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【建築観察】タイヤ垣

タイヤを積んだ垣。傾斜地の造成は、石があれば石を積む。その場にある材料を用いて建築は行われてきた。
一方時勢の変化も「その場にあるもの」に変化をもたらす。例えば廃タイヤ。かつてそこらに転がっていた石が積まれたように、タイヤが転がっていればタイヤも積まれる。時代によって転がっているものや手に入りやすいものは変わる。
では、「その場にあるもの」のメリットは何だろう。工場で材料が生産されるコンクリートであれば強度の管理が容易で、性能を想定した設計や施工を実現できる。しかし、そのコンクリートが劣化した時、再び工場での生産やそこからの流通に頼らなければ補修できない。
しかし、その場で手に入るものであれば、補修の際にも材料はすぐに手に入る。

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