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あなたにとって曇りとは?〜成長につながる問いかけコーチング#109

今日の問いは、天気シリーズで「あなたにとって曇りとは?」です。
これまでもそうですが、私自身この問いに答えがあるわけではなく、ここで取り上げるにあたって改めて考えてみました。

そもそも「くもり」という漢字、みなさんパッと思いつきますか?最近漢字を書く機会も減ってきているので、私も「雲」と「曇」で迷ってしまいました。改めて漢字の成り立ちから考えてみたのですが、「雲」とは物体のことですが、「曇り」とは状態のこと。漢字を見ても、「日(太陽)」の下に「雲」がある状態を表しています。晴れ晴れしく、エネルギーを感じる太陽が雲によって隠れてしまっている状態ですね。それを考えると、なんとなくネガティブなイメージを持つかもしれません。

またラグビーをしていた学生の頃の話になりますが、曇りの日は大好きでした。雨でもなく晴れでもない適度な状態。晴れだと練習は暑くてキツくなるし、多少の雨なら泥だらけの中、練習が行われます。この経験を踏まえると、私としては曇りにそれほどネガティブなイメージはありませんでした。

今でも曇りは好きです。もちろん晴れも好きですが、雲がなくなれば太陽が出てくる。この太陽が隠れているという「モヤモヤ感」が残っているのが好きなんですね。

では、なぜこの状態が好きなのか?と考えてみましたが、結論から言うと、私の仕事自体が人にモヤモヤ感を与える仕事だということ。

リーダーやコーチの指導をしたり、組織のカルチャーを作るような仕事をしていますが、私のようないわゆる「指導者」「講師」には何か答えを出すことを一般的には求められます。しかし私自身は、指導者になったときからずっと答えは出していません。なぜなら私も答えを持っていないからです。だから日々、問いかけをするのです。

私も答えの持っていない問いを相手に投げかけると、お互いわからないのでとてもモヤモヤします。これがまさに曇りのようなイメージです。しかし、曇りと同じように、このモヤモヤが晴れると必ず光は見えます。そういった状態で問いかけをすると、相手はその光に向かって探究し始め、対話を重ねる中で答えを見出していきます。
このようなことを最初に指導者となったときからずっとしてきました。

この「あなたにとって曇りとは?」という問いを考えることで、改めて私の仕事は、人に曇りを与えて、曇りの状態から晴れにしていく作業なのだと定義づけることができました。もちろん晴れが見えたらまた曇りになるような問いを与えますし、時々嵐のように絶望的な状態になることもあります。この問いについて考えることで、自分の役割を再認識することができました。

さて、みなさんにとって曇りとはなんでしょうか?なかなかこんな問いを投げかけることもないと思います。ぜひ一度自分にとっての曇りはなんなのか、自分に問いかけてみてください。

※ 本記事は、中竹竜二Voicyチャンネル『成長につながる問いかけコーチング』より、内容を再編集し、記事化したものです。


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