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解けない暗号

ネットワーク上で情報をやり取りする時、重要情報は暗号化して送受信される。暗号化すると、それを解読するための鍵を合わせて送信しないといけないが、セキュリティ上暗号鍵が見破られてしまう可能性がある。

東京大学の研究によると、暗号鍵を送受信者間で一切やりとりしない超高セキュリティワイヤレス通信技術の開発に成功したという。

使われるのはミュー粒子と呼ばれる素粒子だ。通信の送信者は宇宙から飛来したミュー粒子を検出器で検出した時刻をもとに暗号鍵を作る。ミュー粒子の速度はどこでも変わらないので、受信者は手元でミュー粒子を検出した時刻と送信者との距離から暗号鍵を推定する。従来の暗号通信のように暗号鍵を送る必要がないので、送信途中で暗号鍵が盗まれて解読される危険がない。

素粒子の飛来時刻は本物の乱数なので、量子コンピューターでも現実的な時間で暗号を解読できない。



(ミュー粒子・・・宇宙から届く強力な宇宙線が地球の大気と衝突するときに発生する。)

『参考資料』

https://www.eri.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/2023/01/【広報課0104確認】世界初、ミュー粒子によるワイヤレスセキュリティ技術_ALAYA用.pdf

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