たじま

書きつづけていたら、いつか詩人になれる。 フォローしてもらえると嬉しいです。

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最近の記事

樹海に

透明な光差し込む5月の終わり どうしようもなく寂しくて 「すみません。こんな話聞きたくないですよね ごめんなさい」 誰にも迷惑かけずに ガリガリ君を食べるためだけに さぁ独りでバスに乗った ここで降りたらもう戻れない 片道切符を買って 86円のレシート握りしめた どうしようもなく暑苦しくて 静かだと信じて分け入った そこはいろんな生き物の呼吸音 ここで死んだら迷惑かけちゃうのかな どこまでも光刺さない場所目指して 片手にはビニール袋 サンダル越しに傷つく足が どこか

    • おはよう

      カレンダーの赤丸を増やしたい あたしはいつも憧れてる きっと祝日になったなら 毎日がんばれるから 書きかけのノートいつもやめたい あたしはいつも憧れてる きっと何かになれたなら 昨日は無かったことになる わたし嫌な子 明日の自分にバイバイしよ きっときっときっと 明日の私ががんばってる だからさよならするね 誰にも知られない嫌な子 お揃いの物増えたらいいのにな あたしはいつも焦がれてる きっと好きになれるから わがままも飲み込んじゃって わたし嫌な子 明日の自分

      • 君は自意識過剰だから

        他人の目線が気になる すれ違った人 私をみてた ねぇねぇその人知り合いなの? え、どの人って君はいつもいう 自分にしか興味ないのに 他人に興味持ってもらえるわけないじゃん 全ての花が君のために咲き誇ってるね 君なんて名前の花だっけ? 他人の言葉が気になる 聞こえてくる声 私のことだ ねぇねぇあの人知り合いなの? え、知らないけどって君はいう 他人に興味もってないんだから 自分に興味持ってもらえるわけないじゃん 羽ばたく鳥の囀りは君のために存在している 君はほんと

        • アクアマリン

          小さなペンダントトップのネックレス まるで僕たちみたいだね 気がついたらカバンの中で 絡まってほどけなくなってた いつからだろう 小さな宝石じゃ 満足できなくなったのは 輝きは変わらないはずなのに 見る目が変わっただけなのかな 遠いあの日の景色が 綺麗ね と感じるようになるにはまだ早い 季節の花を意識するように 小さなことでも気づけば嬉しかった 今じゃ当たり前に 感じるような出来事も いつからだろう 些細なことで 喧嘩するようになったのは 彩は負けないはずなのに 興

          エターナル情動

          君が好きでやってること それは解決策じゃなくて ただ同じレベルに堕ちてくこと 私は私のルールがある だから何って感じの考え 自分のこと好きでいて偉いね それだけなんだけど だけど 本当は別にもっと 言いたいこと たくさんあるんだよね 我慢してるんだ褒めて褒めてって 褒めて君は満足 なのかい 本当は別にもっと したいこと たくさんあったよね 君の言い分が正しいから 他の誰かが間違いじゃないよ ただ一つの正解欲しかったんです 当たり前のことを当たり前に できても誰も褒め

          エターナル情動

          チュッパチャプス

          きらきら光るキャンディの指輪 結婚指輪もこんなに大きかったらいいな 魔法の言葉で今すぐ 大人になれたらいいな R指定 子どもにはわからないこと R指定 子どもだからできないこと R指定 ぼくたち子どもだもん ばぶばぶ幼いキャンディのおしゃぶり パパママおばあちゃんも赤ちゃんだったのかな 秘密のレシピで今日から みんな赤ちゃんになって R指定 大人のいない世界 R指定 子どもたちだけの世界 R指定 大人はみんな赤ちゃん ぐるぐるトキメキ棒付きキャンディ ひとくちてかかる

          チュッパチャプス

          ホルスの目

          天秤に求めるのは 公平なのか きみは今日も 怒っているね そんなに大事な心臓なら 誰にも見せずにしまっておきなよ 制定者は僕じゃない 誰かの決めた 公正を今日も 苦く感じるよ どんなに清らかと信じても 視線にさらされて黒ずんでいく 透明になれないから ならいっそその色に染まってこうか 純粋な色にあこがれて あっちいってこっちいって混色 透明になれたなら 野望なんて興味なくて済むの 純粋な色だけください とんちんかんな願い色 天秤に預けるものは 平等なのか きみは今

          ホルスの目

          都合のいい人

          個人の意見だからなんなんだろう みんなと違うこと言いたいだけなんだろう 個人の意見ですってつけときゃいいのか みんなが違うっていってるからね 言いたいことあるだけの人 言っちゃいけないこといいたいなら 言葉の重みにちゃんと耐えてみせてよ 気が付いてないだけで きみはどんどん海底めがけて 落っこちているんだ 人生 悪いことはできないねって なら愛をうたってくれよ 個人の意見なんだけれどさ みんなみんな愛を認めなって いらなくたってさ 個人の意見ですってつけとくのダサ

          都合のいい人

          うんち

          なんでかな みんなのからだのなかに あるものなのに からだから出てきたとたん 嫌われものなんだ 必要なことだと思うけど なんだかいけない 照れ臭いような なんでかな まいにち出会うのに まちなかにあるの嫌なんだ 離ればなれになりたくて まじまじ見つめられない 大切なことなんだけど 我慢して お腹痛くなるんだ

          はめつのねがい

          みんなの願いが叶ったから 今日はいい天気になりました 虹色の空に飛ぶ鳥もなく 枯れた海原 流された大地 誰か一人の願いなんて 不平等不公平なんだと 背の高さを揃えたら 不恰好になりました あの子の幸せは 君の不幸なんだね どうか願いが届きますように いつか願いが叶いますように 七夜の願い星 指折り数えた はめつのねがい あの子の不幸を 願い叶えた はめつのねがい 誰かの願いが叶うとき 夢破れて泣いているよ 未来に希望はなくなって 今だけ夢見る 過去は顧みない 願え

          はめつのねがい

          性善説

          減るものじゃないしと 口々に言った 彼はだんだん すり減った 青い炎が 燃え広がった もしも この灰色の砂漠に 雨が降ったなら 火はつかなかったのかな 殴った手もいたいと 手を出したから 彼はどんどん 歪んでいった 青い火が 燃え広がった もしや この白い砂漠に シミひとつなかったら 火はつかなかったのかな

          すずめ

          負けおしみだなんてさ 勝手に決めつけられちゃうんだ 無関係な関係の間柄 顔も見たことないし 誰でもいい そんなキミの 一挙一動に気をつけろ さぁここから始まった 誰のものでもない戦い 世界はこんなに 血に飢えているのに さぁここまで残ったら 僕らなにかになれてるの? 世界はこんなに 撫然とだだっぴろいのに すまし顔で嘲笑う ひとりで勝った気になっている 他責志向の無頼漢 関心寄せる気もないし どうでもいい そんなキミの 勝敗予測に金払う さぁここから始まった 僕を

          硯色の空

          白い息が空に向かって 雲を目指した どうやってあの雲はできてるんだろう 日傘もさせない風がつよくて そばに誰かいてくれたらいいのに きみはもういないんだなと 一人街の灯に影法師 冷えたショーウィンドウ 眺めていたら ぼくの姿が 青ざめて見えた コーヒー味の湯気が 部屋を満たすの まるで今日きみが少し早起きしたみたい 美味しいブレックファーストには もう一人だれか必要みたい きみはもう戻らないんだと 一人ぽっちで二人ごっこ 冷えたスマートフォン 握りしてめても ぼ

          シンデレラにならなくちゃ

          誕生日にくれたプレゼント ピオニーのかおりのハンドクリーム 一緒に出かけたデパートコスメ いいにおいだねの一言 覚えててくれたきみ 高速飛ばしながらドライブしてたから 風の音で聞こえないと思ってた けれどきみには全部聞こえてた 私シンデレラにはなれなかったけど あなたが見つけてくれた ガラスのハイヒール履いてみたの 時計の針が全部重なったけれど その先の時も一緒に進める気がしたの 鏡越しの自分に何歳って聞いてたら 運転席から笑い声がして振り向いた 白いセリカ飛ばしたあの

          シンデレラにならなくちゃ

          木枯らしがノックする

          窓にぶつかる北風の連れてきた匂いは どこか懐かしい肌の匂い 変わっていく私の面影を みんな「かわらないね」とはにかんで 誰のことも好きじゃなかったから 誰からも好かれてないだろうと 思い込んでた真夏の十代 あの子はもういないよ 木枯らしがノックする キミの声忘れさせないようにと 木枯らしがノックする 忘れたい記憶思い出させる 軒下の蜘蛛の巣が揺れる枯れ葉連れて踊る 寂しげなスパイダーガール 減っていく太陽の季節の 思い出を食い潰しながら 金の切れ目が縁の切れ目だよと

          木枯らしがノックする

          きみに卒業式

          そういうことなんだよね 僕はきみからずっと逃げるから ずっと追いかけてきてころしてよ 君が僕のこと本当に好きなら そういう覚悟もあるんでしょ? ことばだけの愛とか優しさとか そんなものより 実力行使な偏愛を 甘くなくていい 酸っぱくなくていい 無味無臭なぼくがいいんでしょ きみのこと 好きなんかじゃないけど 振り向かせるために色々したし 追いかけてきて 追いかけてみて 追いつく頃 そこにいないけど その時間は悪くなかったよ 実力行使な偏愛を

          きみに卒業式