参院選!諦めるのはまだ早い!?こんなにあった!終盤で逆転した選挙!

2016年
・第24回参議院議員通常選挙(大分県選挙区)

この選挙は接戦ではあるものの、全ての終盤情勢で自民党の古庄氏の名前が先に書かれていた。しかし結果は・・・

わずか1090票の差で民進党(当時)の足立氏が当選した。
出口調査では民進党支持層の94%が足立氏を支持した一方で、自民党支持層の82%は古庄氏に投じていたが、14%が足立氏に流れた。公明支持層に至っては古庄氏への支持は56%にとどまり、32%が足立氏に投票しており、与党支持層を固めきらなかった。そして無党派層では61%が足立氏に投票しており、29%の古庄氏を大きくリードした。(朝日新聞 )

・新潟県知事選挙

情勢調査では全ての調査で森氏が先に来ていたが結果は・・・

6万票以上の差をつけて米山氏が当選した。
森氏は柏崎刈羽原子力発電所の再稼働に前向きな議員や地元首長有志からの出馬表明を受け8月10日に出馬表明した。対する米山氏は1か月後の告示日まで1週間を切った9月23日に、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働に慎重な姿勢を示してきた泉田の路線を継承を打ち出して出馬した。米山氏は出馬表明の遅れが響いて序盤は出遅れていたものの、柏崎原発再稼働に県民の66%が反対(新潟日報)という県民世論も相まって米山氏が終盤にかけて急速に支持を拡大した。これを受けて、勝機ありと見た民進党の蓮舫代表代行(当時)が党としては自主投票としていたにも関わらず急遽新潟入りなどした。しかし民進党の支持母体である連合新潟は対立候補の森氏を支援しており、党内には蓮舫氏らの動きを冷ややかに見る向きもあった。

NHKの当日出口調査では自主投票としていた民進党の支持層は8割以上が米山氏に投票、無党派層も大半が米山氏に投票した。森氏を推薦していた自民党支持層からも3割近くが米山氏に流れ、森氏への投票は7割程度にとどまった。

2019年

第25回参議院議員通常選挙(東京都選挙区)

維新の音喜多氏は7つのうち5つで7番手、「激しく追い上げる」など差のついた表現もあったが結果は・・・

情勢調査を上回る5番手での当選となった。音喜多氏は徹底した地上戦を展開し、終盤に逆転した。武見氏や山岸氏との当落争いだったが、山岸氏は物議を醸した朝日新聞の情勢調査の影響もあり、塩村氏との票割を失敗し落選。武見氏は投票日前日に「お助けください!」とツイートするなど終盤の期日前は厳しい数字だったようだが、最下位で当選した。

音喜多氏は維新支持層の半分しか固められなかったが、無党派層では3番目に高い支持を得た。また、自民支持層からも5%の支持を得た。(朝日新聞)

第25回参議院議員通常選挙(大阪府選挙区)

維新の梅村氏は序盤情勢で当落線上だったが結果は・・・

72万票を集めトップ当選した。もう一人の維新の候補者である東氏が安定していたことや、無党派層から2番目となる16.9%の支持を得た(共同通信)ことで終盤に梅村氏に票が集まった。

第25回参議院議員通常選挙(大分県選挙区)

この選挙では、全ての終盤情勢で自民党の磯崎氏の名前が先に書かれていた。しかし結果は・・・

野党系無所属新人の安達氏が、現職であった磯崎氏を破って当選した。

安達氏には推薦を受けた立憲支持層の91%、社民支持層の92%が投票した。国民支持層は74%、共産支持層でも72%が票を投じていた。礒崎氏には自民支持層の79%、公明支持層の62%が投票した。しかし、自民支持層は17%、公明支持層は28%がそれぞれ安達氏に流れており、安達氏と比べて支持層を固めきれなかった。また無党派層は、63%が安達氏、26%が礒崎氏に投票し、無党派層で安達氏が磯崎氏を大きくリードした。(朝日新聞)大分では2回続けて野党系候補の逆転勝利となった。

2021年

第49回衆議院議員総選挙
・岩手3区

岩手3区では情勢調査では全ての調査で小沢氏リード、10P近く差のあるような書き方も見受けられたが結果は・・・

自民の藤原氏が当選した。小沢氏は比例復活となった。(惜敗率92.11%)

この結果には無党派層の動向が大きく影響していると見られ、無党派層での支持は藤原氏が56%と44%の小沢氏を上回った。前回(17年)は小沢氏が67%、藤原氏が33%(地元局)であったのだからその差は歴然である。近年の選挙では高齢の候補者には風当たりが強くなっており、この場合は対立候補が38歳であったのだからなおさらである。
また、かつては小沢氏の側近と言われた方々の離反があり、小沢氏が一関市などで得票を伸ばすことができなかったことも一因とみられる。

・埼玉10区

埼玉10区では、すべての調査で立憲の坂本氏が山口氏よりも先に名前が書かれていたが、結果は・・・

自民の山口氏が当選した。坂本氏は比例復活(惜敗率93.82%)
岸田総理が投票日前日に選挙区入りしたのをはじめ、終盤にかけて自民党の大物政治家が続々と選挙区入りし、無党派層の多い選挙区で自民党が終盤に攻勢を仕掛け、特に近年重要になっている年齢などの要素もあり、最後に逆転した。

・神奈川13区

終盤の情勢調査では全ての世論調査で自民の甘利氏の名前が先、大きく引き離すとまで出した媒体もあったが結果は・・・

立憲の太氏が当選した。甘利氏は比例復活(惜敗率95.75%)
甘利氏は序盤こそリードしていたが、政治と金の問題で一度閣僚を辞任した人が幹事長に就任したことへの批判や、ナルシズムを感じさせる選挙ポスターが選挙区民の不評を買い徐々に失速した。対する太氏は、4年間辻立ちやミニ集会を重ね、草の根で支持を広げた。この圧倒的な活動量が物を言い、序盤の劣勢をあっさりとひっくり返し、自民党幹事長に勝利する大金星を挙げた。

NHKの出口調査では太氏は立憲共産支持層の大半を固めたほか、無党派層の75%が太氏に投票。そして公明党支持層からも30%、自民党支持層からも20%が太氏に流れていた。甘利氏は与党支持層を固めきれなかった。

・長野1区

情勢調査では毎日新聞以外は立憲の篠原氏の名前が先、10P差のある書き方をしている媒体もあったが結果は・・・

自民の若林氏の当選となった。篠原氏は比例復活(惜敗率94.97%)

同日に長野1区域内の長野市では市長選挙が行われており、ノルディック複合の元選手で自民党参院議員を1期務めた荻原健司氏が出馬し当選したことや現職が高齢であったことも影響したとみられる。

・長野5区

情勢調査では朝日新聞以外は立憲の曽我氏の名前が先、差のある書き方をしている媒体もあったが結果は・・・

自民の宮下氏が当選。曽我氏は完全落選。
終盤に西村康稔・前経済再生担当相や古屋圭司・党政調会長代行が相次いで応援に入り、追い上げを図った。結果的に、地盤や組織力で勝る宮下氏が激戦を制した。

・大阪10区

情勢調査では全ての調査で立憲の辻本氏の名前が先、先行という表現も見られたが結果は・・・

維新の池下氏は当選し、辻本氏は完全落選した。

選挙中、記者団に他候補について問われた辻本氏が「維新は眼中にないんですけどね」と言い切ると、それに呼応するように維新の吉村副代表は「眼中に入っていってやろうじゃないか」と気勢を上げ、維新は吉村副代表が投票日2日前に6時間も選挙区内を遊説するなど攻勢を仕掛けた。そして池下氏は最終盤に凄まじい追い上げを見せ逆転した。辻元氏は応援に元自民党幹事長の山崎拓氏が入るなどしたが波紋を呼ぶなどし、票の上積みには至らなかった。
結果的に池下氏は維新支持層の8割、もともとは辻元氏が強かった無党派層からも今回は辻本氏と互角の支持を得た。(朝日新聞)

・兵庫6区

情勢調査では全ての調査で自民大串氏の名前が先だったが、結果は・・・

維新の市村氏が当選。大串氏は比例復活(惜敗率97.69%)

維新は通常選挙後半に伸びる傾向があるが、今回はコロナ渦における吉村効果などもあり無党派層からも多くの支持を得、終盤に混戦にもつれこんだ。選挙戦最終日には吉村副代表が選挙区入りし、最後の一押し。最終盤で逆転した。

・沖縄3区

最後は沖縄3区です。情勢調査では全ての調査で、立憲の屋良氏の名前が先に出ており特に序盤はリードしていたが、結果は・・・

約7千票差で自民の島尻氏が当選した。屋良氏は完全落選した。

大きな要因の一つとなったのが公明党の動きである。16年ぶりに沖縄県選出の国会議員の誕生を目指す公明党が、終盤に他の選挙区からの動員をかけ、公明党の比例票を前回の2017年から約9千票増やすことに成功した。これで自公協力が理想的に功を奏した形となった。一方、屋良氏陣営ではコロナ渦において県民生活への影響が深刻な中、基地問題を前面的に不安視する意見が上がり、選挙戦は政権交代を訴えて展開した。しかし、これにより基地問題という対立軸を失い、基地問題の争点化を避けたい島尻陣営の思惑に乗ってしまう形となってしまった。また、オール沖縄陣営から離脱し、島尻氏の支援に回る人が出るなどオール沖縄勢力の足並みの乱れを露呈した。(沖縄テレビ)
__________________________________参院選もいよいよ終盤に差し掛かってきておりますが、このように過去には終盤での逆転劇が起こっています。最後まで諦めないで!


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