ベトナム縦断 寝台列車でGO!
ベトナムを旅する上で、欠かせないと考えていた移動手段が寝台列車です。
私自身、いわゆる「鉄ちゃん」ではありませんが、修学旅行をはじめ、学生時代に乗ったブルートレインは思い出深く、郷愁を誘います。
ベトナムを南下する際は、ハノイ駅と合体した「マンゴーホテル」を旅の起点としました。
ここは日本で例えるなら東京ステーションホテル。と言えば、高級そうなのですが、朝食付きのツインルームで5000円を切る程度のリーズナブルな価格で泊まることができます。
フロントでは宿泊はもちろん、ハノイと、北部・中部の両リゾート都市サパ・ダナンをそれぞれ結ぶ寝台特急「ラマンエクスプレス」にチェックインすることができます。
チェックイン後はホテルのロビーで休憩。準備が整うと、駅の改札を通らず、ホテルの裏口から直接、列車に乗り込むことができるのです。
私が買い求めたのはダナンの手前、世界遺産の王宮があるフエまでのチケット。4人用の個室は運良く貸し切り状態となり、とても快適でした。シフォンケーキとバナナ、乳飲料などがセットになった朝食が用意されるほか、1人1人の乗客に向けた感謝の手紙も置かれるなど、心のこもったおもてなしを受けられます。
そうそう、手紙にはWi-Fiのパスワードも記されていましたので、noteの執筆も車内で進めることができました。
先頭車両には日本では見かけなくなってしまった食堂車がありました。「これは貴重な機会だ」と思い、用意されていた朝食は降車後に食べることにして、朝食時間に利用させてもらいました。予約をしていなかったので、食べられたのはフォーだけでしたが、朝から温かな物を口にできたのは有難かったです。価格も4万ドン(約250円)とリーズナブルでした。
予定ではフエまで13時間ほどでしたが、夜間に列車にトラブルがあったようで、1時間ほど長い14時間余りの行程となりました。急ぎではないので、「鉄道の旅を長い時間楽しめた」と気持ちを切り替えられました。そもそも列車が定刻通りに着く国の方が珍しいと言いますからね。
フエ駅ではお世話になった車掌さんにお願いして写真を撮影させてもらいました。
チケットはベトナム鉄道のホームページから購入しました。英語表記で80ドルでしたので、約1万2千円。移動だけなら飛行機の方が安いかもしれませんが、寝台に食堂車と、現代の日本ではほとんどできなくなった旅を楽しむことができます。鉄道で旅情を味わうならベトナムはおすすめです。