見出し画像

公務員の働き方デザイン

モニター応募に当選して読ませていただきました。
著者を存じ上げているのに申し訳ない。

http://www.gakuyo.co.jp/book/b555379.html

若手向けとのことですが、勤務20年を超えた私もフムフム納得する内容が詰まっています。
私は5年前に適応障害で休職しています。それまでも、それからも、職場での自分の位置や動き方に悩むことが多く、そういうことがこのところようやく自分のものになってきたかなと感じられるようになりました。

自分のご機嫌を自分で取る
自分の居心地を自分で作る

ためのヒントが詰まっています。日頃感じて、実践して、その効果を得られるようになったことを言語化してくださっています。
元気なときに読んで内容を確認して、弱ったときに思いだして対応できるように。
逆に弱っているときには読めない、だろうな...読んでも身にならないと思います。
以下、付箋を貼ったところから。

人事異動で大切な「学ぶ力」の3つの要素の「素直な姿勢」がなかなか難しい。これは長年勤めていると誰しもあることではないでしょうか。
私も昨年4月に課内の別係に配属になり、それまでの自分のやり方でやってしまっていることがチラホラと...逆だったら「あらあら...」と思うし、なぜそうするか教えてほしいと思います。

長い間人に仕事を任せられませんでした。それができるようになったのは、社会人大学院に通うようになり、物理的にできなくなったことがあったのと、長期休暇を取りたいがために私がいなくても仕事が回るようにする必要があったのと、前述の休職を経験して、自分でなくていいということがわかったからです。今、私の仕事は私しか知らないことはほとんどありません。全て共有フォルダに保存しています。そして、同僚にやってもらっています。「やるよ」と言われたら、以前は申し訳ないから私が、となっていましたが、今は「お願いします!」と。そうすることで他のことができるのですね。

私は庁内での知り合いが多く、困ったときに訊ける人がいます。これは本当に財産。「お互いさま」と常に思っています。たまに嫌な対応を取られると悲しいですが...(庁内で嫌な対応を取られるってつらいです)
「相手の負担を減らして依頼する」のも「お互いさま」と考えたらそのとおりですね(これも他部署からつらい照会がくるとつらいです...)

「苦手な上司を丸ごと苦手だと思わなくてもいい」は文字では、頭ではわかるのです。が、顔を見ればネチネチと嫌味を言われ、やることなすこと全てを否定されるとどうでしょうか。5年前の私の上司はそうでした。そういうときは逃げていいとの言葉もほしかったのが正直なところです。
これは「心理的安全性」が欠如した状況だったからですね。しかし、勤務先はパワハラ体質が強く、定期的に「心理的安全性」の欠如が訪れます。
実際、そういう状況にあるときは、この本は読めません。内容はするすると氷の上を滑っていくように流れていきます。が、元気なときに読んで、「逃げる」選択肢を知っておいてほしいです。

上記の状態では上司を「機能」を持っている人と捉えられませんでした。「機能」と捉えるにはそれなりの健康状態が必要です。

同様に「心理的安全性」が欠如した状態から自分で「心理的安全性」を高めることはかなり難しいです。常日頃から心がけることが大事ですね。

そう、自分の心の在り方は自分で決められるんですよね。
日頃、著者のブログ等で教えていただいていることです。それがようやっと身についてきました。

「個人としての価値観まで捨てる必要はない」
この言葉には救われました。自分の価値観にこだわりすぎて、気持ちがよくなくなることが多々ありました。それはそれ、これはこれ、なのですね。組織の方針に沿うことをしたからといって、自分の価値観が変わるわけではない。自分の価値観に強く囚われていました。

今、私は「この人のためになら」と思える上司の下で働いています。ここ数年で一番穏やかに、気持ちよく、過ごせています。自分のご機嫌を自分で取っています。
今、私が心がけていること、こうしたい、こうありたい、と感じることがあちこちに、ほぼ全て、の一冊です。

ちょっとしんどそうな人と一緒に読んで、どうするのがいいかお話したい本です。
ありがとうございます。

#公務員の働き方デザイン