ニコニコのVTuber界隈総まとめ【2023年版】

ニコニコ(ニコニコ動画やニコニコ生放送)で起きた、VTuber関係の主な出来事のまとめ記事です。

昨年、書いた2022年のまとめ記事の反応が良かったので、今年も書いていこうと思います。


1.ニコニコ公式による取り組み

この章では、ニコニコ公式つまり、ニコニコ運営が行った企画やアップデート情報をまとめる。

ニコニコ公式番組「あつまれ!ばーちゃる!」が放送を1年継続

昨年末に放送を開始した「あつまれ!ばーちゃる!」(以下、あつぶい)が放送を1年継続された。

ニコニコ内外から様々なVTuberやVTuber界隈で活動するクリエイターをゲストに呼び、MCの百花繚乱さんと咲夜あずささんとのトークを中心とし、

ゲームコーナーでは、ボドゲVTuberのきたこしさんとVRクリエイターの衛星ライトさんが交代でゲームマスターを担当。その他、PANORA協力のニュースコーナーなどが放送された。

また、10月には「あつまれ!ばーちゃる×ひゅーまん!ニコニコ秋のゲーム大会 ~PUBG: BATTLEGROUNDSの巻~」というニコ生特番を放送。実写のゲーム実況者とVTuberがコラボし、PUBGの大会が放送された。

動画投稿祭「あつまればーちゃる祭」が二回開催

4月と10-11月に、ニコニコ動画での投稿イベント「あつまればーちゃる祭」が開催された。

二回の開催で、延べ700本ほどの動画が集まった。

昨年に続き、ギフト型オーディションが複数開催

4月に開催されたVtuberFesJapan2023のステージ出演権をかけたオーディション企画が今年も開催。

エントリーしたVTuberはニコ生配信を行い、そこに投げられたギフトポイント数で競い合う。そこから上位数名が最終審査の公式特番に出演し、再びそこで投げられたギフトポイント数を合計して、順位を決め、各部門上位2名(計4名)がステージ出演権を獲得した。

昨年のVtuberFesのオーディションでは、ユニット部門があったが、今回はチャンネル登録者五千人未満で事務所無所属がエントリーできるNEXT GENERATIONリーグと、活動経歴や事務所所属を問わないオープンリーグの2部門となった。

ステージ出演権を獲得したのは、オープンリーグから餅々さくらさん、春霞みぃなさん。NEXTGENERETIONリーグから、霜降ぎゅぅ(牛脂ちゃん[20])さん、にしのんさんの四名となった。

なお、昨年までは毎年2日間に渡って開催されてきたVTuberFesJapanだが、今年は1日開催となった。

また、今年は超パーティーの開催がなかったため、ステージ出演権をかけたオーディションはVtuberFesのみであったが、有名ボカロPからのオリジナル曲提供をかけたオーディションが2回開催された。

2回目の開催から、「おりそんV」という企画名をつけ、来年以降もこの名前で同様のオーディションが開催されそうである。

その他にも、PC周辺機器やスイーツなどが貰える、比較的ライトなギフトイベントも複数回開催された。

ニコニコ公式企画「おでかけシリーズ」など、多くのVtuber起用の公式番組を放送

推しのVTuberとテーマパークやショッピングモールなどを一緒にお出かけできる通称「おでかけシリーズ」が昨年に続き開催された。

5月からは、「どっとライブとおでかけシリーズ」として、5ヶ月連続で同企画を放送した。

その後、10月からも2ndシーズンがすぐさま始まり、人気企画となっている。

他、この企画の火付け役である名取さなさんも3回目の出演。椎名唯華さんは、自身のリアルイベントと連動して、おでかけシリーズに出演した。

他にも、多くのVtuber起用公式番組が放送され
7月には「ニコニコVTuberウィーク 2023夏」も開催された。

ニコ生にサブカテゴリ「VTuber」が追加

以上のようにVtuberを起用した公式番組が増加し、またギフトイベントによって、VTuberによるユーザー放送も増加したため、ニコニコ生放送に「VTuber」というサブカテゴリが追加された。

これにより、VTuberによるニコニコ生放送の配信がまとめられ、VTuberの配信を探しやすくなった。

また、以下の画像のようにPCブラウザから見れるニコ生TOPページに、「VTuber」というタブも追加されているので、ここからもVTuberの配信を探しにいけるようになった。

PC版ニコ生トップページ

ニコニコVTuber公式X(Twitter)が開設

5月、ニコニコVTuber公式X(Twitter)が開設された。

公式番組「あつまれ!ばーちゃる!」の情報やその他VTuber出演番組の告知などが行われている。

2.歌ってみた界隈

歌ってみたコレクションに多くのVTuberが上位入賞。たみーさんがルーキー部門を2連覇。

春と秋に2回開催された、ニコニコ動画最大の歌ってみた動画投稿イベント「歌ってみたコレクション」。

多くのVTuberやVsingerが参加し、上位に掲載された。

特に、たみーさんは春と秋続けてルーキー部門で優勝した。

また、もちたおるさんが、春にルーキー部門5位、秋にルーキー部門3位となった。

もちたおるさんは、今年から歌コレ初参加であるが、驚異的な高順位となっており、来年の歌コレでは優勝候補の一人となってくるだろう。

また、七海うららさんがTOP100部門で、春秋ともに8位および9位に入賞。春には、REALITYライバーのそたさんが、まらしぃ部門特別賞を受賞している。

その他、黒兎ウル、或夢、さかさ、猫乃、芽々子、ice、旭乃アクア、街風めいなど、多くのVsingerが各部門100位以内に入り、歌コレ公式HPで紹介されている。

ニコニコ出身のVsinger七海うらら、ユプシロン(SODA KIT)がメジャーデビュー

昨年10月より「60日後に始動する歌い手グループ」として、SNSで注目を集めたSODA KITは、今年2月からポニーキャニオンよりメジャーデビューを果たす。

そのSODA KITの発起人でもある、ユプシロンさんは、それまでニコニコでボカロPや歌い手活動をしており、ニコニコにルーツをもつ次世代アーティストと言えるだろう。

SODA KITにおいても、オリジナル曲の作詞作曲を手掛けるなど、その才能を生かしてマルチに活動を続けている。

また、同じくニコニコで長く歌い手活動をしてきた七海うららさんも、今年の6月よりavexよりメジャーデビューを果たした。

七海うららさんは、バーチャルな姿とリアルな姿の両方を併せ持つパラレルシンガーという新しい活動形態を打ち出している。

「Vニコsinger」爆誕

ここからは水面下で起きていたものの、来年以降に大きなムーブメントに繋がりそうな出来事を紹介しよう。

昨年春より、勢力的にニコニコでの活動をしてきた芽々子さんは、ニコニコをメインに活動するVTuberの総称を決めたいと、発信し反響を生む。

これに対し、「Vニコ」や「ニコV」など様々な案が出されたが、芽々子さんは「バーチャルニコシンガー(Vニコsinger)」を名乗ることとなる。

もちろん、この言葉は生まれたばかりであるので、使用している人はまだ少ないが、来年以降、この肩書がニコニコで歌い手活動をするVsingerの間でどう広まっていくのか、注目したいところだ。

YKPSTATIONが活動開始。

MIX師、兼REALITYライバーのYukiさんの元に集まった10名以上のREALITYライバーたちによる、音楽と声劇のフェス「YKPSTATION」が今年の5月と9月にニコ生で放送された。

慣れないニコニコ生放送に苦労する姿も見られたが、生バンドをバックに、歌声を披露。他にも声劇やフェス中にメンバー全員のイラストを完成させる通し企画なども行われた。

YKPSTATIONの強みは、メンバーそれぞれが多様な才能を持ち、お互いに支え合っていることである。

歌い手やMIX師のYukiさんだけでなく、イラストレーターの天藤ちえるさん、動画師のぴすさん、ギター・ベースを担当するエボニーさん・釈迦ネズミさんがいるのだ。

そんなYKPSTATIONのメンバーで生み出された歌ってみた動画は、ニコニコTOPやニコニコ公式番組で、たびたび紹介されている。

来年以降も、歌い手としてYKPSTATIONのメンバーが躍進を続けていくだろう。

今年も、バーチャルの世界へ進出する歌い手

昨年に引き続き、ニコニコで活動してきた歌い手が、VTuber化して言う現象がみられた。

歌い手だけでなくボカロPとしても活動している、つきみぐー、さんが11月にVTuberデビュー。ニコ生・YouTubeの両方で配信活動をしている。

歌い手として活動している、みそらみみさんは、来年1月のデビューを発表している。

どちらも、才能豊かなクリエイターであり、来年以降VTuber界に新たな風を起こしてくれることだろう。

3.特化Vがニコニコでの活動を活発化

昨年7月に開催された、特化Vニコニコ投稿祭が今年も開催。80件以上の動画が集まった。

その後、10月に開催された2回目のあつまればーちゃる祭では、「特化勢VTuber」がピックアップされ、特化Vの会発起人である由宇霧さんがゲスト審査員となった。

来年も、特化Vによるニコニコでの活動が広がっていくことを期待したい。

4.冥鳴ひまりさんが例のアレ追加ボイスでバズる

昨年3月から、ニコニコ動画に切り抜き動画を投稿していた冥鳴ひまりさんだが、今年の3月に以下の動画を投稿。

内容にふれるのはやめておくが、これがニコニコにいる例のアレの界隈に刺さってバズる。

これにより、ニコニコの話題のタグランキングに「個人VTuber」が追加され、冥鳴ひまりさんがこれまでに投稿してきた動画でランキングが独占状態となる。

ここで、注目したいのは、ランキングで取り上げられているのは、「エンターテイメント」のジャンルであり、キッカケとなった例のアレの動画は「その他」のジャンルであったことである。

ジャンルごとに流行っているタグを取り上げるのが話題タグであるので、例のアレの動画だけがバズったでは、決して起き得ない現象なのだ。

つまり、例のアレの動画が「その他」のジャンルを視聴しているニコニコユーザーに冥鳴ひまりさんというクリエイターを知らしめ、他の動画にも波及していったということである。

決して”1つ動画をアテタ”ということではなく、昨年からコツコツと切り抜き動画を投稿し続けたことが、今年の人気に繋がったことを特筆しておきたい。

その後、8月にはYouTubeで公開した自作の作詞曲を5件投稿

これらの動画は、Moguliveで掲載されている「この動画がすごい!」の2023年版でも紹介されており、ニコニコ外にも人気が波及していく予感をさせる。

来年は、コンテンツを冥鳴ひまりさんは作っていくのか、非常に楽しみです。

5.ニコニコで話題になった大手VTuberによる動画

周央サンゴが「レッツゴー!陰陽師」の再現MV動画を投稿。

一昨年、ニコニコ動画で切り抜きがバズり、昨年は志摩スペイン村ブームを巻き起こした周央サンゴさんは、今年も話題に事欠かない。

2月には、コラボ企画中の「志摩スペイン村」が話題のタグに追加される。

そして、今年の3月には、自身の誕生日配信で放送したレッツゴー!陰陽師の再現動画をニコニコにも投稿。あまりの再現度にニコニコ動画でも話題となる。

これにより、話題のタグに「周央サンゴ」が追加され、再び「周央サンゴ」ランキングが生成され、ニコニコ公式番組「月刊ニコニコインフォ」の急上昇ワードとして紹介されるなどしている。

「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」がVTuberのオリジナル曲として史上初のミリオン再生を達成

9月10日に投稿されYoutubeやSNSで話題となっていた、しぐれうい(9さい)のオリジナル曲「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」が遅れてニコニコ動画にも投稿された。

動画自体に、ニコニコ動画を彷彿とさせるコメントの演出があるため、実際にそのコメントを打ち込むという楽しみ方ができるのが、ニコニコでも人気を博した要素だろう。

また、VTuberオリジナル曲としては、踊ってみたや歌ってみたの二次創作も多くみられたことが、さらに盛り上がりを生み出している。

楽曲制作を担当したのは、東方Projectのアレンジ楽曲「魔理沙は大変なものを盗んでいきました」「チルノのパーフェクトさんすう教室」を手がけたIOSYSに所属するまろん(作詞)さんとD.watt(作曲・編曲)さんであり、楽曲から感じるニコニコ風味も、彼らの手があってのことだろう。

そんな本楽曲は勢いそのままに、11月には、ニコニコで最も再生されていたVTuberオリジナル曲「Virtual to LIVE」(にじさんじ)のMVを追い越し、程なくミリオン再生を達成する。

現在の再生数は128万再生を突破し、VTuberの歌動画で最も再生されているヒメヒナの「劣等上等」歌ってみたに並びたとうとしている。

2023年末の現在、ロリ神ブームは一旦落ち着きを見せているため、ヒメヒナのこの伝説的な歌ってみた動画を追い越すかはわからないが、確実に今年のニコニコを色どった動画として、歴史に刻まれただろう。

6.大手事務所の切り抜き動画が下火に?

VTuber本人投稿による動画が様々なジャンルで盛り上がりを見せた2023年だったが、エンタメジャンルに投稿されている切り抜き動画は、投稿数が減少傾向にある。

ランキングから姿を消した「.LIVE」タグ

エンターテイメントジャンルで作られてきた「.LIVE」タグランキングは、4月に一度消え、5月に再び復活。しかし、11月半ばに再び消え、12月現在もそのままとなっている。(タグランキングは使用頻度が高いタグでランキングが作られ、月一で更新される)

数年前より、「にじさんじ」「ホロライブ」と比べ、投稿数が少なくなっていたが、今年ついにランキングが消滅してしまった。

「にじさんじ」タグにもみられる減少傾向

この減少傾向は、「.LIVE」タグに限ったものではないようだ。

ニコニコで「にじさんじ」タグのランキング動画を投稿している空飛ぶピザさんによると、「にじさんじ」タグの投稿数も減少しているという。

ネット流行語100から消えたVTuber

また、ニコニコおよびピクシブが共同で開催しているネット流行語100では、「にじさんじ」という言葉がノミネートされたものの、それまで「御伽原江良」「周央サンゴ」「壱百満天原サロメ」といったVTuber名はノミネートを逃す結果となった。

これをVTuber界全体で世代交代が起きている影響とみるべきか、大手VTuber視聴層の変化とみるべきか、難しいところであるが、

ニコニコの切り抜きで、VTuberのオタクとなったニコ厨としては、非常に残念に思う。

ニコニコでVTuberの切り抜き動画の投稿祭をしていければ、盛り返せるのではないかとも思うので、ご協力いただける切り抜き動画制作者さまは、私のXまでご連絡いただければと思います。

まとめ

以上、(私から見た)今年のニコニコの主な出来事でした。

情報量が多くて、まとめられない!!!!という感じですが

それだけ、多方面で今年はニコニコでのVTuberの活躍が見え始め、2021年ごろから始めたこの活動も無駄ではなかったと思っております。

私個人としては、歌ってみたの界隈を主なターゲットにし、歌コレでのインタビュー番組クリスマスの音楽番組を制作することができました。

これを書いている間に年を越していますが、2024年の目標は、「ニコニコで活動するVTuberのつながりを作っていく」であります。

今年は、心強く、私のような者に仲良くしてくれる方々に、たくさん出会うこともできましたので、そこから少しずつこのニコニコでのVTuber界隈というものを盛り上げていければと思います。

あと、できれば切り抜き動画の投稿祭もできたらいいのだけど、そっちの界隈に顔が利くわけでもないので、協力者を見つけたいところですね。

でも、他人任せじゃなくて、本気でやりたいと思ってます!!!

今年も、ニコニコでVTuberオタクしていくぜ!!
よろしくお願いします!!!!

メモ
※リンク切れ用メモ( https://utattemita-collection.jp/2023-autumn/ )

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