水星♑28 大きな鳥小屋

サビアン研究会で学んだ読み解きツールをいくつか使ってサビアンシンボルを検証します。シンボル名は英語部Jones版、日本語部Rudhar1936版。今回は自分の出生図の天体、水星のサビアンです。

水星♑28 大きな鳥小屋 A Large aviary.

言葉から受ける印象パッと浮かぶのは植物園のドームのような場所のイメージ。
様々な種類の鳥だけでなく植物や昆虫なども収容された場所。
aviaryで画像検索してみてもそんなに間違ってはなさそう。言葉から受ける印象

動物園にあるような檻のようなものの画像も出てくる。
でもわざわざLargeと言っているから、生態系の一部を切り取ったみたいなドームと考えてもよさそう。

たくさんの鳥の羽ばたきや鳴き声で騒がしい印象。
生命には満ちているが、純粋な自然環境ではなく人工的な場所。
鳥たちは自由に好きな場所へ飛んでいける訳ではなく、人の手によって管理、飼育されている。


ドデカテモリー:♐

♑から数えて12番目のサイン。
鳥たちは精神性や霊的なものを示しているのかもしれない。
それを集め、興奮させる場所。


対抗:♋28 ネイティブ・アメリカンの娘がボーイフレンドを一族に紹介する A modern Pocahontas.

ポカホンタス、ウィキペディアを読むと白人側に利用されたり作られたイメージもありそうだけど、ここではひとまず「ネイティブ・アメリカンの民族と白人の植民者の境界を越えて恋愛・結婚をした女性」と考えていいのかな。
A modernだから「現代のポカホンタス」で、歴史上のポカホンタスとは別人?
現代のネイティブ・アメリカンの娘が、ポカホンタスのように(多分白人の)恋人を一族に紹介する。

ポカホンタスは本来ならネイティブ・アメリカンの社会から出ないけれど、それを飛び出していった。
鳥は本来自由に飛び回れるけど、鳥小屋の中に飼育される。
「♑28自由に飛び回れるものが囲われる」「♋28囲われたものが飛び出して他の社会とつながる」という対比。
民族も鳥小屋も「囲われた空間・社会」に関係するのは一緒。


五度組(自己表現の五段階)

26〜30のグループの中では3度目。

♑26 滝の霧の中で踊る自然の精霊
♑27 山の巡礼
♑28 大きな鳥小屋
♑29 お茶の葉で占いをする女
♑30 大企業の幹部秘密会議に集まる

山への巡礼者はおそらく人間で、滝の精霊に会いに来たのかもしれない。
ひとけのない精霊の滝がある聖なる山に、人がやってくる。
この精霊や巡礼の力をもっと日常的な場面で使えるように、大きな鳥小屋が作られているのでは。
わざわざ巡礼に行かなくても、お茶の時間に占いするくらいの労力で精霊の力にアクセスするための鳥たち。
鳥は滝の精霊より、もう少し人間の世界に近い霊的な存在として集められた。

占いの結果は秘密会議に持ち込まれる。
大企業は一度お茶の葉占いに落とし込まれた精霊の力を、人間世界の世俗の中でより大きなスケールへと高めた組織。
この企業や経営者には、秘密裏に高い能力を持つ占い師のバックアップがある。

鳥小屋の段階では、巡礼に行って精霊の力にアクセスはしたが、それをまだ日常的なレベルに落とし込めていない。
占いの体系や読み解きのシステムが完成する前で、「あの精霊と同等のパワーを持っている鳥はどれだ?」とひとまずいろいろ集めてみる取り組み。
ドーム状の植物園みたいな鳥小屋のイメージには、精霊の滝や巡礼の山を人工的に再現する目的も感じる。

全体的に霊的な力にどうアクセスし使いこなしていくか、に関わっている印象。


鏡像構造(足して31の関係)

A:♑3(前進と自然な展開)人間の魂が、新しい体験を熱望して肉体化を求める A human soul receptive to growth and understanding.
A':♑28(突破口(トンネル)を開く)大きな鳥小屋 A Large aviary.

まだ肉体を持っていない魂が、新しい体験をするために肉体を求める。
鳥が霊的な力をより日常的なレベルを落とし込むために集められているなら、こちらでは肉体を持つ鳥を扱うことで霊や魂を求めている。
「魂の肉体化が求められ」そして「肉体の魂化が求められる」。
魂の肉体化、肉体の魂化のプロセス。


五芒星読み(創造性の発揮プロセス)

1 あらわれ、顕在化
♑28 大きな鳥小屋
霊的な力の実用化のために鳥が集められる。

2 何がしかを成し遂げること
♈10 古い象徴に対して新しい形を教える男
これは♑29お茶の葉占いの準備にも感じられる。
古い象徴が滝の精霊で、新しい形がお茶の葉の形。

3 必要を十分に満たすことのできること
♊22 田舎踊り
「鳥をモチーフにした村の祭りの踊りです」みたいなものが生まれる。
お茶の葉占いの確立とはまた別の方向に進んだ、鳥から取り出した霊力の日常化。
世俗の人々から求められた違う必要性。
そう考えると♈10で教えられたのは、古い象徴を鳥の形態を通じて踊りに変換した振り付け、かもしれない。

4 抜き差しならない関わり合い、巻き込まれること
♍4 白人の子供たちと遊ぶ黒人の子供
白人はchildrenで複数、黒人はchildで一人。
対抗のポカホンタスも思い出されます。
子供たちの間では人種の違いは考慮されていない。

自分たちが巡礼に行ったのとはまた別の山や滝の精霊から霊的な力を地上に引き下ろそうとしてきた別人種、別文化の人々との間の境界をなくす。
♑26〜30は巡礼の山や大企業やで一つの社会の中の出来事だったけど、それを外に持ち出していって遊ぶ、という課題。
全然別の社会の人々に、田舎踊りのグループが出張して披露する。
バリ舞踊のグループが日本の国立劇場で公演する、みたいな。

5 期待、予期。遂行することに自信を持って期待する
♏16 いきなり笑い出す少女の顔
子供たちが遊んでいるなら少女がいきなり笑ってもいいじゃない!
田舎踊りがあるから子供たちは遊んだり笑ったりできそう。
自分たちの村の中だけで踊っていても「いつもの踊り」だけど、外でやっているからもっと楽しい。
全然違う霊的ルーツを持つ踊りを見て(あるいは披露して)、少女は笑顔になる。


個人的な実感

水星の年齢域(8〜15歳)から30代くらいまでかなり本の虫で、いろんな情報を取り込みまくっていたので「鳥をどんどん集める」をやっていた感じです。
また30代半ばくらいまでは情報を集めすぎて収拾つかなくなり、そもそもの目的も見失う、みたいな失敗も多かった。

仕事でダンスや舞踏(国内、海外、伝統舞踊、コンテンポラリーなどいろいろ…)に関わることが多かったので、それが五芒星読みのストーリーに現れているとも感じました。
いろんなルーツを持つ人々が集まるショーケース的なフェスティバルなど、まさしく「集められた鳥」でもあるし、それぞれの「田舎踊り」を別の文化の中で披露することでした。
自分の人生の中で水星の五芒星は完了しているかな?という印象です。