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戯言_vol.77

9月が終わりに近付く頃、毎年思う事が有ります。
得意の平場ダート、これの夏厳選が終わるこの時期なんですよね。
7月8月と函館・札幌・新潟・小倉と言った夏のローカル競馬には絶対的な自信が有るのですが、どうも毎年9月に中央開催が始まり出すと馬券の結果が伴わない事が毎年多かった。

なぜ中央開催に戻るこのタイミングで自分の馬券が成立しにくくなるのか。
この課題は何年も抱えて来たもの。どうしてもこの時期になるとローカル開催とは根本の「競馬術」が結果的にはかなり変化します。

ただ今年の2022年9月からの中央開催、この中山と中京が結果的には夏競馬と同様の利益を出せている。なので今回noteをこうして書いたのは「なぜ毎年やられて来た秋の入り口であるこの9月中央開催を勝てたのか」と言う話ですが、皆様の何かのヒントになればと。

今年の夏に掴んだとある情報。それは春の中山開催が終わった後、砂の入れ替え作業が行われたというもの。
入れ替えの時期や期間、またその程度などは分からない。しかしその関係の実務に着いた関係者から聞いたのでほぼその情報に間違いはない。

なのでこの件をネット上で調べて見たが、JRAから公式なものは何も無く、その類の事はどこにも書かれては居なかったので結果的に判断するのであれば「砂の入れ替え作業」と言うよりは「メンテナンス程度の増し砂」だったのかもしれない。

ただこの中山ダートコースの「砂の入れ替えの話」は自分がいつも不得意な秋競馬を迎える上でいつも以上に砂のバイアスについて徹底して警戒しなければならないと強く感じたのは確かです。

毎年中央開催に戻った瞬間に勝てなくなっていた自分。
正直今年の9月を終えるまで、その原因を「SP値の比率が高すぎるため」と判断していました。ローカル平坦コース、一般論で言えば展開的にみると基本はスピード競馬。中央開催と違い坂の無いコースしか無いため、ペースがレースに与える影響の比率が格段に増すのは事実。
このため毎年秋になると「SP値とラップ分析」の比率を「ラップ分析」側に大きく比重を掛けての予想をしてきましたが、結果の伴わない馬券になる事が本当に多かったんですよね。

原因が良くわからずの昨年までの秋の入り口。
毎年ここが鬼門であり、得意のG1シリーズが始まるまでの1か月間はマイナス収支になるのが定番の時期。

ただ今年は違った。
ズバリ夏競馬の延長線上に馬券は好調でした。
なぜ毎年鬼門の9月中央開催を乗り切れたのか。
これに気が付いたのが結果的に中山と中京の開幕週を終えた時でした。

上記した通り今年の春開催以降、中山の砂の入れ替えなどが有ったという話。これを非常に気にしてたんですよね。
つまり毎年この9月、それでなくても結果が出せない開催だったため更にそこにへ砂の入れ替え情報などが加わり「更に難解になった」と言う認識で秋の開催を迎えました。

中央競馬のトラックバイアス。
正直これに関しては今回ほど意識したことは無かったです。
地方競馬に比べお金のかかる路盤管理、中央の場合はかなりしっかりとした管理体制があるためあまり神経質になる必要が無いかと感じていたのが現状と言う感じでした。

砂の入れ替えの話を聞いたのが8月上旬。
今年はいつも以上に中山の開幕週の傾向を調べなければと感じ、じっくりと中山のバイアスを見つめたのが開幕の9/10・11の両日。
せっかく取り組むのだからと中京のバイアスも調査しようと、とにかく開幕週は徹底してトラックバイアスを見つめたのです。
特に中山はどれだけ時計が掛かるようになるか、この一点にかなり集中して馬場を見つめました。

そして開幕週ダートを見て感じた事。
時計面を見る限りズバリ言うなら時計面的には入れ替えの影響は無いです。
と言うか時計的には春までと殆ど変化は有りません。

ただし。春までとは圧倒的な違いを発見。
これを開幕週に把握出来たのがこの秋開幕開催の勝利に繋げられました。Twitterを見て頂いてた方はもうお気付きとは思いますが、今回際の中山と中京が過去と比べて極端な差が存在する事に気づいたのです。

■中山ダートコース
とにかく逃げ天国。基本はある程度先行力が有る馬、これが逃げればほぼ馬券内に残りますし、その大半は勝利が約束される形。
この傾向をトラックバイアスとして表現するならば、最内がかなり軽いと言う事。なのでハナを切って最初のコーナーには入れれば、好走できます。

■中京ダートコース
こちらは脚質問わず「上り最速」を使えた馬が好走。
逃げだろうが差しだろうが追い込みだろうが、とにかく結果的にレースで上り3ハロンで「最速・または2位」の馬しか馬券に絡まない形。
トラックバイアスとしてはどのコースがと言う事は無いのだが、末のしっかりした馬が好走する。

逃げの中山、上り最速の中京。
みなさんもこの秋の両開催のダート戦のレース結果を見て頂きたい。
本当にここまで極端な形はそう簡単には出てこないと思うので。

この9月の中央開催、これを1週目に想像できたことは大きかった。
そしてまたこれが想像では無く今に至るまで「真理」で有ったと言う事。

7・8月、ここは毎年得意の夏競馬。
夏の厳選としてnoteやYouTubeで見て頂いてる通りです。
そして毎年鬼門の9月。ここをどう乗り切るか。
ここさえ乗り切れば、また10月からの得意のG1シリーズで年末まではプラスに出来るはず。
そして年が明ければまた明ければ三歳の未勝利戦。簡単なレースが多く存在するこの時期、二歳時の不安定要素や突然変異要素も激減し1・2・3月位まではこの未勝利戦や1勝クラスで厳選して行ける。

毎年赤点を取っていた9月と言う時期。
まだ通年通せるような明確な答えでは無いものの確実に結果を残せた。
バイアス読みと言う点だけで勝てたのかもしれないし、そうであれば時期など関係ないのでたまたま結果として伴っているだけなのかもしれない。
しかし例えそれでもこうして結果を残せた9月と言う鬼門の時期、これを嘘のように吹き飛ばした事は間違いないのだ。

昨年は7.8月の2か月間、自分の本職の給与に一切手を付けづに来れたが、9月になり馬券に快心の当たりが無くなり給与に手を付けた。
では今年はどうか。7.8.9月と3か月間、全く手を付けずに生活できている。鬼門の9月に備え色んな覚悟をしていましたが、終わってみれば大きくプラスの9月に。

真のプロ馬券師とは何なのか。
そう、完全に馬券だけで生活が出来る事。
エンタメ収入とか予想家業とは違い、通年を「馬券」のみで生活できる人の事だと思います。

年間通して同じようなコンセプトで同じような買い方をしていたら、自分の認識ではやられる人の方が圧倒的に多いと感じます。逆に言えば常にその時期その時期で「狙いどころ」を変えるというか、馬券のターゲットにすべき対象を変える事が大事。

今の自分に言える事。
得意な時期はやはり夏の時期7.8月で、ここは毎年稼ぎ場所。
9月は毎年鬼門でしたが今年はこれを乗り切った。しかしこの鬼門の9月を乗り切った理由が来年も同じように「バイアス」だけで乗り切れるものなのかは分かりません。もしかしたら今年のみの特殊なバイアスを早期に読めたことによる勝利なのかもしれないから。ここは来年以降、そしてまたこれから改めてここ近年の秋開幕のバイアスを調べてはみたい。

得意な時期、鬼門な時期。
これはある意味極端な形で馬券収支に結びついた為に分かった事。
今の自分にとって言えるのは、絶対的自信を持てるのはまだまだ7.8月のローカルの低額条件平場での厳選鞍。
このメカニズムに関しては以前一度だけTwitterのスペースで1時間ほど公開録音で話したことがありますが。

時期時期による「取りやすい馬券」
自分が得意とする夏競馬同様、オールシーズンこれが存在するのでしょう。
もしかしたら今年の9月の開幕は、そういった特殊でありレアな時期をたまたま自分が見つけられたの知れないし、逆に何の根拠も無く来年は全く別物のバイアスになる事も想像しなければならない。

この後始まる秋のG1戦、そして年末から年明け以降に3月程度まで強力に使えるのが明け3歳の未勝利戦。4.5.6月になればまたG1戦がある上に、裏開催に福島・新潟と出てくるためここもまた稼ぎどころに。


今回ハッキリとした明確なものが見えた訳ではありませんが、この鬼門の9月を乗り切れたことは自分自身にとって非常に大きなターニングポイント。
毎年勝てなかったこの9月をコンスタントな形で結果を出せた事、そしまたこれを夏の厳選以降に続けてやれたことが大きかった。

おそらく真のプロ馬券師は。
自分のように不得意な期間が無いはず。
これ逆を返せば各時期ごとに特別な独自のスタイルを保有しているため、結果通年通して「毎月」をプラスに持ち込めるのだろう。

今回の9月の件。
他人から見れば「何の事やら?」的な話なのかもしれません。
ただ自分自身にとっては強烈なインパクトを残した月になりました。
目から鱗。そう言っても過言ではない感じがしましたから。

適材適所。
そう、常に道具は環境や状況によって変えるべき。
なぜ上手く馬券が嵌ったのか、なぜ嵌らなかったのか。
自己分析はもちろんの事、嵌らなかった理由を自覚し解析していくしかないのだろう。

「なんで当たらないのか」「なんで儲からないのか」
こんな単純明快な事を繰り返し右往左往しながら自己分析するのもとても大切なことなのでしょうね。

通年通して勝てる事。
これが理想なのは言うまでも無い事ではありますよね。
では勝つってのはどんなことでしょうか。この定義こそが各自の受け取り方一つで解釈も違うかもしれませんが。

そしてもう一つ大事な事。
絶対的に自信のある所のみを買う作業。
これだけは通年通して共通です。
勝負レースと遊びのレース、これの差が無い人が多いのも事実。

1なのか10なのか100なのか。
これを分からない人が世の大半だったり。
この判別が出来ないと、1のところで100使って負けたり、100のところで10にして勝つことにもなります。

真の勝負レースなんて月に何度も出てきませんよ。
全くその勝負レースが存在しない日の方が多いのが現状なのです。
しかし1なのか10なのか100なのかの判別が出来ない限り、結果100掛けるべきレースで100を掛けられない。これが世の現状でもあります。

当たる事が楽しい方。
100円単位で買いましょう。
馬券師目指してる方。
あなたの自信の鞍と馬に、お金貯めて最低1つのレースに10万くらいは入れてみてください。

誰も自分の馬券をお楽しみ馬券なんて思っても居ないんですよ。
まぁ10万はともかくとしても、今使える負けたら困るお金を掛けれれるか?と言う部分でしょうかね。

遊びならどっちでもいいんですよ。
でもきっと。これを見てる人たちは大半がそうじゃないし、目指すものが有るからこれをここまで読まれているはずです。

変な言い方になりますが。
負ける練習も必要なんですよ。
1レースに10万掛けたことも無い人が、いつかは大きく勝ちたいと思う事がまず根本間違ってると感じます。そうであれば買うのは全て3連単主体にしないと。100円単位1000円単位で買って馬券で生きて行く事は事実上不可能と言うか、宝くじを買う感覚で3連単で攻めないと帯とか無いですからね。

もちろんこれは馬券で生活したいと考えている人たちへのメッセージ。
一般の普通の方々はこんなの無理ですからね。

あなたはどちらですか?
馬券師になりたいのか。
お楽しみ主体でやりたいのか。
こう問われた時、あなたならどう答えるでしょうか。


今週からG1スタート。
いよいよ始まる秋本番。
あなたはどんな立場で馬券を買うのでしょう。

さあ頑張りましょう。

サラリーマン馬券師の武田優駿。 ラップ分析を基本としてハイレベルのレースで好走した馬を皆さんに伝える事を宿命と考えています。人気薄馬の激走を見抜く事に全身全霊で挑戦しています。