肛門周囲膿瘍・痔瘻になった話

23歳女、救急搬送。

2022年12月31日、生まれて初めて救急車を呼びました。尻の痛みで。
過去最大級に痛く辛かった約1ヶ月くらいを、備忘録という意味も込めて残します。少しでも誰かのお役に立てたら幸いです。
※この記事では病気を取り扱いますが、私は医療従事者では無いため医師に聞いた話やネットで調べたことに基づいて自分の意見として記述しています。特に治療法や症状に関して100%合っていることはまず無いので、あくまで参考程度にご覧ください。
※尻とか膿の話をするので、正直綺麗なお話ではないです。お気を付けください。

今回の診断について

病名:肛門周囲膿瘍及び痔瘻

タイトルにも書いていますが、今回私は「肛門周囲膿瘍」及びそれに伴い「痔瘻」を発症しました。
正確な内容についてはググっていただいた方が確実なのでざっくりとご説明すると、下痢や免疫低下などが重なって肛門付近に炎症が起こり、それによって溜まった膿が激痛を引き起こすのが肛門周囲膿瘍その膿が出口を探して彷徨った結果、表の皮膚などに瘻管と呼ばれる通路を作ってしまうのが痔瘻。で合ってるはず。自信はないので興味がある方は調べてみてください。図解とかも出てきます。痔瘻はお尻に2つ目の穴ができます。私は3つになりました。
大抵の場合は肛門周囲膿瘍が悪化した結果痔瘻になるらしいです。クローン病などの疾患があると違うルートもあるようですが、今回私は肛門周囲膿瘍→痔瘻の順で悪化しました。
痔瘻はできる箇所によって名前が少し変わりますが、私は坐骨直腸窩痔瘻(Ⅲ型)という複雑痔瘻×2になりました。痔瘻の中でも割とレアみたいです。

この病気、男性がかかることが多い病気らしいです。しかも40代以降の。あとは乳児期の男児。女性がなる場合でも、産後の体調不良に伴うことが多いようです。
後述しますが、3つ目に受診した病院から4つ目の病院へ連絡していただく際に先生が「なんとねぇ、若い女性なんですよ!若い女性でこんなに重症化してるのを見るのは初めてかもしれない!」と元気に仰ってたのがとても複雑な気持ちでした。
症例自体はあるのですが、特に出産前の20代女性がかかることは結構珍しいみたいです。

治療方法:切開による排膿と痔瘻根治手術

前述した通り大抵の場合は肛門周囲膿瘍が悪化して痔瘻になります。肛門周囲膿瘍時点では、まずは溜まってしまった膿を外に出すことが必要です。かなり初期であれば抗生物質の処方のみで様子を見る場合もあるようですが、膿がしっかり溜まっている場合は切開をして膿の出口を作ってあげる必要があります。
また、痔瘻に悪化していて尚且つ膿の通り道(瘻管)が完成している場合だと、その瘻管から排膿が行われるため排膿手術は行わない場合もあるみたいです。その場合は受診時点で排膿が終わっているような形になるため、痔瘻の手術からになるみたい。

痔瘻根治手術にもいろいろあるようですが、私はシートン法で治療していただきました。
これも図解があった方が分かりやすいので細かい説明は省きますが、出来上がっている瘻管に輪ゴムを通し、輪ゴムが縮んで皮膚を傷付ける→自身の治癒力で再生する→輪ゴムが縮む→再生するを繰り返し、最終的に輪ゴムが皮膚表面まで出てきて脱落し治療が終わるという治療方法です。初めて聞いた時、思い付いた人すげぇ…ってなりました。
上記がシートン法という施術なのですが、それとは別なのか同種なのかチューブも入っています。排膿をした上でその膿が溜まっていた箇所から瘻管を通して皮膚の外にチューブを出し、膿溜まりが治りきるまで瘻管が塞がらないようにするという処置だそうで。膿が溜まっていた空間が塞がり切る前に瘻管部分が完治してしまうと、また肛門周囲膿瘍ができて別の瘻管が通ってしまう可能性があるそうです。なのでチューブを入れることで内側が治りきるまで強制的に瘻管を開けっ放しにするという施術です。これもとてもかしこい。
痔瘻根治手術の中でもシートン法は特に時間をかけて治療を行います。完治まで大体3ヶ月〜半年ほどかかるそうです。その分肛門括約筋を傷付けて後遺症が残る心配などが少ないため、安全に治療できるとのことでした。

闘病日記

人生で一番の痛みであり、自分史上では最高にきつい期間でした。こんなに痛いなら死んだ方がマシ、と心の底から思ったのは初めてかもしれない。他の方からしたら大袈裟かもしれませんが、私は本当にしんどかったです。
ここからは自分が覚えている限りで遡って、原因なども自分なりに考えつつ綴っていきます。自分が辛かったこと、苦しかったことを忘れないように書きたいので、雰囲気ちょっと重くなるかもしれません。できるだけ事実ベースで書くので、読み物としてさっくり見ていただけたらうれしいです。

夏頃(7月〜9月くらいのできごと)

もう既にこの辺りはだいぶ曖昧なのですが、夏頃に一度お尻から血が出ました。近所の消化器科にかかり、人生初の大腸カメラに挑戦しました。
結果は異常なしで、出血も真っ赤な鮮血だったことから「恐らく痔だったんじゃないか」という結論に至りました。後付けにはなるのですが、恐らくこの辺りから私の尻は異常を訴えていたのだと思います。気付けなくてごめんね…
その後は特にお尻に異常はありませんでした。一度血尿が出たこともありましたが、大腸カメラで異常が無かったことからストレスだろうと結論付けて受診することはありませんでした。
元々お腹は強い方では無いのでごく稀に下すこともありましたが、それでも痔瘻の原因となるような「酷い下痢」を起こした記憶はこの時点から今まで特にありません。

12月前半

夏に体調を崩してからは、特に大きな体調不良は無かったと記憶しています。
転職をし、12月から新しい職場で働き始めました。とても素敵な職場でのびのびと楽しく働かせていただいていたのですが、12月頭から体調が優れず、12/3頃に一度高熱を出して早退をしました。そしてそこから12/31に救急車を呼ぶまで、実はずっと発熱がありました。今思うとこの時点で深部に膿瘍ができていたのかもしれません。ただお尻に違和感は無かったため、発熱だけで気付くことは無理だったと思います。

12/23〜26

この頃からお尻に若干の違和感を感じるようになりました。とはいえ若干だったため、特に何もせず放置していました。

12/27〜29

お尻の痛みが膨れ上がり、尚且つ発熱が収まらず、この頃には夜も眠れないほどになっていました。本来であればこの時点ですぐに受診をするべきだったのですが、年末に入っていてやっている専門医が少なかったことと転職の関係で健康保険が切れている期間(本来あってはいけない期間)だったため、つい我慢をしてしまいました。

その結果メンタル的にも限界になり、ようやく29日の午後に救急相談に電話して対応してもらえる病院を紹介していただきました。
2箇所紹介していただき、1つ目の肛門科は症状を説明したところうちでは対処できないと丁重にお断りをいただきました。2つ目の外科が対応できるとのことだったので、安堵で泣きながら向かいました。
診察室に通され症状を伝え、痛みに耐えながらベッドに横になって患部を診てもらうこと約30秒。
「全然腫れてないね!」
めちゃめちゃフリーズしました。そんな訳ある…?
「えっあの…眠れないくらい痛いんですがそれでも腫れてないですか…?」
「うん、このくらいなら大丈夫〜」
失礼ながら正直全然信じられなかったのですが、まぁでもお医者様がそう言うならそうなのだろう…と納得し、帰路に着く頃には安心感と開放感でいっぱいでした。抗生物質をいただいたので、これを飲めば良くなるんだ!と信じて疑いませんでした。

12/30

全然良くなりません。
痛みは減ることなく、なんなら悪化しているように感じます。薬を飲んでいるからそんなはずはないのに。そんなにすぐには効かないかと思いつつも、でも悪化しているならまずいのでは…?と思い始めました。
この辺りでようやく、自分の症状について真剣に調べ始めます。恐らく「肛門周囲膿瘍」だろうということには既に気付いていたのですが、抗生物質で治る場合があるという記述もあったのでそれ以上には掘り下げていませんでした。
調べ直した結果、「重度の場合は排膿を行わないと回復は見込めない」という結論を得ました。「できる限りすぐに処置を行う必要がある」と。
でも私、保険証ができるのが1/1なんですよね〜〜〜あと2日我慢すれば保険の対象、今受診すれば全額負担…ということで我慢を選びました。
この頃にはメンタルが本当に限界だったので、友人たちに通話を繋いでもらってケツに針を刺そうとかしてました。自分で膿を出せれば楽になれるのでは…?!と血迷っていました。絶対に真似しないでください。マジレスするとこの時点で恐らくなかなか巨大な膿瘍になっていたので、刺せたとしても針の穴くらいじゃ排膿できてなかったです。付き合ってくれた友人たち、本当にありがとう。

12/31

いよいよメンタルが限界を迎え、朝から晩どころか朝から朝まで泣き通しです。痛みが悪化した27日頃からほぼ眠れておらず、また食事もほぼとっていなかったので肉体的にもなかなか限界でした。
夕方に泣きながら母に電話をかけ、もう一度救急相談に電話しなさいと言われそのまま電話をかけました。
救急車を呼ぶかどうかの相談という形で、泣きながら質問に答えました。回答が終わって少々お待ちくださいと言われ、戻ってきた電話口の女性に「非常に緊急性が高いと判断しました。すぐに救急車を呼んでください。」と言っていただき、号泣しました。めちゃめちゃ安心しました。

すぐに救急車を呼び、財布とスマホと家の鍵だけ持って這いずりながら家の外へ。救急車の中に入り、症状を伝えたりしながら(救急車ってこんな感じなんだあ…)と思っていました。
ド年末ということもありなかなか病院が決まらず、最終的に少し離れた大きい病院で処置を行っていただくことになりました。

発熱があったため院内ではなくプレハブ小屋らしき場所に運び込まれ、処置を待ちました。診てくださった先生が「肛門周囲膿瘍という、肛門の周りに膿が溜まってしまう症状で間違いありません。膿を出す必要があるので、これから切開をして排膿しますね。」と仰ったので大人しく待ちました。
「肛門周囲膿瘍 排膿」とかで検索かけると分かるんですが、みんな痛い辛いしんどいって口を揃えて言ってるんですよね。人生で一番痛かったとか。それを先に見てしまっていたので、震えながら待ってました。

そして看護師さんと執刀医さんと、あと恐らく研修医さん?の3人が入ってきて、治療スタート。
まずは局所麻酔。これが鬼のように痛い。冗談も誇張も抜きで泣き叫びました。
麻酔が効いたのを確認して、切開及び排膿へ。麻酔をしてるのでもちろん切開自体は痛くないんですが…膿を出すために患部をゴリゴリ押されて、それがもう痛いのなんのと。気が遠くなるような痛みでした。もちろん回復するためなので必死で耐えてたんですが、まじで歩けない座れないくらい腫れていたところを容赦なく押されるの、死ねる。あまりにもきつかったです。あと、それが一旦止まってあっ終わったかな…?って思った瞬間に「少し休憩ね〜」って言われた時の絶望感やばかったです。結局その日だけで確か3セットくらいゴリゴリされました。
あと口には出さなかったんですが、膿まじで臭い。びっくりしたし申し訳なくなった。ゴリゴリされてる時にくっっさ!って声に出そうとして、でも自分が笑うのも執刀医さん笑わすのも良くないなと思って黙りました。

その日は処置が終わったあとそのまま帰宅、明日も来てねーと言われたので元日も通院が決定しました。とはいえもう痛みやら疲労やらで「年末年始」という感覚が抜け落ちていたので、特に何も感じてませんでしたが。むしろ年末年始の大変な時期に処置してくださってありがとう。
処置の最中、私が叫ぶ合間合間に看護師さんが「たくさん出てるよ〜、たくさん我慢したでしょ、辛かったね〜!がんばったね〜!」と声掛けをしてくださって、それがうれしくてありがたくてたくさん泣きました。

1/1

朝イチから病院へ。救急車に乗った時以外、基本全移動をタクシーでしていました。後部座席でずっと横にならせていただけて、めちゃくちゃ助かってました。
ただこの時も痛みがかなりきつくて、タクシーに乗る時も乗ってる間もずっとぐったりしていました。どうやら前日の処置の際排膿が終わるまで傷口が塞がらないようガーゼを切開した部分に挟んでくださっていたようなのですが、それが逆に排膿を妨げることになってしまい膿が溜まって痛んでいたらしいです。傷口にガーゼ挟むのの方が痛そうに感じます。たぶんそれも痛かったと思います。
病院に着いてすぐ運転手さんが看護師さんを呼んでくださって、そのままストレッチャーに乗せていただき院内へ。前日に抗原検査を受けて陰性だったため、その日は院内での処置でした。運ばれてる時に看護師さんが「辛かったね、眠れなかったでしょ?」と声掛けしてくださってまたボロ泣きしました。

前日の執刀医さんとは(恐らく)別の方が対応してくださったのですが、開幕ゴリゴリ排膿でまた叫び散らかしました。なかなか陽気な方で、おぉ〜出るわ出るわ笑と笑いながら処置されました。そのタイミングで前述したガーゼの件を聞き、なるほどそれで痛かったんだ…と納得しました。実際は違ったんですが。

2回ほどゴリゴリされた後、痛み止めをいただき効くまでしばし待機。そして今後のことについてお話をしていただきました。
まず、通院はもうしなくていいこと。放っておいても勝手に膿が出ているので、このまま排膿が終われば傷口が閉じて治るだろうと。ただ傷の経過は見て行った方がいいので、比較的自宅に近い肛門科の病院に紹介状を書くから年始の診察が開始したら行ってみるといいとのことで紹介状をいただきました。また痛み止めを服用しすぎないようにとの注意もいただきました(市販のものも含めてこの期間まじでずっと痛み止めジャンキーでした)。

そのまま帰宅し、その日はずっと寝ていました。幸いにも「排膿してもらったから回復に向かう!」という前向きな気持ちが出てきたため、この辺りで若干食事と睡眠がとれるようになりました。体力的にも回復に向かうんだろうなぁと信じて止まなかったです。

1/2〜5

この間は、基本寝ながら水分をとり、気が向いたら食事をとり、元気があれば患部をシャワーで流すということを繰り返していました。
肛門周囲膿瘍にかかった方々の経過ブログなんかを見ていると、大体は排膿後はだんだんと症状が落ち着く!と書いてあります。では私は…?正直、一切回復している感覚がありませんでした。膿も出続けていて止まる気配が無いし、発熱も収まらない。食欲も湧かなければうつ伏せ以外で寝ることもできない。痛みが増した12/27頃からここまでずっっっっっっっとうつ伏せ寝のみで過ごしていたので、腰と背中がパンパンでしんどかったです。
良くなり始めたら傷口の経過を見てもらいに別の病院へ行ってね、と言われていたので多少回復するのを待っていたのですが、全くもってその気配がなかったのでしぶしぶ1/6に受診することに。オンラインで予約を取り、1/5の夜は頑張って眠りにつきました。この頃ようやく眠る努力をするようになり、YouTubeでヒーリングミュージックをずっと流していました。ディズニーがお気に入り。

1/6

予約をとっていたため、朝イチで肛門科を受診。受付で紹介状を渡すと、比較的すぐに呼ばれて診察室に通されました。
取り急ぎ自分の口からも症状を説明したあとベッドに横になって患部を診ていただくことに。ゴリゴリ開始。数日ぶりの絶叫。
予備動作というか、触るよ〜とか押すよ〜とかの声掛け無しでゴリゴリが始まったのでめちゃくちゃビビりました。そしてこれが専門医なんだなぁと思ったのが、容赦がない。「痛いね、でも膿出し切らないともっと痛いからね〜」と言いながら、泣き叫ぶ私に容赦なくゴリゴリしてくる。ありがたいけどまじで痛い。
さらにビビったのが、ゴリゴリしながら先生が放った「とめどなく溢れてくるね笑」という一言。正直切開してもらってから毎日かなりの排膿があったため、まだそんなに出るんですか…?と震えました。震えたんですが、先生がちょっと楽しそうに「まだ出るね〜笑」って言い続けるのでちょっと笑いました。
この辺りでなんとなく察してはいたんですが、どうやら重症っぽい。そして、今までの処置では足りてなかったっぽい。
一通りゴリゴリが終わったあと、エコー検査の機械を当てられました。ぶっちゃけそれも痛かったんですが、まぁゴリゴリよりは断然マシでした。先生がずっと、「あ〜たぶんこっちだねぇ…」と言っているのが気になりながらも、診察終了。

「切開してもらってる部分ももちろん腫れてて膿が溜まってたんだけど、君の痛みの原因になってる膿瘍はもっと奥にある。そこの膿も切開の傷口から出てはいるから切開自体は無駄ではなかったんだけど、圧倒的に足りてない。下半身麻酔でしっかり排膿するべき。でもここではできないから、今から大きい病院に移ってもらいます。たぶん入院になるよ。」
ありがとうございます、と自然に口から出ました。そのくらいしないといけない大事だったんだ…大袈裟じゃなかったんだ…という安心感でいっぱいでした。手術や入院への不安感はほぼ無く、ようやく回復に向かうんだなぁといううれしさでいっぱいでした。

その後紹介状を書いていただき、連絡もしていただいた上で真っ直ぐ大きい病院へ向かいました。受付に声をかけたら最初に渡された書類が入院書類でちょっと笑ってしまいました。確定演出。
受付を済ませて最初はそのまま立って待っていたのですが、さすがにしんどくなってきて受付の方に「横になれる場所ってありますか?」と伺ったところすぐにベッドに案内していただき、その後ずっとそこから検査やら何やらに向かわせていただきました。
採血と痛み止めの点滴を受け、心電図をとり、レントゲンをとり、CTをとり、ようやく診察室へ。
「やはりかなり奥の方に膿瘍があるので、切開して排膿します。本来は排膿が終わって落ち着いてから痔瘻の手術をすることが多いのですが、今回はそのまま痔瘻の治療もします。時間はかかりますが、格段に楽になりますよ。」
ということで先述したシートン法など施術内容の説明をしていただき、そこから約1時間後に手術という形になりました。

約1時間後、手術着に着替えて手術室へ。最初に下半身麻酔を受けました。
最初の切開の時の局所麻酔が痛すぎて怯えていたのですが、下半身麻酔はどちらかというと鈍痛っていう感じで、比較的耐えやすい痛みでした。数分ごとに保冷剤を当てられ、ここは冷たい?ここはどう?と聞かれ、だんだん冷たさを感じない範囲が広がっていくことに感動していました。最初は冷たかったところが冷たくなくなって、冷たくないです!と元気に答えたら普通に感覚の残っている腰部分にここは?と当てられてギャアと声が出ました(めっちゃ笑われた)。

手術自体は全く痛みなし。感覚も全くないので、今何されてるんだろうなぁ…とぼーっとしてたら終わりました。事前のご説明通り、チューブと輪ゴムが入ってますからね〜と言われるもよく分からんので頷くだけ頷きました。
血圧が下がったのか、術後めちゃくちゃ寒くなりました。動けないのでそのまま入院するベッドまで運ばれ、ベッドを移していただき、電気毛布とフットポンプを付けていただきました。夕飯は起き上がって食べることができないのでカロリーメイトゼリーとジュースをいただいて、そのまま就寝しました。
深夜に麻酔が切れ始め、もしかしてめっちゃ傷口痛くなるんかな…?と思ったんですが、意外とそこまでではなかったです。眠れはしなかったので痛み止めの点滴はもらいましたが。なんだかんだ疲れもあり、とても長い一日だったので眠ることができました。仰向けで寝るのがめちゃくちゃ久しぶりで幸せでした。

1/7

朝から普通にご飯が出たんですが痛くて座れないため膝立ちしたり立ち上がって食べようとしたところ、変な体勢に胃が悲鳴を上げ半分くらいでギブアップしました。ただ温かいご飯が本当に久しぶりだったので、お味噌汁幸せ〜〜〜と少し泣きました。
途中で執刀医の先生が来てくださり、退院の意思について聞かれました。今回手術も入院も全て親がパトロンだったのと、自宅に帰っても面倒を見てくれる人がいないことから「できるだけ安定するまで入院していたい」と伝えました。
この日はとにかく暇だったことと、初めての手術・入院でさすがに恐怖や不安感があり、メンタル的にしんどかったです。あと夕方に頭痛がひどくなり発熱があったのもちょっとしんどかったです。
あと術後初めて痒みを感じて患部を触ったら、しっかり丸い穴が空いてそこからチューブが出てて衝撃を受けました!!!!!切開されたりしてからお尻の穴が2つに増えた〜wwとかふざけて言ってたんですが、正真正銘穴が空いてたのでビビりました。あとまだ確認できてないんですが、認識が正しければ多分もう1つ穴があるんですよね。今私の尻には穴が3つ空いてます。

1/8〜現在(1/11)

入院生活に関しては特に代わり映えなく、毎日暇に耐え水分をとり、極力ご飯を食べるという生活でした。特に食事に関しては、円座ありなら座れる!という時間が伸びれば伸びるほど安定して食べられるようになり、またそれが食事量として目に見えるので回復しているという安心感に繋がりました。また、毎日傷の経過を見に来てくださる執刀医の先生が順調だね!綺麗に治ってる!と言ってくださる度に本当にほっとしました。

術後5日目に当たる1/11(これを書いている今)は、朝夕の鎮痛剤が切れない限りは大きな痛みもなく、また明日の退院が決まったので気持ち的にもかなり余裕があります。12月から続いていた不調がようやく落ち着くという安心感でいっぱいです。

まとめとその後の経過

今回私が肛門周囲膿瘍及び痔瘻になったことで学んだことと、現在(1/11)以降の経過で追記したいことがあればこちらに連ねていきます。

○とにかく早く専門医を受診する

今回私は4つの病院にかかりました。そして、専門医にかかったのは3つ目が初めてでした。
時期が悪かったので今回の私に関しては「早く専門医にかかっていれば…!」というのがギリ成り立たないかもですが、病院を選ぶ余裕があるのであればやはり専門医にかかるのが無駄にならないなと感じました。専門医でなくとも膿が溜まっていて痛みがある→排膿という処置は可能ですが、その奥にも溜まっているかもしれないという判断は普段から診ている医師でないと難しいのかな、と今回の件で感じました。
とはいえすぐに切開排膿という処置をしてくださった救急外来の先生方にはとてもとても感謝しています。本当に楽になりました。

○我慢しない

とにかくこれ。時期が悪かったのは本当にあるんだけど、最初に痛みを感じた12/27辺りはまだやってる病院たくさんあったはず。その時点で受診していればここまで追い込まれることはきっと無かったはず。まだ大丈夫とか時間が無いとか言わずに、不調を感じたらすぐに受診しないといけないというのが身に染みました。

○恐怖を植え付けられた

どのくらい痛かったかという話なんですが、
・うつ伏せから起き上がるのが怖い
・横向き寝になることが怖い
・歩くことが怖い
・座ることが怖い
・排泄が怖い
・排泄が怖いから食事も怖い
みたいな感じで日常動作のほぼ全てが痛みに支配されて怖くて、動けない状態が続きました。何が恐ろしいって、これを書いてる今現在も正直めっちゃ怖い。起き上がったら痛いんじゃないか、歩いたら激痛が走るんじゃないか、洋式便器に座れるんじゃないか。何するにも恐怖が付きまとって、まだまだ一呼吸必要です。
それでも無理やり動いたりしたおかげでだいぶマシになりました。あとは痛くないっていう経験をまた刷り込んでいかねばなりません。実際まだちょっと痛いし。

○排膿前より排膿後の方が圧倒的に楽

本格的に痔瘻の治療を行うまでずっと痛かったのは痛かったんですが、それでも排膿処置をしていただいた時に圧倒的に痛みが引きました。やっぱり排膿ってすぐにするべきなんだなぁって…。
でも膿って、割と限界まで溜まらないと排膿処置してもらえないですよね。そういうのも含めて早めの受診が大切だなと思いました。

○まとめ

同じ症状が出た、これからどうしようか悩んでるという方には、まずとにかく専門医を早めに受診することをおすすめします。
それから、放っといたら勝手に排膿されて勝手に治ることもあるらしいから放っとこうっていうのもまじでやめた方がいいです。私みたいになります。
私は特に医療行為に置いてはお尻や裸を他人に見られたりすることにあまり抵抗がないタイプなので大丈夫でしたが、若い女性だとデリケートな部分を他人に見せることに抵抗があって受診が遅れる、ということも多いみたいです。お気持ちは分かりますが、たぶん早く受診した方が早く治って早く終わるので総合的な恥ずかし期間でいうと短く済みます。早く行きましょう。

何にしてもこれを書き残せるくらい元気になって良かった〜!というのが今の気持ちです。痛みのピークにも何度か「今の辛さを書き残さねば…」とは思ってたんですが、行動に移す元気が全くなかったので。これを書き切れた=元気になった証拠です。本当に良かった。
たくさんの負担をかけてしまった両親(特に母)及びご心配とご迷惑をおかけしてしまった職場の皆様や友人たちに感謝と謝罪の気持ちでいっぱいです。まだまだ完治までは長いので精一杯頑張ります。

同じ疾患になった方へ、何かの参考になればと思います。ご質問などあればいつでもお声がけ下さい、お答えできる範囲でお力になりたいです。
また、逆に先輩方でこれ良かったよー!などあればぜひ教えてください。

乱文散文ですが、以上をもって書き置きとさせていただきます。ここまで読んでくださる方がどのくらいいるのか分かりませんが、見てくださったのであれば本当にありがとうございます。
また追記があれば随時入れていこうと思います。

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