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早稲田に来た!

いよいよ劇場入りです。

前日に近ちゃん(近藤修大 元力士)が作った特製ちゃんこ鍋(ニンニク生姜野菜山盛り)をかっこんだ僕らはニンニクの匂いをさせながらやってきました。

「おー、これが早稲田大学かー!」

周辺にあるラーメン屋をチェックする者、飲み屋をチェックする者、スイーツ屋をチェックする者

今も昔も変わりませんね、、、

僕は学生時代はスポーツ科でしたので、高田馬場のキャンパスには全く詳しくなく(ほぼ東伏見キャンパスかグラウンドにいました)
懐かしさもほとんどないので、劇場の方に挨拶を済ませて、準備に入ります。

休憩になると「キッチン南海♪」
という謎の歌を歌い、みんなで劇場横にあるキッチン南海さんで腹ごしらえ。

そんな場当たりを無事に怪我なく済ませて、

念願の初日がやってきました

満員御礼。

「勢いだ、勢いでお客様を圧倒するんだ!」

演出のこぐれさんの喝に僕たちのボルテージはMAXに。

オープニングダンスからの勢いと、つかさんのセリフで会場は笑い声に包まれて順調です。

「よし、6コースはぬいぐるみより、中華屋のおっちゃんを出そう!」

、、、?

テンションが上がった僕らはなんと、行きつけの中華屋のおっちゃんを舞台に上げました。

前々から出てくださいとお願いをして準備をしていましたが、それ以上にノリノリのお父さん。

「このセリフだけ言えば大丈夫です」

この注文を無視してなんといきなりのアドリブでチャーハンを作る仕草を。
それでも客席はドッカンドッカン笑い声が。

楽屋に戻るたびに

「楽しい!」
「いけるぞ!」

の声が飛び交います。

しかし、そんな順風満帆に見えた公演に徐々に暗雲が

僕たちの長く長くおかしてきたミスです。
そうです、劇場内はもちろん冷房完備です。

汗が出ない、というか涼しいな、、、

長く暑い環境に慣れてきた僕らは、この涼しい環境に慣れておらず勝手に、芝居の調子が悪いのかも、、、
と思い込み始めます。

特訓の成果が出ているとも知らず
「息が上がらないぞ、なんでだろう、、、」

「楽しい!」
と言っていた僕も

「ねぇ、今日のおれ大丈夫かな?」
とみんなに聞いてまわる始末。

どうかな?大丈夫なのかな?
そんな不安を吹き飛ばしてくれたのは、やはりお客様でした。

僕たちの不安をよそに続く笑い声と、すすり泣く音。

「いけるぞ!」
再び自信を取り戻し、最後までやり切ることができ、無事に初日の幕がおりました。

今でも覚えています
あの時のカーテンコールの拍手は格別でした

心地良い疲労感と達成感で僕らは初日乾杯をしに高田馬場へ。
格別のビールと共に、笑顔で解散しました。

「やって良かったな、、、」
という気持ちと共に

「やっぱり劇場内で、たやのりょう一座たやのりょう一座って連呼されるのなんか恥ずかしいなぁ」
「大変だけど、これで最後だから楽しもう」

と思いながら帰る僕もいました。

公演を重ねるごとに襲う疲労感はありましたが、やっぱりお客様が入る本番は楽しい。

僕たちは順調に公演を重ねていきました。

...千秋楽のトラブルをのぞいて、、、

写真はアフタートークイベントに来てくれた戸田彬弘さんと大浦千佳。

他にも、俳優の辰巳琢郎さん、モデルの安座間美優さん、女優の小原徳子さん(当時は木嶋のりこさん)
も来てくださりました。
ひゃあ、豪華。

#たやのりょう一座
#早稲田
#初日
#本番

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