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力道山&死闘を演じた男たち vol.2

リングに叫び、拳を突き上げたあの日。今もこの胸に燃えさかる熱き炎のファイターたちをイラストとエッセイで綴るプロレス讃歌!


力道山&死闘を演じた男たち vol.2

全国のプロレスファンの皆様こんばんは。『週刊アイアンクロー』編集長のチャーシュー・タケです。今週はプロレス界の神話として今も語り継がれる“鉄人”ルー・テーズです。

イラスト 志賀コージ

●バックドロップではありません、岩石落としです。~仰ぎ見た世界のプロレスの象徴~

子どもの頃、『プロレスアワー』というテレビ番組がありましてね。現在のテレビ東京、当時は東京12チャンネルという社名でしたが。そこでは、過去に行われた海外のプロレスの試合を毎週放送していました。ご丁寧に映像に合わせて実況と解説まで付いて。もちろん白黒の画面ですが、本場のプロレスの醍醐味を存分に味わえた至福の時間でありました。
そこでルー・テーズを初めて観たのです。昭和30年代前半に、我らが力道山といくつかの死闘を演じてきた“絶対王者”ルー・テーズですが、その頃は私はまだ生まれていませんので、彼の記憶というのは、この『プロレスアワー』での映像が印象に残っているのです。その鋼の肉体から繰り出す荒技は、今もこの胸に熱く熱く甦ります。そして、あの「岩石落とし」です。“バックドロップ”ではありません、「岩石落とし」です。当時は一撃必殺の技であり、これで試合は決まりでした。本当に無類の強さでした! 
そんな「昭和プロレス小僧」を自認する小生にとって、“鉄人”ルー・テーズは、936連勝を誇り、歴代のNWAチャンピオン史上最も輝かしいレスラーとして存在しています。
だから、だから、見たくはなかった。世界最強タッグ戦と称したテーズ、ゴッチvs猪木、坂口戦を。テーズ57歳の秋である。なんとアトミックドロップで、坂口に3カウントを許してしまったのである。残念!

◼️『プロレスダイアリー甦える鉄の爪』は毎週木曜日に更新します。

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