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ベッドルーム・シンドローム

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作: 結友 イラスト: 橙怠惰 ラプターオリジナル「ベッドルーム・シンドローム」シリーズの台本、連載小説を集めました。
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#洋画

【台本】ベッドルーム・シンドローム(Bedroom Syndrome)

日本語版 作・結友 絵・橙怠惰 あらすじ 78年、ロサンゼルス。奔放なメラニーとくっついたり離れたりを繰り返す恋人のコズモ。ある日メラニーは、浮気相手と赤信号を無視して事故を起こし、自分だけ生き残る。コズモはその現場を見ていた。友人のA.Jとドーとともにメラニーの裁判の証言をリハーサルすることになるが、事故を境にコズモはメラニーの美化された幻覚を見るようになる。上書きされていくメラニーの記憶に誘惑されるコズモ。裁判当日、コズモはメラニーを救う決断をするのか、それとも自分の

【連載小説②】1979年初夏、ドーの話。/ DOE DEER, WHAT’S THE MATTER??

作:結友 前作はコチラ。 4. フラッシュバックのお時間です 12時間前。コズモの(母の)家、地下室。 「…いいのか?」ドーが聞いた。 「ああ」 「別に、説明なんてなくてもいいんだぜ。言われなくても試す気満々だからな」 ドーは片方の眉毛をつりあげて、コズモの手のひらで転がっている2つの錠剤をじっと観察した。 2人は地下室のソファーに並んで座っていた。正面のテーブルにはピザの食べかすと段ボール箱、ビールの瓶、ボードゲームと文字のたくさん書いてある紙切れが散らばっている