見出し画像

[技術史]織機から始まったコンピューターの歴史4

1904年、イギリスの科学者ジョン・アンブローズ・フレミングは、電子技術における重要な発明をします。トマス・エジソンが発見した、白熱電球の中のフィラメントから別の電極へ電子が流れる現象を研究していたフレミングは、真空管内で弱い無線信号を増幅させることに成功しました。後にトランジスタ・ダイオードの原型となる技術、フレミング管として知られるようになります。

1907年、アメリカのリー・ド・フォレストは、電子の増幅が可能な真空管を開発しました。真空管とは、真空のガラス管の中に複数の電極を入れ、電極の間に電流が流れるようにした装置です。真空管は計算機の中で、論理計算を行うための極めて重要な部品となりました。
しかし、大きな欠点もありました。ガラスにひびが入ると真空を保てず、正常な動作ができなくなります。また、消費電力も大きく、高温になり、すぐに焼け切れてしまいました。この欠点は、大型の計算機には何千もの真空管が必要とされたため、メンテナンス含め、大きな課題でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?