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占いは信じない私がタロット占いに行って泣いた話

なんで占いを信じない人が占いに行ってんだ。

って思われるんだろうな。

あっ ここで気づいたけど、2年前にしいたけ占いで泣きそうになってたんだった。

占い好きかよ。

いや、あれは朝のニュース番組の占いと同じような感覚なので。

このタロット占いも、なんでもない、ただのノリだった。

600円だし、当たってても当たってなくてもいいや〜って気持ち。

「恋愛運を占ってくださーい」って、怪しそうなおばさまの目の前に座る。

自分の恋愛傾向をまんまと言い当てられ、横で聞いていた2人の友人と大盛り上がり。

「泣いちゃうかも〜〜!」とか冗談半分で言って、ハンカチを渡されたり肩を摩られたり。

ハートに剣が3つ刺さっているカードがでて、「あ〜前回の失恋がね……」と言われる

自分の血が飛び散るのを見た気がした。

「真面目ね」とも言われた。

「2番目の女にはならないように」と言われた時には後ろに倒れるかと思った。

友人2人は声も出てなかった。

まんま、と。感情を揺さぶられた。

あー、占いってこうやって、やるんだ〜。

当たってるとか当たってないとか、もう、よくわからなくなる。

すこし、当たってたら、すべてがひっくり返る感覚

占いの後、ちかくのベンチに座って、泣き始める私

笑い事じゃないけど。

周りのおじいさんおばあさんに申し訳ない。スーツを着た若い女が泣き始めて。申し訳ない。

しかも、過去の恋愛をえぐられたという理由で泣いて。

若干メンタル弱ってる時に行くのは危ないと思った。

それだったら普通に誰かに慰めてもらうべきだ。

自分の未来がいい方向に行くと言ってほしいだけなら、誰かにそう言ってもらって、自分に言い聞かせるが一番だ。

ただ、「真面目だね」と言って欲しかっただけなのかもしれない。

いままでよく頑張ってきた。あなたは幸せになれる。

って。

真面目にしていれば、いつか幸せになれると信じて生きてきた。

決して純情だけじゃない恋愛も、一途でいることで真面目だということを示すことができて、それが自分の正義だと。

それはもう変えられない、私の固定概念となってしまっていること。

きっと、人を評価する時も、この考えが頭をよぎる。

占いの2日前に合コンに参加した。

前回の失恋を引きずっているのは自分でも分かっていたから、前を向きたいと思った。

盛り上がったし、楽しかったし、

ただ、「この人じゃない」ってどこかで思った。

前回のあの人の方が絶対に「この人」じゃないのに。

何か悪いことをしている気分になった。

きっと、真面目な自分がそう思わせた。

合コンなんか、ぜんぜん恋愛じゃないって。

私の中の真面目って、執着か。

この日の夜に、カラオケでも泣いた。

今思えば、友人に囲まれて泣いている。

すごく幸せじゃん。

友人と占いに行って、その日の夜にカラオケの予定があるって、すごく充実した日を過ごしているじゃないか。

なんだ、泣いてるけど、楽しい生活をしているじゃないか。

なんだ、こんな幸せに気づくために、占いに行ったのか。

辛い思いをするたびに、大切な人が増えている。

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