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冬物語 演劇学校(13)

戯曲研究でシェイクスピアの冬物語を読んでいます。

この時代の英語には勢いがある。
母音が強く、韻がある。こういう英語を弱強五歩格(Iambic pentameter)と呼ぶ。

円形の屋根のない劇場で観客を異世界について連れて行くために、日常と違うものが必要だったから、このような発声になった。

今回のテキストは小田島訳だが、セリフが行の途中から始まっている箇所がある。それは前のセリフから続けて言うことで弱強五歩格にする。

今も英国の演劇学校ではシェイクスピアを題材に学んでいるので、英国の俳優はその発声を芝居で普通にやる。何てことのないセリフもその発声で響きが出て重みが感じられることが多い。

先生が留学していたシェイクスピア研究所では、その強調を習得するため、歩きながらや椅子を持ち上げてセリフを読んだのだとか。