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2021年1月24日「風をよむ~ バイデン新政権が挑む世界」

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大統領就任式を翌日に控えた、19日のアメリカ・ワシントン。先日の連邦議会議事堂への乱入事件もあり、ものものしい厳戒態勢が敷かれました。

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片や、同じ日のモスクワ郊外。気温はマイナス19度…。上半身裸で現れたプーチン大統領は、ロシア正教会の伝統儀式である沐浴を行いました。健康不安説も出る中、健在ぶりをアピールする狙いがあるとみられています。

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この2日前、毒物で襲撃されたとみられるロシアの野党勢力指導者・ナワリヌイ氏が療養先のドイツから帰国。

ロシア野党指導者・ナワリヌイ氏「ここに帰ってこられて幸せです。この5か月で最高の日だ。私は何も恐れていない。入国手続きをして家に帰ります」

ところが、入国手続き直後に、ロシア当局により逮捕。過去の有罪判決による執行猶予の条件を守らなかったのが、その理由とされています。

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今年9月に下院選挙が予定されていることもあり、反体制派への締め付けを強めるプーチン政権。

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しかし、今回の逮捕に反発して、ナワリヌイ氏らのグループは、総工費1400億円で、プーチン氏のために建てられたとする豪華宮殿の動画を公開。

再生回数は公開後わずか1日で2000万回以上に達しました。

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一方、こちらは、来年2月に冬季オリンピックが開幕する予定の中国。習主席は18日、競技会場の準備状況を視察しました。

中国・習近平国家主席
「私たちは必ず中華民族の偉大なる復興を実現できる」

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今年は、習近平指導部が掲げる「中華民族の偉大なる復興」の実現を目指す、共産党創設100年となる節目の年。

香港、台湾や新疆ウイグル自治区を巡る問題で、国際社会からの批判を浴びながら、いまだ中国は強硬な姿勢を続けています。

こうした中国・ロシアに対して、欧米諸国は…

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アメリカ・バイデン大統領
 「共和党と民主党、保守とリベラルを対立させる、礼節を欠いた戦争を終わらせなければならない」

自国第一主義を掲げたトランプ政権から、国際協調を重視するバイデン新政権へと変わったアメリカ。

しかし、トランプ政権下で進んだアメリカ社会の「分断」をどう乗り越えるのか、その道筋は見えていません。

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国際情勢を分析するアメリカのコンサルティング会社ユーラシア・グループがあげた、今年、心配される「世界の10大リスク」。そこで、第1位は「アメリカの新大統領」でした。

さらにこの10大リスクの中には、他にも…

ドイツ・メルケル首相 
「この15年間で、2020年が最も困難な年だったと言っても誇張にはならないと思います」

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この秋には政界を引退すると表明したドイツのメルケル首相。

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16日、メルケル首相が所属する最大与党の党首選挙が行われ、政策的に近いとされるラシェット氏が勝利しましたが、後継者はいまだ流動的です。

2005年から15年に渡り、ドイツを、そしてヨーロッパをリードしてきたメルケル首相は、依然として国民から圧倒的な支持を集めています。

ベルリン市民「メルケル首相は人間として優れていてすばらしいです。とても評価しているので、辞めるのは寂しいです」

こうしたカリスマ的指導者の交代は、今後の世界情勢の大きな不安要因。ユーラシア・グループによる、今年の世界10大リスクの9位は、「メルケル後のヨーロッパ」でした。

アメリカ、ヨーロッパのリーダーが相次いで交代を迎える中、日本は…

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菅義偉首相「ポスト・コロナの国際秩序づくりに指導力を発揮していく決意です」

新型コロナの感染拡大が続く中、今、改めて政治の指導力が試されています。

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今年の「世界10大リスク」では、指導者交代以外にも 様々な要素が指摘されています。 

新たに船出したバイデン新政権は、今後、こうした世界に、どのように取り組んでいくのでしょうか…。

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