7/5満月♑14 みかげ石に彫られた古えのモチーフが、文化の証人として残っている

サビアン研究会で学んだ読み解きツールをいくつか使ってサビアンシンボルを検証します。シンボル名は英語部Jones版、日本語部Rudhar1936版。今回は2020/7/5満月のサビアンです。

7/5満月♑14 みかげ石に彫られた古えのモチーフが、文化の証人として残っている An ancient bas-relief carved in granite.

言葉から受ける印象
bas-reliefは浅浮き彫り。graniteは花崗岩、御影石。花崗岩は堅牢な岩石で建築・土木用材として使われる。
風化に耐えて残った遺跡、古代美術。


月相:フルムーン

開花/魅力/情熱。現実をよく認識し、他者とよりよい関係性を確立することを求める。磁石のような対人運。洗練。役者肌。

現代人に向けて「見よ、これが古代の力だ!」と見せつけ引き寄せようというレリーフ。古代人と現代の人々との関係性。


ドデカテモリー:♊

満月は13.37度で起こるので♊として見ます。
♑から数えて6番目のサイン。
古代人が自分の能力をアピールする仕事としてのレリーフを作った。


対抗:♋14 北東に広がる広大な宇宙空間を静かに見つめる老人 A very old man facing a vast dark space to the northeast.

老人と古代の対応。
古いみかげ石は見つめられる側だったが、老人は見つめる側に。
形として残っているレリーフか、真っ暗で巨大な虚無とも言える空間か。

歴史を持ったレリーフが見つめられる、歴史を持った老人が見つめる、の差。


五度組(自己表現の五段階)

11〜15度のグループの中では4度目。
アスペクトならスクエア。必死の奮闘や努力の限界を弁えた工夫や方法論が求められる。
はずみと運動。

♑11 キジが私有地できらびやかな色彩を誇示する
♑12 自然を研究する学者が講義をし、生命についてほとんど知られていない面を明らかにする
♑13 火の崇拝者が、自分が生きているという究極の現実について黙想する
♑14 みかげ石に彫られた古えのモチーフが、文化の証人として残っている
♑15 病院の小児病棟が、おもちゃであふれている

♑12と♑13では「生命」というテーマが別の立場から取り組まれている。学者による研究発表と火の崇拝者による黙想。
学者の講義は他者に向けての発表だが、黙想は自分一人の内面で行うもの。
学者は科学的な証拠に基づく講義だが、

♑11のキジはそうした命に向けた取り組みの出発点となっているのでは。
「私有地」というクローズドな場所なのは、♑12の専門家の世界、♑13の崇拝者の黙想の閉鎖性にもつながっている。

こうした二つの取り組みが♑14ではみかげ石に刻まれているのかも。あるいは「もう昔からあるよ」という発見。

♑15の小児病棟では、12〜15のガチガチな専門的な世界が緩み、そこまでで得られた叡智が医療やおもちゃとして病気の子どもたちに与えられているのかもしれない。研究や黙想されてきた生命というテーマが医療という実用に転化された。そこに来れば病気も診てもらえるしおもちゃもあるよ、という場所の確立。


鏡像構造(足して31の関係)

A:♑14 みかげ石に彫られた古えのモチーフが、文化の証人として残っている An ancient bas-relief carved in granite.
A':♑17 人目を盗んで裸で水浴びをする若い女性 A girl surreptitiously bathing in the nude.

古えから若さ、みずみずしさへ。
文化という歴史の遺跡から一個人の若き肉体に。
文化の証人から文化の実践者になるのか。人目を盗んでいるから、まだこっそり。

フリーズドライされた食品に水をかけて戻す、とか、復活して若い肉体を手に入れたミイラ、みたいなイメージも。


五芒星読み(創造性の発揮プロセス)

1 あらわれ、顕在化
♑14 みかげ石に彫られた古えのモチーフが、文化の証人として残っている
文化の証人としての遺跡があらわれる。

2 何がしかを成し遂げること
♓26 恍惚とした恋人たちと哲学者が新月を見ている(新月が人々がそれぞれ異なる計画を進める時期がきたことを告げている)
遺跡の示した文化を受け取った人々が、それぞれの計画を受け取る。

3 必要を十分に満たすことのできること
♊8 決起したデモ隊が首相官邸を取り囲む
過去の文化から得た計画によって現在を書き換える。

4 抜き差しならない関わり合い、巻き込まれること
♌20 ネイティブアメリカンが太陽に儀式を捧げる
♓26の新月から太陽に。新月から受け取ったことに対して、太陽へ儀式を返す。
または石に刻まれた古えの文化を、どうやって現在においても生きた人間たちが実行できるかどうか。

5 期待、予期。遂行することに自信を持って期待する
♏2 割れたビンとこぼれた香水
割れたビンは遺跡で、その中に含まれていた文化が濃密な香りを伴ってこぼれだす。
遺跡の中に秘められた香水のような濃密な文化を外に出す。

みかげ石の文化を恋人たちや哲学者が受け取ったことで、決起をして現在を書き換えられるようになり、その文化をきちんと現在進行形で実行し、遺跡の中に含まれる濃密な香水のような文化を外に出すことができるようになる、というプロセス。


個人的な実感

鏡像構造の♑17「人目を盗んで裸で水浴びをする若い女性」へのプロセスを、五芒星のプロセスが細分化して説明してくれているようにも感じます。
やっぱり「フリーズドライされているもの」という印象が強く、それをどう元に戻し活用するかのプロセスを、5度組、鏡像構造、五芒星のそれぞれが説明してくれているようです。