ご挨拶

teaspoonとは、寄せ書き形式のジン(zine、個人的な新聞)です。
テーマに従って、小さじ一杯の文章(100〜200字)を集めます。

このジンを読むあなた、
あなたにこのジンを手渡した人、
このジンに文章を寄せた人、
このジンに文章を集めたわたしたち。

たった一枚の紙切れですが、
それぞれが居心地の良い距離感で繋がるための仲介物になったり、
誰に言うでもない、取るに足らないことだけれど、
でもそっと共有したい言葉や考えを託せる場所です。

個人が発行から流通までを行う自主的な出版物のことをジン(zine)といいます。1930年代のアメリカで、SFファンの小さな集いから始まったジン。手軽に自分の創造性を活かせるものとして、SNS全盛期の現在でもさまざまな作り手により発行されています。
https://www.fuze.dj/2017/11/zine-culture.html

teaspoonとは?

わたしたちが作っている「teaspoon」は、寄稿者を中心に、読み合い、語り合うことを主旨としているのが特徴です。首都圏在住のアートやカルチャー、言葉に関わる活動をしている20代数名で企画・運営をしています。

編集部(3〜4人)の友達と、その友達くらいの範囲の人々に声をかけ、200字程度の文章や、 約5cm四方のイラストを集め、ランダムに紙面に配置しています。寄稿文は、書いた人の名前と分けて掲載し、内容を直に楽しむことができるようにしています。知っている人がどの文章を書いたのかを見抜こうと、じっくり読み込む楽しみもあります。

VOL.1は「自己紹介」、VOL.2は「言葉にできない」をテーマにしました。それぞれの胸の内に渦巻く思いや主張、空想や記憶が紙いっぱいに広がると、ワクワクします。「十人十色」とか「多様性」とか、聞き馴染みのある言葉では表しきれないような、一人一人の人間性のかけらみたいなものを感じ、ほっこりしたり、ドキッとしたりします。

さらに、ジンを発行したあと、「ティーパーティー」も企画・開催してきました。ジンを一緒に読み、簡単なワークショップをしています。完全にオープンではなく、あくまでジンを渡せるような範囲の、友達のともだちを紹介しあうわけですが、ジンで掲げたテーマが共通の話題なので、一人ひとりの感じ方や言葉遣いを大切にできるような機会にしています。

インターネットが日常生活の一部となった今、SNSなどで共通の趣味をきっかけに友人を増やすことも簡単です。あえて友達のともだちの範囲で言葉を交換することに、なぜ私たちはワクワクするのか?実験的な取り組みとして続けていきたいと考えています。

noteの位置づけ

わたしたちのジンは、気軽に配ることができるのが魅力である反面、積み重ねるよりも流れていってしまうという心配があります。このnoteには、編集部の目線で活動を記録していきたいと思います。

継続性という点では、印刷費用をどのように賄っていくか、これも模索中です。今のところ、200〜400部の印刷部数で、6000〜8000円程度の経費がかかっており、これを編集部で分担しています。

noteでは、記事の価格を500円に設定し(記事自体は無料で読めます)、気軽なカンパを集められるか、試したいと考えています。編集部一人ひとりが1000円を負担するとして、毎号、6人くらいの読者からの応援が目標です。任意の金額を設定できるサポート機能も利用しています。


teaspoonの目指すところ

新型コロナウイルス対策のなか、VOL.3の制作と並行して、「不要不急の番外編」も制作することにしました。

teaspoonの活動サイクル(テーマ決め、原稿募集、編集作業、発行、配布、イベント開催)を大きく変えずに、状況に合わせて柔軟に企画することができ、コロナ禍で生活様式が大きく変わっても、これまでの活動が続けられることを、とても有難く思います。

イベントを開催することはしばらく難しいけれど、ジンや、このnoteをプラットフォームに、ひそやかな日常を切り取って持ち寄り、交換しに集まれたら嬉しいです。

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いただいたサポートは印刷費、寄稿者と読者が集うティーパーティの会場代、飲食代に充てたいと思います!