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「バズりたいをやめてみた」Tehuの裏側を解き明かしてみた

炎上、人脈自慢、小4事件、意識高い系・・・
ネット上で盛大に嫌われていたTehuこと張惺。

一時期はTwitterで何かつぶやけば、すぐにまとめサイトが更新されるくらい勢いを持っていた彼が、積極的に発信をしなくなって数年。
先月、長い沈黙を破り(?)著書『「バズりたい」をやめてみた』を出版しました。

「早熟の天才」として注目を集め、「スーパーIT高校生」として世間から持ち上げられた彼が今、著書を通じて伝えたかったこと、この空白の期間で彼にどんな変化があったのか、長い時間を共に過ごしてきた同僚の目線から、お伝えしたいと思います!

フツーのTehu

最初に言っておくと、わたしはTehuが大好きです。
初めて会ったのは2016年夏。徐々に表舞台から姿を消しつつある頃でした。その当時、わたしはTehuの存在を知らなかったので、正直にいうと初対面の印象も特にありません。それくらい「フツーのやつ」だったんです。

ところが、何かのきっかけで「Tehu」を検索してみると、出るわ出るわ、たくさんのまとめサイト!全くフツーじゃない!それらを見ていくうちに、「本当にこの人と一緒に働いて大丈夫なんだろうか....」と心配になったことを覚えています笑。

それから4年が経ち、わたしのTehuへの印象は、以前と変わらずやはり「フツーのやつ」。
もちろん、Tehuの作るデザインや、プロダクトに込める世界観、集中したときの仕事の早さ、クオリティは全くもってフツーじゃありません。自信を持って、「すごいやつ!」と紹介することができます。

でも、Tehuという人格、彼そのものは、本当にフツーの25歳男性。人脈自慢をすることもなければ、上から目線で物をいうこともない。信じられないかもしれないけれど、ネットでの「Tehu」の印象を持っている人は、実際に会ってみると、まずそのギャップに驚くと思います。

半径10mと半径1000kmの世界で

発信しては炎上、その繰り返しをしていた頃、彼はまだ10代。
本の中の言葉を借りると、「半径10mの世界」では、身近にもたくさんこんな「リトルTehu」はいるんじゃないでしょうか。

誰かに認められたくてちょっとオーバーに物事を言ってみちゃったり、「天才」と思われたくて、必要以上にアピールしてみる。
世間にちょっとだけ注目されていた少年のつぶやきは、自分で思っていた以上に影響力を持ち、大きな反響が返ってくる。そうしてどんどんその声は大きくなり、それを繰り返すうちに、本当の自分との乖離が生まれてきてしまう。

本当のTehuを知っている人だけの「半径10mの世界」で生きていれば健全な厨二病少年の成長物語で終わったかもしれない。だけど、本当の姿が見えない「半径1000kmの世界」では、Tehu少年の承認欲求に応えるように、ネット上でのTehuと言う人格が独り歩きしてしまっていったのです。

この空白の数年、健全に「フツーの大人」に成長していったTehuですが、「半径1000kmの世界」では全く別人格のTehuがどんどん誇張されて「フツーじゃないTehu」が出来上がっていたのです。

本当の張惺

わたしが知っているTehuは繊細で優しい。大きな体の割りに腰は低く、偉ぶることなんて全くない。純粋な好奇心を持って、どんなことからでも学ぶ姿勢がある。人を傷つけることはしないし言わない。自分のためより人のために動くことができるし、面倒見が良い。シャレも通じるし、真面目な話もしっかり聞いてくれる。本当に信頼できる同僚です。

本当のTehuは、「半径1000km」の誰かに認められることより「半径10m」の身近にいる人をずっとずっと大事にしています。

おそらく「バズりたかった」頃のTehuも、今のTehuも本質的には変わっていなくて、でも実際に彼は「変わった」のです。

僕はいまも承認欲求、特に存在承認に対する欲求を持っている。今後も決してなくならないし、むしろいまのような不確実かつ不安定な社会情勢のなかで、その欲求は高まってきているとさえ言える。

本人が著書でこう語るように、相変わらず承認欲求はなくなっていないし、「認められたい」と思う気持ちもおそらく完全にはなくなっていません。
でも、この数年間で彼は嫌と言うほど内省し、そんな自分と向き合ってきた結果、自分の持つ承認欲求とうまく付き合っていく方法を見つけたのだと思います。

わたしたちチームボックスはリーダー育成のトレーニングを提供している会社ですが、だからこそ自分たちも、自分自身に向き合う機会がとても多いです。自分は何者か、何が好きで何が嫌いか。目指している自分はどんな自分で、今はその道筋のどこにいるのか。
一方で、他人は自分をどう見ているか。他人から見た自分の長所は何で、短所は何なのか。どこを変えればもっと成長できるのか。
日々内省しながら、自分自身と向き合い続けています。

おそらく以前は大きく乖離していた内的自己認識(自分から見た自分)と外的自己認識(他人から見た自分)を、チームボックスで自分と向き合い続けたこの数年で、少しずつ近づけていったのだと思います。

バズらない世界を生きていく

「半径1000kmの世界」でガチガチの鎧を背負って、弱い自分を隠しながら武装して生きていたTehuは、自分の「誰かに認められたい」承認欲求を満たすために言葉にトゲをむき出しにしていました。

自分の弱い部分は恥だと思い込み、強がりを続ける。それがバズっていくことで承認欲求を満たしていく。その繰り返しだったのでしょう。
でも、そんな自分に限界を感じ、「半径10mの世界」で少しずつ鎧を脱いで自分をさらけ出していった結果、「バズらないけど満たされる」自分に出会った。

今では「バスでカード落としたんだっけ?」というフリにも全力で応えるほどには、自分をさらけ出せるようになっています笑。

成功体験にとらわれて、誰かに認められようと本当の自分をさらけ出せずに見失っていませんか?
弱さは恥じゃない。本当の自分をさらけ出すことは弱さではなく、強さです。わたしたちはこれからも、真摯に自分自身に向き合い、ありのままの自分をさらけ出せるリーダーを一人でも多く輩出して行きたいと思います。


おまけ

せっかくなので、TehuがTehuたる記事も最後にたくさんリンクしておきたいと思います😂

ちなみに・・・

最後の記事にあるように、今でもTehuのTwitterに噛み付いてきてくれる人たちは、私と同じくTehuが大好きなんだと思いますよ😆

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