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あなたにとって”コミュニケーション”とは何ですか?

1.はじめに

『あなたにとって”コミュニケーション” とは何ですか?』

こんにちは、トラストコーチングスクール(TCS)認定コーチの澤村拓朗です。毎日の生活や仕事においてスクールでの学びを活かす為、日々トライ&エラーを繰り返しています。

私はコミュニケーションについては人一倍意識してきた自負がありました。日々、仕事におけるコミュニケーションを大切にしたいという思いで、人との関わり方を模索していました。そんな中出会えたのがTCSでした。今回は、人間関係を学ぶTCSでの学びが気付かせてくれた、私の『決めつけ』についてご紹介させていただきます。

冒頭の『あなたにとって”コミュニケーション”とは何ですか?』は、私が人と向き合う際に意識していた事です。ちなみに当時、私にとってのコミュニケーションとは「聞く事」でした。「聞く事」に人一倍意識を向けていた私は、愚痴であろうと山積みの問題であろうと、まずは聞く。否定しない、共感する、そうする事で話してくれている相手に寄り添うという事を意識していました。そして半ば、そうでないと聞いている事にならないと『決めつけ』ていたのだと今では思います。

2.私の過去のコミュニケーションの実態

職場の仲間の話を聞くのが好きで、幸いにも当時から多くの仲間が「ちょっと聞いてくださいよ」「話聞いてくれる?」と頼ってくれていました。

私は職場で部署の監督職にあたる役職についています。自ずと部署の後輩たちの話を聞く事が多くありました。後輩は問題を抱えていますが、その問題を聞かせてもらう事で少しでも解決の糸口を掴んでもらい、成長を促したい。そんな思いでコミュニケーションを続けていました。

当時「聞く事」にウェイトを置いていた私のコミュニケーションは、ただただ相手が話してくれる事を耳に入れる行為に没頭していました。相手の気が済むまで、長い時には何時間も「聞く事」に集中しました。私から繰り返し出てくる言葉は「そうだよね、大変だよね」「わかるよ、がんばってると思うよ」。

それはよく言えば「相手の話に耳を傾けられている」「相手を否定せず認める事が出来ている」といった言い方が出来るかもしれません。しかし、本当に相手の為になる話に繋がることはあまり多くありませんでした。

その場では「聞いてもらえてよかったです」「話せてスッキリしました」などと話してくれます。確かに思いを吐き出す事は、時にすごく人の心を軽くし、前に進む原動力になることがあります。実際に、後輩の「聞いてくれてありがとう」の声を聞いたり、次の日少し笑顔で仕事に励む後輩の姿を見て安心した経験はあります。では、何が私に「相手の為になっていないのではないか?」と思わせていたのでしょうか?

それは、”その効果が長く続かないこと”でした。

私が「聞く事」によって、ひとときの満足感や、やる気を感じてもらう事は出来ていましたが、すぐに後輩たちの顔から笑顔は消え、また次の機会に話をしてくれる時には、前回と同じような悩みを打ち明けてくれるのでした。

3.TCSでの学びで得たもの

後輩が描く理想像があって、それを阻む様々な問題がある。このシチュエーションを前に、私は「聞く事」に囚われすぎて、これでもかと共感し、時には一緒になって黙って悩み込む場面さえありました。問題は山積みのまま残され、私も同じ目線で落ち込み、お互いに理想像など見えもしない状態に陥っていました。

自分が大切にしているコミュニケーションの部分をもっと現場で活かせられるようになりたい、自分の力を思いっきり後輩のサポートに役立てたい。そんな思いを力にしようと、私はTCSでの学びを始めました。講座を受けてからの学びの日々は、自分が「コミュニケーション=聞く事」と強く『決めつけ』過ぎていた事に気付かせてくれました。

自分の「聞く事」への固執に気付いたのは、”問題を問題視しない関わり方”というコーチングの考え方を学んだ事がきっかけでした。当時の私はまさに”問題を思いっきり問題視する行為”を続けていたのだと気付く事が出来ました。これでは後輩の道のりを後押しする事などできない。「だから一緒にドツボにハマる一方だったし、後輩の意識の変化も長続きしなかったんだな」とTCSを学んで思う事ができました。

4.学びを体現する中での変化

それから私は、”問題を問題視しない努力”をし続けました。本人の人となりや、周囲の状況を分かっていれば分かっている程、悩み・問題に共感し問題視してしまいそうになってしまいます。そこをグッと堪え、お互いに未来に目を向ける努力をしました。この行動を続ける事で、相談をしてくれる後輩と、私本人それぞれに変化が生じてくるのを徐々に感じ始めていきました。

まず私自身の変化としては後輩の長所を伸ばす事をより意識し始めた事です。問題に入り込まないように意識すると、後輩の短所、できていない所に目を向ける事が圧倒的に少なくなりました。

それと何よりの違いは、私自身が後輩よりも後輩の理想像を意識し続ける様になった事です。以前までは、いつも同じような悩みを抱えている後輩の進歩のスピードを嘆いたり、後輩と同じように容易に理想像を見失っていましたが、”問題を問題視しない”事で、後輩の抱える問題に左右される事なく、常に理想像を意識し、心の底からそこへ向かう歩みを信じる事を意識し始めました。「では、どうやって前進しようか?」「現状は現状として捉えたとして、あなたの理想像はどこだった?」などの未来に向けた視点を手放さない意識が大きな変化となりました。

また、後輩の変化としては、行動が早く、継続しやすくなったように感じています。今までは、行動を起こしても単発であったり、なかなか重い腰が上がらなかったりする中で、変わらない現状に落ち込み、再び同じ壁にぶち当たることの繰り返しでしたが、私と共に理想像を追う中で、自分に出来る事を明確にし、すぐに行動に移せるものに焦点を当てる事が可能になったのではないかと感じています。

5.おわりに

こうした私と後輩のお互いの変化を感じる事で、TCSで学んだ事が少しずつ現場で活かせている事に喜びを感じています。

もちろん関わり方の継続性や、後輩に寄り添う上での視点の少なさなど、伸び代は山の様に積もっていますが、学びの中で「コミュニケーションとは?」に囚われ過ぎて、自分にとっての答えを『決めつけ』過ぎていた事が、考えの幅を狭め、強いては後輩の成長をストップさせていた事に気づけた事は大きな収穫でした。

これからも、常に「自分にとってのコミュニケーションとは?」「相手の為のコミュニケーション」を追求し、変化し続けていけるように努力を続けていきたいです。

ちなみに、現在の私にとってのコミュニケーションは「聴く事」です。

『あなたにとって”コミュニケーション” とは何ですか?』

この記事を書いた人

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澤村 拓朗

TCS認定コーチ/理学療法士。新卒で整形外科病院に勤め始め、15年目。部署では主任を務 め、日々職場の仲間たちと切磋琢磨しております。TCSでの学びを職場に還元し、仲間のがんば りを心から応援する事で、個人・病院全体の進化の後押しをし、職場への恩返しとするべく精進中です。
コーチ型リーダー王に!!俺はなる!!!


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