下の「BOOTSEL」ボタンを押しながら、Pico/Pico W をパソコンに接続します。Windows上のに「RPI-PR2」というウインドウが開いたらボタンを離します。

BOOTSELボタンの場所
BOOTSELボタン
ウインドが開いたところ


ファームウェアをインストールする

ダウンロードしたファームウェアを「RPI-RP2」のウインドウにコピーします(USBメモリを扱うイメージ)。ウインドウが自動的に閉じたら、ファームウェアのインストールは完了です。

(インストール完了後は、WindowsからRPI-RP2として見えなくなります。再インストールしたい場合は、もう一度BOOTSELを押しながら抜き差ししてください)。

開発環境「Thonny」をダウンロードする

ファームウェアをインストールしたら、お使いのPCにプログラムを書く環境(エディタ)をインストールします。
MicroPythonでは以下の「Thonny(トニー)」という、シンプルで無料のエディタが推奨さているので、以下の場所からThonnyをダウンロードします。

Thonnyのダウンロードリンクの場所


Thonnyをインストール

ダウンロードしたファイルをダブルクリック、すべて「Next」を選択して、Thonnyをインストールします。「Finish」のボタンを押したらインストール完了です。

Thonnyインストール画面
インストール画面

Thonnyの設定

スタートメニューからThonnyを起動して、Pico/Pico W共通の設定を行います。上部メニューの「ツール」から「オプション」を選択します。

Thonny オプションの表示
オプション画面の表示方法


開いた画面で「インタプリタ」タブを選択し、以下の項目で「Raspberry Pi Pico」を選択して「OK」ボタンを押します。

※ Pico Wも同じ内容を選択します。

インタプリタの設定
インタプリタの設定

Picoを接続してThonnyにエラーが表示された場合は、もう一度「Raspberry Pi Pico 」を選択してみてください。


LEDを光らせるプログラムを書く

ボードとエディタのセットアップが完了したら、いよいよプログラムを書いていきます。PicoとPico Wで少しだけプログラムと手順が違うので、お使いのボードにあった手順を進めてください。

PicoでLEDを光らせるプログラム

Picoを使う場合は、以下のプログラムをThonnyに貼り付けてください。

import machine
import utime
led = machine.Pin(25, machine.Pin.OUT)

# pico本体のLEDを点灯します
led.value(1)

# 5秒待機します
utime.sleep(5)

# pico本体のLEDを消灯します
led.value(0)


Pico WでLEDを光らせるプログラム

Pico Wを使う場合は、ライブラリのインストールが必要になります。
Thonnyの「ツール」メニューから「Manage packages…」を選び、「picozero」とうライブラリを検索してください。

Manage packageの画面をひょじ
Manage Packages の表示
picozeroの検索

ヒットした「picozero」を選択後、インストールボタンを押してインストールします。

pcizeroの選択

ライブラリインストール後、以下のプログラムをThonnyに貼り付けてください。

from picozero import pico_led
import time

# pico w 本体のLEDを点灯します
pico_led.on()
        
# 5秒待機します。
time.sleep(5)

# pico w 本体のLEDを消灯します
pico_led.off()      



プログラムを実行してLEDを光らせる

それぞれのコードをThonnyに貼り付け後、以下の再生ボタンをクリックするとプログラムが実行されて、LEDが点灯します。

Thonny_プログラムの実行ボタン
プログラムの実行ボタン
Pico WのLEDを光らせた状態
Pico W のLEDを点灯させた状態



まとめ

RaspberryPi Pico/Pico Wで MicroPythonを使う方法を解説しました。

この記事の読者の方は、自分で思いついたモノ作ってみたい、動かしてみたい。という方が多いと思いますが、パソコンやプログラムは苦手だから、うまくいくか不安。と考える方も多いんじゃないでしょうか。

そのような方でも、Pico/Pico Wであれば、簡単な設定とコピペのプログラムだけで動かすことができます。
買ったけど動かせなかった。なんて事にはならないので、ちょっとでも興味のある方は、ぜひ手に取って体験してみてください。

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