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【技術史】高炉で銑鉄を作る

鉄鉱石から鉄をたくさん取り出すためには、炉に強力な風を送り込んで、勢いよく木炭を燃やす必要があります。炉を高くすると、炉全体が煙突のようになって、勢いよく空気を吸い込みます。(煙突効果)そのため、炉の高さはどんどん高くなりました。
製鉄のために建てられた背の高い炉を高炉(こうろ)と呼びます。
最初に高炉が実用化されたのは、BC5世紀の中国です。高炉と水車により送風し「爆風炉(ばくふうろ)」と名付けられました。

爆風炉では、燃料の木炭と鉄鉱石と石灰石を炉の上部から連続的に装入し、空気を炉の底から吹き入れ、炉内の全領域で化学反応を起こし、溶けた銑鉄を炉の下部から流し出します。このとき最も重要なことは、炉に送風する方法です。自然風 や人力で行うだけでは、大規模な爆風炉は操業できません。

中国では西暦31年、杜詩が爆風炉のふいごに水車動力のピストンふいごを適用しました。これにより送風量や送風期間が増大し、爆風炉操業は飛躍的に改善していきます。

『参考資料』
http://asait.world.coocan.jp/kuiper_belt/section4I/blast_furnace.htm

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