PLASMA 感想

オリジナルアルバムで言うと、前回のFPから約4年ぶりのアルバムリリースだそう。
だけどその間、ベストアルバムP Cubedの発売、ライブ、コロナによる足止めの静止期間があったものの、シングル・EPをリリース、[polygonwave]のライブがあったり、と定期的に活動があったのでそんなに空いた気がしない。
毎回リリースがあるたびに何年ぶり!など殊更に協調するのはなんなのだろうね?


というところで(?)前2作のアルバムの曲目を復習した上で、PLASMAの各曲をみていきたい。

COSMIC EXPLOER(2016年)
1. 「Navigate」 1:19
2. 「Cosmic Explorer」 5:32
3. 「Miracle Worker」 3:39
4. 「Next Stage with YOU」 4:38
5. 「STORY」 5:44
6. 「FLASH (Album-mix)」 4:35
7. 「Sweet Refrain (Album-mix)」 4:41
8. 「Baby Face」 4:00
9. 「TOKIMEKI LIGHTS (Album-mix)」 4:23
10. 「STAR TRAIN (Album-mix)」 4:42
11. 「Relax In The City」 4:12
12. 「Pick Me Up」 3:58
13. 「Cling Cling (Album-mix)」 3:53
14. 「Hold Your Hand」

Future Pop(2018年)
1. 「Start-Up」 0:54
2. 「Future Pop」 3:02
3. 「If you wanna」 2:43
4. 「TOKYO GIRL」 4:27
5. 「FUSION」 4:32
6. 「Tiny Baby」 3:41
7. 「Let Me Know」 3:25
8. 「超来輪」 3:14
9. 「無限未来」 3:41
10. 「宝石の雨」 3:57
11. 「天空」 4:39
12. 「Everyday」 3:47


PLASMA(2022年)

1.Plasma
アルバム表題を冠した一曲。
前2作では導入曲→表題曲の流れでいずれもライブで中心を担うような骨太作品だったが、今作では導入の部分に位置付けられているという大きな違いが見られる。
宇宙の中に漂っているような、さまざまな方向から音が向かってくるようなイメージ(宇宙で音は鳴りませんが…)
包み込む3人のコーラス、そして耳元で「プラーズマー」と囁かれると、上だか下だか後ろなのか自分がどこを向いてるのかいよいよわからなくなるような。

プラズマってなによ?!掴みきれない、けど、確実に存在している感じが表現されているのではないだろうか。

2.Time Warp(v1.1)
V1.1という控えめさで分かる通りremixほどシングル版との違いはない。
イントロからAメロに入る直前に足されたパー!ってクレシェンドする一音が、とても効いている。
一曲目のplasmaの影響をかんじる音を使うことで繋がりがある。最小の操作で最大の効果を生み出している。

私の中では1,2曲は併せて一曲という捉え方です。
この二曲を何度繰り返し聴いたことか!

3.ポリゴンウェイヴ(Original Mix)
このアルバムの中では際立ってシングル感がある(華がある)と思う。
長い間奏のあるOriginal Mix、[polygon wave]でもライブの肝を任されていたこの曲は次のライブでどう変化するのだろう。
印象的すぎる演出で、これ以上ないだろうと素人が思うところ、流れを踏襲しつつ前回を超えていくのはMIKIKO先生をはじめとするチームPerfumeの得意とするところ。
期待が高まります。

4.再生
ここ数年のなかで私が一番気に入っていると言っても過言ではない再生。
ただアルバムを通して見ると、この曲はちょっと毛色が違うのかなと思う。どこにおいたとしても浮く感じ。
そこはやっぱり約3年前に発売されていることによる作風の違いや、タイアップのための書き下ろしなのか、自由に録っていったのかの曲作りの違いが影響しているのだろうか。

他の曲はPerfumeにしては低い音階で歌っている曲が多いので、再生のキーの高さが浮いていると感じる所以かもしれません。
またそれだけこのアルバムの空気感が一貫しているという証左でもあるかと。

5.Spinning World
メンバーがしきりに「すかしてる」 と表現したけど、ファンクという有機的なリズムに対して短い歌詞をystk的に無機質に音を載せていくっていうのが斜に構えて、すかしている感じがするのじゃないか?
からくり人形を模した動きやヒップホップ要素とを織り混ぜたダンスも相まって、どこにも偏らない自由なアルバムのリード曲にふさわしい。

6.マワルカガミ
この曲に大感動しつつ、好きって言ったら使われないというystkイズムを発揮されないように必死に涙を堪えていたゆかちゃん、キミこそが光。

ファンと演者のPerfumeとの関係性を光とミラーボールに例えるなんてなんで乙女なのystkさん。

「大丈夫、大丈夫って言ってくれるキミの」って歌詞がありますが、私もPerfumeがピンチになった時には「大丈夫、大丈夫」って言いまくってた。無意識恐い。そしてその推しへの愛まで理解している神恐い。


7.Flow

これまた数年間の中で私が一番好きだと言っても過言ではないMVのこの曲。

優しいんだぁ、この曲。

激変してしまった世界で起きた悲しかったこと、悔しかったこと、ぜーんぶ空に浮かべていいよって、無理矢理消そうとしたり違うものに変えようとしなくたってモヤモヤをフワフワ漂わせたって良いんだよって言ってくれてると思ってる。

ライブでは会場に漂う霧にPerfumeが乗って飛ぶだろうと予想しています(半分本気)

そしたら泣くかも、号泣せずともドライアイなりにウルウルくらいはするかも。

8.∞ループ

言われてみれば、これも回る(廻る)がテーマの曲なんだな。複雑な謎とかじゃなく、実は毎日おんなじ日を繰り返してるだけだったらどうしよう?誰もが一度は考えたことがあるような軽いホラー。淡々と淡々と。

星新一のショートショートのドラマエンディングに使えるな、多分。

9.Drive'n The Rain

雨と微かな遠雷の音からしっとり始まるイントロがPerfumeの曲ではかなり珍しい。自然音を取り入れたのって他にあったかしら?

Drive'n The Rainって題名の通り雨の中運転している曲とも捉えられるけど、ゴロゴロなるくらい激しめの降雨の中では私はこんなゆったり切なく、呟くようには歌えない。緊張感持ってるし、恐いから元気を出すためにレーザービームとか歌ってるかも。


私の妄想シチュエーション↓

夜の深い時間、高級マンション高層階、窓辺に佇む女性が1人。全面ガラスに打ちつけては流れる激しい雨が視界をぼやけさせる。

彼女は選ばなかった過去の恋愛を思い出している。雨の夜、泣きながらハンドルを握って去ったあの選択は正しかったんだろうか。あの日の決断が今この生活に結びついている。でもこんな不安な夜に隣にいてくれる人はいない…

みたいな!古い!?古い!?多分ネグリジェみたいなの来て赤いルージュつけた綺麗なお姉さまが口ずさんでるんだけど、古い??平成育ちの妄想の限界です!

10.ハテナビト

ハテナと言えば…プラズマって何?

ふむふむ、物体の温度を上げていった時に原子の周りを回っている電子が飛び出して負の電荷を持つ自由電子に、原子核には中性子と陽子が残り正の電荷になって不安定な状態らしい。化学で習った気がするぞ?硫酸イオンはSO4(2-)とかいうそう言うやつ?てかイオンってなんだったっけ?ってwikipediaみたら、「プラズマはイオン化した気体である」って書いてて、心折れる。気体なの?固体、流体、気体とはまた違う第四の形態って聞いてたけど?

ハテナビトはwikipediaでプラズマを調べた私のことだと思う。

という迷走はさておき、かなりチャレンジングな一曲ではないだろうか。Aメロはほとんどお経に近い。

「風運び 雨を呼び 揺れる波 誘う髪 昇る鳥」

歌詞も五音で韻を踏んでいるだけではなく、自然界の動きを訥々と描写しててふわーっと霞がかった桃源郷のような…装苑の表紙がぴったり合うかんじ。カメラマンさんハテナビトにインスピレーション受けたのかなぁ?装苑、まだ読めてないんだけど。

可愛らしいけど、どこか不思議で切ない。ほんと得意ですねそう言うやり方!ヤスタカはん!明るいに行ききってる曲が逆に少ない気もする。


12.さよならプラスティックワールド

ほらこれもですよ!明るいメロディに不穏な歌詞。みんなのうたからのオファーがあってから作ったのか、自由に撮ってこんなんありまっせで使われたのか。どっちなんでしょうね。

「グッバーイプラスティックワールド」歌い出しはメロディが単純なのか忘れっぽい私でもスッと出てくるから覚えやすい、歌いやすいのだろうと思う。

周りに子供が小さい子が居ないので、反応聞いたりできなかったけど、口ずさんでくれてたのかな?

あと幼げなのっちの歌い出しが可愛い(結局それ)



やっと最後まで行き着いた…インタビューでライブの内容にメンバーが言及することも多いので、かなり煮詰まっているのでは。日常に溶け込むようなアルバムだから、ライブもおとなしい?チッチッチッチッ!!(あ〜ちゃんがKinKiさんにやってた顔で人差し指を振りながら)

Perfumeの掟的なターンもアルバム外から曲が選出されたり、music by nakata ystk で書き下ろされて作られるかも分からないし。

なんかでも泣けるターンある気がするなぁ、今回…


わくわく。もう8月、初日はすぐそこ!

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