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唐津くんちの鯱の修復が始まっています。

1ヶ月ぶりの唐津入りです。
修復の管理責任者として、月に1度は唐津に入ります。

11月から始まった修復は、年内に掻落し(かきおとし)と調査を行います。
掻落しとは、漆の塗膜や金箔を研ぎ落としていく作業のことを言います。

トップの写真のように、鯱(しゃち)の躯体の左側は掻落しが進んでおり、古い漆の層が出てきています。

次の写真は、まだ掻落しが進んでいない右側の躯体で、鯱の肌が残っている状態です。

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調査では、すり鉢状に漆を研ぎ落としていきます。
中心に行くにつれて古い漆の層になります。

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今の段階で断定はできませんが、おそらく昭和63年の漆の層や昭和41年の漆の層、さらには昭和5年の漆の層が出ていると思います。
今後、石川県の工業試験場で成分分析を行い特定します。
この調査結果を元に、丈夫な下地の部分はできる限り残し、補強の必要な部分は補強を行い、修復作業を進めていきます。
1月の末から2月の初めに行われる審議会を経て、修理方法が決定されます。

今回は午前中に佐賀の地元のテレビ局や新聞社の取材を受けました。
午後からは、石川県の北陸放送の記者の方とカメラマンさんが来られて、取材していただきました。
2020年1月1日朝7時30分から放送の石川県の経済番組で、田谷漆器店の取り組みが取り上げてもらえます!
新年早々ですが、起きている方はご覧ください!

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