勉強って本当は楽しいんだよ
この前の日曜日、息子の通っている、それなりに有名進学塾の保護者会に行った。
息子は大学受験の三年生。
なんか、おごそかな儀式のようだった。
夏休みは天下分け目の天王山だ、と連呼する。
必要な科目を、残りの週で割ると、もう一科目あたり一ヶ月しか残っていないと、見事に流暢で心をつかむ言葉で語られる。
当然、その場にいた保護者(ほとんどが母親)は、背中を丸め、暗いオーラと決死の覚悟でそれを聞いている。
「だからこそ、夏休みは朝一番から夜まで、この塾で過ごして下さい、親御さんにお願いするのは、帰ってきたら、温かく迎えて限られた時間でもゆっくり休ませてください〜!」
と塾の人は言う。
私達夫婦は、大学に行かなくても良い、と息子に言っている中で子どもが選んだ塾なので違和感はあるが、その方針は受け入れる。
とにかく夏休みまでに基礎勉強を積み重ね、夏からは目指す大学のレベルや傾向に合わせて、対策を練りカリキュラムを選んで勉強していくと。
高校三年生。
一番多感な時ではないか。
放っておいても頭の良い人はいる。
知り合いでも、山の中で暮らしていて、独学で東大や早稲田の最高の学部に受かる人はいた。
勉強だけしてたら、さらに馬鹿になっちゃうんじゃないか、と1時間の保護者会で、頭の中に汗をかきながら考えていた。
夫婦で出席していたのは私達だけで、嫁さんから息子の通っている公立高校でも同じことを言っていたと、隣のビルの安い居酒屋で聞いた。
私が大学の時に、自己実現セミナーとかに友だちに誘われて、断れなくて行った時と同じ違和感、有無を言わせない感じを感じた。
いい大学を出て、いい会社に行くことが幸せ、なんて時代はとっくに終っているんじゃないのか。
東京大学のランキングが世界では、どんどん落ちている中で、それより下の大学の意味は?
楽しいことをしようよ。
学ぶって、ほんとうは滅茶苦茶楽しいんだよ。
そういう特区を作りたい。
おやすみなさい