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【医療機器の歴史】脳波計

アイントーフェンのノーベル賞受賞から5年、ドイツの精神科医ベルガーは、脳波を発見した。心電図の電圧が1mVなのに対して、脳波の場合は、さらにその1/100~1/10に当たる10~100μV程度しかない。微弱な電圧、心電図の測定でさえ難しいのに、脳波測定はさらに工夫が必要だった。
さらに、脳から出ている電位であることを証明するのも難しい。「心電図が心臓から」という根拠は、脈拍との一致であった。しかし、脳から出ている信号であるという理屈づけを根拠に説明するのか、ベルガーも苦心したに違いない。
そのときベルガーが示した証明は、被験者が目を閉じた時と開いた時に出る脳波の違いであった。目から入る刺激に対して脳が反応している証である。さらに、眠くなった時、あるいは本当に眠ってしまったときの差異が存在することから、皮膚や筋肉に由来する電気信号ではない、と結論づけた。

『参考資料』

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ハンス・ベルガー

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