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YOSOUで数倍は楽しめると思われる「紅白歌合戦」


「YOSOU」とは

 「予想」とは、結果ではなく、そこに至った理由やロジックを楽しむ物である。そんな概念を具現化した知的エンターテイメントを、僕は「YOSOU」と呼んでいます。TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」で取り上げてもらってから既に10年以上が経過し、僕は未だにライフワークとして、紅白歌合戦の出場歌手の「YOSOU」を続けています。当初から基本的な姿勢は変わらず、調査や取材は一切やらずに、誰でも知り得る情報やデータのみを用いて、ひたすら状況証拠だけを積み上げていく方法で予想をしています。
 勿論、紅白歌合戦の出場歌手の予想が当たったところで、何かの見返りがある訳でもないです。しかし、大穴的に予想したアーティストが実際に出場して、そのステージを観る事が出来た瞬間は、めちゃくちゃ嬉しかったりします。そう考えると、出場歌手を本気で的中させる事よりも、僕が紅白歌合戦のステージ上で観たいアーティストの出場ロジックを構築する方が、性に合ってると思い、始めた事こそがYOSOUだったりします。
 とは言え、好き勝手に予想していると言う訳ではありません。実際、紅白歌合戦の出場歌手の選出ポイントとして、①今年の活躍、②世論の支持、③番組の企画と演出に沿う、この3つの点を中心に、あらゆるデータを参考資料にした上で検討して、総合的に判断されたアーティストが選出されていると言われています。
 ①の「今年の活躍」に関しては、CDのセールスや、楽曲のダウンロードやストリーミングの数値、YouTubeやTikTokなどのSNSでの再生回数、有線放送やカラオケなどのリクエスト数、ライブやコンサートの実績など、多岐に渡る指標が用いられます。そのため、音楽のチャートは勿論、主だった会場のライブ日程などは調べるようにはしています。
 ②の「世論の支持」に関しては、NHKが行っている「ランダムデジットダイヤリング」方式による世論調査や、ウェブによるアンケートで、紅白に出場して欲しい歌手を調査した結果を基にされているようです。恐らく、SNS上での紅白出場希望のポストの多さもある程度は反映されていると思います。これに関しては、僕自身も世論の一員ではあるので、日頃から行っている音楽の摂取、新譜情報や音楽ニュースのチェック、ラジオの聴取などもこの項目に含まれています。
 ③の「番組の企画と演出に沿う」に関しては、勿論、その年の紅白歌合戦のテーマに沿ったアーティストを選出すると言う意味もあると思いますが、所謂「NHKへの貢献度」と言う意味合いが強いと思います。貢献度と書くと、ネガティブな印象も否めないのですが、実際、NHKの朝の連続テレビ小説のテーマソングや、NHKのスポーツのテーマ曲などを選出する事によって、紅白歌合戦と数多の民放の大型音楽番組のラインナップを差別化を図れる事を考えると、僕は重要な要素だと認識しています。この点に関しては、NHKの音楽の音楽番組、特に「SONGS」、「うたコン」、「Venue101」を中心に視聴しています。
 以上の3つの点を踏まえた上で予想しているので、そこまで自己中心的な予想になっていないと思っているのですが、自分がどうしても紅白で観たいアーティストがいた場合、出場の可能性の低くても、容赦なくリストに加えてしまったりする事があるので、的中率はそこまで高くはないです(毎年60~70%程度です。)。長々と説明しましたが、要するに、僕が観たい紅白歌合戦の提示こそが「YOSOU」なのです。

2024年春時点での「第75回紅白歌合戦」出場歌手YOSOU

 今回は、現時点(2024年4月)で絶賛YOSOUの最中である「第75回紅白歌合戦」の途中経過を発表しようと思います。2024年の紅白歌合戦の出場歌手のYOSOUは、既に始まっているのです!なんなら、昨年の11月13日に2023年の紅白歌合戦の出場歌手が発表された時点から始まってると考えると、もう今年も半分が過ぎてると言っても過言ではありません。
 NHKが紅白出場歌手が決まるまでの流れとして、9月の時点までに、一年間に活躍した歌手を、紅白200組ずつリストアップするらしいのです。10ヶ月で400組と言う事は、1ヶ月に40組ずつ挙げなくてはいけない計算になります。更に、紅白歌合戦を創設したテレビディレクターの近藤積さんの著書に紅白歌合戦の選出方法が書かれており、それによると、歌手の経歴を縦にして、音楽のジャンルを横に区分し、その接点を求めて選出をすると記されている。原則として、歌う楽曲はその年のヒット曲や愛唱歌であり、選出もその基準に基づいているとの事。時代の変遷に伴い、現在の選出方法は異なるかもしれませんが、ここにこそ紅白歌合戦の理念があるように思われます。僕自身も、紅白歌合戦の魅力の一つに、様々なジャンルの音楽を一気に観る事が出来る嬉しさがあると思っているタイプの人間なので、様々なジャンルから多種多様のアーティストをリストアップしていきました。その結果、4月の時点で(ネクストブレイク的なアーティストも含めますが)400組弱のアーティストをリストアップしてしまいました。その中から、僕が「第75回紅白歌合戦」で観てみたいアーティストを選出したのが、今回のYOSOUです。
 最近の紅白歌合戦に於いて、出場歌手が紅白それぞれ20~22組ずつに、特別出場の枠が5~6組くらいのイメージがあります。ただ、僕としては、今年は難しくても、将来的に紅白に出場しそうなアーティストだったり、紅白に出場しそうなイメージがなくても、わずか1%でも出場の可能性を信じたいアーティストを大穴的にリストに入れたい欲求があったりします。と言う訳で、僕の紅白YOSOUでは、5組ずつ10組をプラスして、紅白30組ずつ計60組をリストアップする事をルールとしています。
 ですので、正直これはただの紅白ヲタクが作成した「第75回NHK紅白歌合戦」の二次創作であり、本当に軽い気持ちで楽しんでいただければ幸いです。所詮、YOSOU、MOUSOU、GAMBOですので。
 それでは、発表したいと思います。

紅組YOSOU

アイナ・ジ・エンド(初)「宝者」
 2015年から2023年までガールズグループ・BiSHのメンバーとして活動。2021年に紅白歌合戦に初出場。同年にはアルバム「THE END」で本格的にソロ活動を始動。2023年には映画に初主演するなど、活動の幅を広げています。2024年には、グループでも成し得る事が出来なかった日本武道館公演を開催予定。今年のNHKの出演は、「Venue101」(12月2日、2月10日)、「NHK WORLD-JAPAN MUSIC FESTIVAL」(1月3日)他。今年の話題曲としては、「帆」、「宝者」、「Frail」など。
 グループ解散以降も、歩みを止める事なく楽曲をリリースし続けるアイナ・ジ・エンドさん。他の誰とも替え難い彼女の唯一無二の歌声に関しても、ちょっと無視する事が出来ないくらいの存在感を放ってます。特に、「宝者」はドラマの主題歌に起用され、その普遍性の高いメロディーは、個人的には勝負作の様相すら感じ取れました。更に、彼女が得意とするコンテンポラリーダンスを基調としたステージや、「川の流れのように」のカバーなど、選曲の多様性も顕著と思われます。2023年の紅白でのYOASOBI「アイドル」に於ける、あのちゃん、橋本環奈さんのパフォーマンスから、「紅白ではアイドルのセカンドキャリアに寛容でありたい」と言う意図を勝手に受け取りました。2021年の紅白では、不完全燃焼のパフォーマンスの雰囲気もあったので、ソロとしてのリベンジに期待したいです。

あいみょん(6)「会いに行くのに」
 2016年にシングル「生きていたんだよな」でメジャーデビュー。2018年に「マリーゴールド」で紅白歌合戦に初出場。2023年には、NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」の主題歌として「愛の花」を発表。今年のNHKの出演は、「あさイチ 年末特別編」(12月28日)、「タモリと鶴瓶のテレビDEお正月 2024」(1月6日)他。今年の話題曲としては、「あのね」、「リズム64」、「会いに行くのに」など。
 昨年の紅白歌合戦のハイライトの一つとして、あいみょんさんの歌唱中に、司会である浜辺美波さんが涙した瞬間がありました。正直、トリでも良かったのでは?と思う程、素晴らしいステージだったと思ってます。僕の肌感覚としては、「あいみょんの事を嫌いな人は1人もいない」レベルで、国民的に愛されてるアーティストだと考えてます。あの上沼恵美子さんも、あいみょんさんの事を褒めていました。更に、「SONGS」の紅白特集に於ける、彼女がカメラに映り込む姿を観ていると、大泉洋さんやNHKの音楽番組スタッフとの親密さも、垣間見る事が出来ます。新曲「会いに行くのに」は、ドラマの主題歌として起用されており、老若男女に響く事間違いなしのオーセンティックなポップソングになっていて、めちゃくちゃ評判を呼びそうな可能性を感じます。今の紅白歌合戦にとって、必要不可欠なアーティストの一人だと思います。

ano(2)「絶絶絶絶対聖域」
 2013年から2019年までアイドルグループ・ゆるめるモ!のメンバーとして活動。2020年から「ano」名義で音楽活動を開始し、2022年にデジタルシングル「AIDA」でメジャーデビュー。2023年に「ちゅ、多様性。」で紅白歌合戦に初出場。アーティスト活動の傍ら、映画やドラマ、バラエティ番組などマルチに活躍。レギュラーラジオ番組である「あののオールナイトニッポン0」は、無事2年目を迎えました。今年のNHKの出演は、「Venue101」(12月9日)他。今年の話題曲としては、「You&愛 Heaven」、「絶絶絶絶対聖域 feat.幾田りら」など。
 現状、全芸能人の中で1、2位を争うレベルで多忙を極めているのが、あのちゃんだと思っています。そのような状況に於いても、音楽への攻めの姿勢を崩さない感じは、大いに感銘を受けざるを得ません。特に、ファーストアルバム「猫猫吐吐」を聴いて、その音楽性の高さには驚愕しました。更に、新曲「絶絶絶絶対聖域」は、幾田りらさんとのコラボレーション楽曲と言う事もあり、現状、日本を代表する最強ポップアイコン2人の共演を、紅白歌合戦が無視するとは思えません。彼女を一度きりの紅白出場にするには、勿体無い存在だと思っています。2023年の紅白では(レコード大賞に於いても同様)、バックバンドを相対性理論のメンバーが務め、一部の界隈がザワつきました。2024年は、バックバンドを凛として時雨のメンバーが務める事を、勝手に妄想しております。

生田絵梨花(初)「Laundry」
 2011年からアイドルグループ・乃木坂46のメンバーとして活動し、2015年に紅白歌合戦に初出場。グループ在籍時から、ミュージカルや舞台にも活躍を広げ、数多くの作品で主演を務めます。2021年の紅白のステージを最後に、グループを卒業。2022年からはNHKの音楽番組「Venue101」のMCを担当。2023年には、ディズニー映画「ウィッシュ」のヒロインの日本語版声優に抜擢。その年の紅白歌合戦では、特別企画として、かまいたちの濱家隆一さんとのユニット・ハマいくとして「ビートDEトーヒ」、「ディズニー100周年スペシャルメドレー」として「ウィッシュ〜この願い〜」の2曲を披露しました。今年のNHKの出演は、うたコン(11月21日、3月5日、4月16日)、「Venue101」(11月25日、4月13日)、「星に願いを~ディズニー夢と魔法の100年~」(12月12日)他。今年の話題曲としては、「ウィッシュ〜この願い〜」、「Laundry」など。
 昨年の紅白でのパフォーマンスが本当に素晴らしくて、個人的に2023年のMVPの一人だと思っている生田絵梨花さん。今年も紅白で観たい想いではあるのですが、彼女のファーストEP「capriccioso」が素晴らし過ぎて、その想いはより強固になりました。ミュージカルで培われた賜物である楽曲ごとに表情が変わる歌声は勿論、特筆すべきは、彼女が作曲をした楽曲のレベルの高さです。特に、「Laundry」は、ジャズテイストのピアノの弾き語りのパフォーマンスが、あまりにもカッコ良過ぎました。乃木坂46にいた時から、達者な方だとは思っていたのですが、ここまで凄い才能だったとは。「SONGS」のMCが紅白に正式出場する時代、「Venue101」のMCの事も忘れないで欲しいです。2024年の紅白歌合戦で彼女のステージを“絶対に”観たいです!

石川さゆり(47)「ダメ男数え唄」
 1973年にシングル「かくれんぼ」でデビュー。1977年に「津軽海峡・冬景色」で紅白歌合戦に初出場。以降、紅白には女性歌手としては最多となる40年連続46回もの出場を記録しています。今年のNHKの出演は、「うたコン」(11月28日、2月6日)、「ワルイコあつまれ」(4月23日)他。今年の話題曲としては、「ダメ男数え唄」など。
 紅白の顔と言っていい程、欠かせない存在である石川さゆりさん。近年は「X-Cross」シリーズと題し、奥田民生さんや椎名林檎さん、東京スカパラダイスオーケストラなど、多彩なアーティストとのコラボレーションを展開しています。彼女は、演歌の真髄を体現する一方、飽くなき音楽への探究心や好奇心を存分に披露しています。ただ、彼女の紅白でのステージは、2007年以降、「津軽海峡・冬景色」と「天城越え」を交互に披露する流れが定着しています。僕はこの状況に対して失望を感じる事すらあるのですが、僕以外に「紅白で石川さゆりさんの新曲を聴きたい!」と言う意見を見かけないのも、事実ではあります。寧ろ、彼女の懐かしの名曲を、一年の最後に聴きたいと望む国民の声も、しっかり受け止めたい想いはあるのです。ただ、僕は依然として、一番カッコいい石川さゆりは、現行の石川さゆりだと思っています。今年は、能登半島地震の復興を祈念して、名曲「能登半島」が披露される可能性も高いのですが、紅白で石川さゆりさんの新曲を聴きたいと言う想いは、僕だけでも抱き続けたい気持ちであります。

市川由紀乃(3)「ノクターン」
 1993年にシングル「おんなの祭り」でデビュー。2016年に「心かさねて」で紅白歌合戦に初出場。近年では、吉本新喜劇やバラエティー番組に出演するなど、活動の幅を広げています。2023年に「花わずらい」で、第65回日本レコード大賞・優秀作品賞を受賞。今年のNHKの出演は、うたコン(11月7日、2月6日)、「第56回NHK福祉大相撲 第2部 お楽しみ歌くらべ」(2月25日)他。今年の話題曲としては、「花わずらい」、「ノクターン」など。
 現代演歌を代表する女性アーティストの一人である市川由紀乃さん。現状、紅白歌合戦に於ける演歌のシェア率が減少傾向にある中、特殊な企画との組み合わせを行う事で存続が図られているのですが、果たしてこれでいいのかと言う疑問はずっとあります。特に、昨年の水森かおりさんのドミノと組み合わせたステージに於いて、堺雅人さんが「ドミノばっかり観てて、水森さんの歌が入って来なかった。」と仰っていて、その言葉は正に国民の総意だと思いました。ただ、その言葉に対して、「いいんです。」と答えた水森かおりさんに、紅白歌合戦という大切な舞台の上で歌手にこのような発言をさせてしまった事は、本当に胸が痛かったです。僕は、演出と言うのは歌を引き立てる物であって、面白で打ち消す物では無いと思ってます。(そもそも、ドミノやけん玉世界記録などが面白いかどうかは置いときます。)このような形で、演歌の延命を図るよりも、新しい演歌に挑戦するアーティストをフックアップした方が良いと思っています。市川由紀乃さんの選出に関しては、彼女の荘厳な世界観も紅白に相応しいと思いますし、新しい演歌の名曲を作ろうとする気概も見受けられます。僕が聴いた限りでは、現状、今年リリースされた演歌の中で一番良い曲かなと思っています。今後の展開に期待したいです。

宇多田ヒカル(2)「Electricity」
 1998年にシングル「Automatic」でデビュー。1999年にリリースした1stアルバム「First Love」は、765万枚を売り上げ、日本国内のアルバムセールスで歴代1位を獲得している。この記録は今なお破られていない。2016年に「花束を君に」で紅白歌合戦に初出場。2024年4月に、キャリア初となるオールタイムベストアルバム「SCIENCE FICTION」をリリース。また、6年ぶりとなる全国ツアーも決定している。今年のNHKの出演は、「NHK MUSIC SPECIAL」(4月18日)。今年の話題曲としては、「何色でもない花」、「Electricity」など。
 今年の宇多田ヒカルさんは、ベストアルバムのプロモーションタイミングにおいて、メディアへの露出が増加していることもあり、紅白歌合戦への出場の可能性があるのかもと思っています。正直、2016年の紅白歌合戦のパフォーマンスを観た時に、彼女の紅白への思い入れを感じ取る事が出来ませんでした。もしかしたら、これが最後の紅白出場になるかもと思ったのも事実です。それにも関わらず選出した理由は、ベストアルバムに新曲として収録された「Electricity」が素晴らし過ぎるのです。この楽曲は、ここ最近の彼女の音楽の特徴であるアンビエントな空気感を漂わせつつ、しっかりポップスとしての強度も感じられる。まさに宇多田ヒカルさんにしか創り得ない楽曲だと思います。「NHK MUSIC SPECIAL」に於ける、アオイヤマダさんとのパフォーマンスも最高でした。個人的には、「Electricity」から「First Love」の流れで、紅白の大トリ務めるのもアリかと考えています。

丘みどり(4)「涙唄」
 2002年にアイドルとして芸能界デビュー。2005年にシングル「おけさ渡り鳥」で、演歌歌手としてCDデビュー。2017年に「佐渡の夕笛」で紅白歌合戦に初出場。音楽活動以外にも、バラエティ番組、情報番組、ラジオ、映画など、ジャンルを超えて多方面で活躍している。今年のNHKの出演は、うたコン(1月30日、3月12日)、「第56回NHK福祉大相撲 第2部 お楽しみ歌くらべ」(2月25日)他。今年の話題曲としては、「涙唄」など。
 丘みどりさんは、個人的に一番推している演歌歌手なので、ここ数年、紅白に出場出来てない現状に対して、憤りを覚えざるを得ません。仮に、紅白に演歌枠が存在するとして、このCDが売れ難い時代に於ける出場者選定の基準として最も重要な事は活動の多様性だと思っています。彼女のマルチな活動もあって、紅白に出場していた時期よりも、現在の方が知名度がより上がっていると思っています。更に、演歌歌手としての矜持も忘れる事なく、新曲の「涙唄」は、今年逝去された八代亜紀さんの魂を受け継いでいるような楽曲にも聴こえました。実際、紅白を見据えた活動を精力的に行っている様にも伺えるので、彼女の紅白復帰に期待したいです。

坂本冬美(36)「ほろ酔い満月」
 1987年にシングル「あばれ太鼓」でデビュー。1988年に「祝い酒」で紅白歌合戦に初出場。2024年は、カバーアルバムのリリースも予定されている。今年のNHKの出演は、うたコン(12月5日、3月5日、4月2日)他。今年の話題曲としては、「ほろ酔い満月」など。
 結局、僕は演歌と言うジャンルに於いて、その概念を拡張しようと試みているアーティストに惹かれていると熟思います。坂本冬美さんも間違いなくその一人だと確信しているのですが、紅白に於いては、石川さゆりさんほどではないものの、「夜桜お七」の歌唱頻度が高く、出場35回中9回歌っている事に対して一抹の寂しさを覚えます。更に、昨年まで展開していた「令和カラオケ3部作」でのインタビューに於いて、「紅白歌合戦で新曲を歌いたい」と明言しており、その意志を尊重したい思いでいっぱいです。また、新曲のリリースパーティーに於いて、DJフクタケさんの指南を受け、DJに初挑戦したニュースも、僕にとって好印象でした。

櫻坂46(4)「何歳の頃に戻りたいのか?」
 2015年8月に前身グループ・欅坂46を結成。2016年に、シングル「サイレントマジョリティー」でデビューし、この曲で紅白歌合戦に初出場。2020年10月にグループ名を櫻坂46に改名。同年12月に、シングル「Nobody's fault」をリリースし、櫻坂46として紅白歌合戦に初出場。今年のNHKの出演は、うたコン(2月20日)、「Venue101」(1月27日、2月17日)、「NHK WORLD-JAPAN MUSIC FESTIVAL」(1月3日)他。今年の話題曲としては、「隙間風よ」、「何歳の頃に戻りたいのか?」など。
 櫻坂46に関して、彼女たちの冠番組「そこ曲がったら、櫻坂」の現在の異常な面白さ、そこと連動してのメンバー個々のメディア露出の増加など、欅坂46の時代には考えられなかった活動の幅の広げ方をしています。個人的な見立てで、紅白に於いて坂道グループの出場枠は2枠に絞られたと思っています。その影響によってどうなるのかとは思っているのですが、新曲「何歳の頃に戻りたいのか?」に関しては、個人的に、櫻坂46のシングル史上一番良い曲だと思っています。現在の活動に於いて、全く欠点が見当たらないと思っています。このような状況を踏まえて、紅白での坂道グループの出場枠を3枠に戻して欲しい想いです。

椎名林檎(9)「人間として」
 1998年に、シングル「幸福論」でデビュー。1999年にリリースした1stアルバム「無罪モラトリアム」が、ミリオンセールスを記録。2004年に、バンド・東京事変を始動。2011年に、「カーネーション - 紅組なら誰でも」で、紅白歌合戦に初出場。以降、東京事変での出場も含め、紅白歌合戦に10回出場している。今年の話題曲としては、「人間として」など。
 椎名林檎さんは、紅白歌合戦に於いて、向井秀徳さんやトータス松本さん、宮本浩次さんを迎えたスペシャリティのあるステージを展開しています。去年の紅白では、石若駿さんを含むジャズ界隈の凄腕プレイヤーからなるツアーバンド・MANGAPHONICSとのステージは、期待を一層高めた瞬間でもありました。日本テレビ「with MUSIC」に於いて、宇多田ヒカルさんとの共演も果たしました。個人的には紅白歌合戦での共演もやって欲しい想いです。期待しています。

島津亜矢(7)「Think」
 1986年に、シングル「袴をはいた渡り鳥」でデビュー。2001年に、「感謝状・母へのメッセージ」で紅白歌合戦に初出場。2024年、アヤ・シマヅとして、アレサ・フランクリンの楽曲をカバーを、アトランティック・レコードのグループレーベル・アトランティック・ジャパンより配信リリースし、世界デビューを果たした。今年のNHKの出演は、うたコン(2月13日、4月13日)他。今年の話題曲としては、「Think」など。
 その圧倒的な歌唱力と表現力から、「歌怪獣」の異名をとる島津亜矢さん。TBS「情熱大陸」に於いて、世界デビューの報を聞いた瞬間、今年の紅白歌合戦の目玉は島津亜矢だ!と確信するくらい衝撃を受けました。「うたコン」に於ける、世界的ファンクバンド・オーサカ=モノレールとの共演のステージは最高が過ぎました。絶対に、紅白歌合戦で観たいパフォーマンスではあるのですが、懸念点があるとすれば、2012年にジャズシンガーとして世界進出を果たした八代亜紀さんが、その件では紅白に出場出来なかった事例もあります。彼女の世界デビューが、もっと話題になる事を望む次第です。
 
Chilli Beans.(初)「Raise」
 2019年に結成。2021年に、デジタルEP「d a n c i n g a l o n e」でデビュー。メンバー3人ともが、歌も作曲も手掛け、幅広い楽曲性が持ち味のバンド。2024年2月に初の日本武道館ワンマンを開催した。今年の話題曲としては、「Raise」、「Welcome」など。
 紅白YOSOUの重要な参考資料として、日本テレビ「バズリズム02」の恒例企画「今年コレがバズるぞ!BEST10」と、テレビ朝日「EIGHT-JAM」の恒例企画「プロが選ぶマイベスト10」は、毎年しっかりチェックしています。昨年の「今年コレがバズるぞ!BEST10」の第1位だったのが、Chilli Beans.でした。あれから1年が経ち、「ONE PIECE」のテーマ曲やドラマ主題歌などの活躍を経て、バンドの実力と勢いは止まる事のないまま、日本武道館まで一気に駆け抜けました。この躍進は、既にネクストブレイクと言う言葉では表現出来ないレベルにあり、次への展開に高い期待を抱かせてくれます。現状、僕を最もワクワクさせてくれているバンドとして、選出した次第です。あと、「今年コレがバズるぞ!BEST10 2024」の1位に輝いた、サバシスターの活動も注視して行くつもりです。

tuki.(初)「晩餐歌」
 現在、15歳のシンガーソングライター。2023年9月に、初のオリジナル楽曲「晩餐歌」を配信リリース。同曲が、2024年1月に、Billboard Japan Hot 100で総合首位を獲得。ストリーミング累計再生数も1億回を突破し、ソロアーティストとて歴代最年少記録を打ち立てました。今年の話題曲としては、「晩餐歌」、「地獄恋文」など。
 tuki.さんは、その歌声の説得力からAdoさんと比較されたり、作詞能力の高さから若き日の宇多田ヒカルさんを想起させたり、規格外の新人が登場したと言っても過言ではないレベルです。NHKの出演は、「ライブ・エール」を含む大型企画「君の声が聴きたい」プロジェクトの連動ラジオ特番「君声ラジオ」の出演のみ。現状、顔出しをしてないので、そこを含めて最良の形を模索しているのかなとも思ってます。(先日放送された、日本テレビ「with MUSIC」は、演出も何も無かったので、、。)「晩餐歌」は、2024年を代表する1曲になると思うので、紅白歌合戦での最高のパフォーマンスに期待したいです。

TWICE(5)「ONE SPARK」
 2015年に、ミニアルバム「THE STORY BEGINS」で韓国デビュー。2017年に、ベストアルバム「#TWICE」で日本デビュー。同年、「TT -Japanese ver.-」で紅白歌合戦に初出場。2023年は、日本人メンバーのみで構成されたユニット・MISAMOとして紅白に出場。現在、5度目のワールドツアーを開催中。2024年7月には、ニューアルバムをリリース予定。今年の話題曲としては、「Dance Again」、「I GOT YOU」、「ONE SPARK」など。
 正直、K-POPにそこまで精通してなくて、近年の爛熟したシーンに対して上手くマップを描けてない感じもあるのですが、TWICEに関しては、僕のような門外漢であっても、その存在感とカリスマ性から女王の覇気を感じる事があります。紅白に於けるK-POPグループの個人的な見立てで言うと、日本でのオリジナル楽曲やJapaneseバージョンの楽曲があるグループが選出される傾向があります。(NewJeansに関しては、日本デビューしてなかった為、特別出場になったと思われます。)現行の日本でのK-POPムーヴメントは、間違いなくTWICE以降の影響も見られます。MISAMOのように、日本市場に特化したユニットを立ち上げている点でも、紅白に於いては、TWICEは一歩抜きん出ている印象があります。

TOMOO(初)「Super Ball」
 2013年1月に、ヤマハアマチュアコンテスト「The 6th Music Revolution」にて東京FINAL代表として出場。2016年に、「Wanna V」をリリース。2021年に発表した「Ginger」が大きな話題となり、2022年に、デジタルシングル「オセロ」でメジャーデビュー。メジャー1stアルバム「TWO MOON」は、オリコン週間デジタルアルバムランキング、Billboard JAPAN Download Albumsチャートで共に1位を獲得した。今年の話題曲としては、「Super Ball」、「Present」、「あわいに」など。
 2024年のブレイク最有力アーティストの一人であるTOMOOさん。テレビ朝日「EIGHT-JAM」の恒例企画「プロが選ぶマイベスト10」に於いて、いしわたり淳治さんが1位に、蔦谷好位置さんが2位に選出していましたが、何を隠そう、音楽ド素人の僕が選ぶ2023年のマイベストソングもTOMOOの「Super Ball」でした。NHKにも、「君の声が聴きたい」プロジェクトの連動ラジオ特番「君声ラジオ」に出演し、ME:Iやtuki.さんと並列でラインナップされている事に、期待値の高さも伺えます。個人的には、早急に「Venue101」に出演して欲しい想いでいっぱいです。飛躍の期待も込めて、選出しました。

DREAMS COME TRUE(16)「THIS IS IT! YOU'RE THE ONE! KNEW IT!」
 1989年に、シングル「あなたに会いたくて」、アルバム「DREAMS COME TRUE」でデビュー。1990年、「笑顔の行方」で紅白歌合戦に初出場。以降、2009年、2010年の紅組のトリの出演を含め、紅白に15回出場している。2023年には、4年に一度のベストヒットライブツアー「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2023」を開催。2024年に、デビュー35周年を迎える。今年の話題曲としては、「THIS IS IT! YOU'RE THE ONE! KNEW IT!」、「Kaiju」など。
 国民的グループでもあるDREAMS COME TRUEですが、ここ数年は紅白とは縁遠い印象があります。昨年、NHK「クローズアップ現代」に於いて、B’zの独占インタビューが放送された際に、コメントゲストに出演したのがDREAMS COME TRUEの中村正人さんでした。その際に「B’zとドリカムでは、全然レベルが違う。」と自虐的にコメントされていたのが印象的だったのですが、その背景には、もっとドリカムを売りたいと言う気持ちの現れがあると思われます。近年の紅白では、鈴木雅之さんや藤井フミヤさん、工藤静香さんなど、80年代から90年代に掛けて活躍したポップスアーティストがレジェンドの枠として盛り上げています。勿論、最前線で戦っている彼らにとってレジェンドの枠に収まる事は、意に反する事かもしれません。ただ、一つのキッカケで状況が変わる事は大いにあると思っています。ドリカムは、デビュー50周年の年に「ワンダーランド」を開催する事を目標に掲げています。その目標達成の為にも、紅白への出演が一つの通過点として機能して欲しいのです。

NewJeans(2)「Bubble Gum」
 2022年に、「Attention」をリリース。従来のK-POPにはない唯一無二の存在感から、 デビュー直後から大きな話題を呼び、韓国のみならず、世界的に注目を浴びるガールズグループへと急成長を遂げた。2023年には、特別企画として紅白歌合戦に初出場。「OMG」、「ETA」、「Ditto」の3曲を披露した。2024年には、日本でのデビューと東京ドーム公演を控えている。今年のNHKの出演は、「NHKスペシャル 世界に響く歌 日韓POPS新時代」(1月7日)。今年の話題曲としては、「Bubble Gum」など。
 2023年はNewJeansの年だと言っても過言ではないレベルで、僕も彼女たちを注目せざるを得ない存在になりました。昨年の大晦日は、アメリカの「Dick Clark's New Year's Rockin' Eve」の出演が決定していたにも関わらず、当日は紅白歌合戦への出演を選んでくれた喜びもあって(どちらも録画でのパフォーマンスでした。)、今年も出場を期待したい思いでいっぱいではあります。そんな最中にHYBEとADORの内紛が勃発し、現状では収束する見通しが立たない状況です。ミン・ヒジンさんとNewJeansが、今のまま活動出来る可能性はゼロに近いと思われます。そんな絶望的な状況の中、先行公開された新曲「Bubble Gum」が、圧倒的に素晴らし過ぎて、今年も紅白歌合戦で観たい想いが爆発しそうです。この混沌として状況下で、2024年のNewJeansも凄すぎたと言う記録の意味でも、現状は選んでおきたい気持ちです。

乃木坂46(10)「チャンスは平等」
 2012年に、シングル「ぐるぐるカーテン」でメジャーデビュー。2015年に、「君の名は希望」で紅白歌合戦に初出場。2023年5月に行われた齋藤飛鳥さんの卒業コンサート以降、3期生〜5期生のみで構成された新体制となり、2023年の紅白歌合戦では、5期生の井上和さんがセンターを務め、「おひとりさま天国」を披露した。今年のNHKの出演は、「Venue101」(12月2日、4月6日)他。今年の話題曲としては、「Monopoly」、「チャンスは平等」など。
 現在の乃木坂46の中心メンバーの一人である山下美月さんが、2024年5月に卒業を予定しています。2016年は橋本奈々未さん、2018年は西野七瀬さん、2019年は(明言はされてないですが)白石麻衣さん、2021年は生田絵梨花さん、2022年は齋藤飛鳥さんと、乃木坂46の紅白歌合戦のステージは、メンバーの卒業の歴史でもあります。2023年に於いても、山下美月さんが朝の連続テレビ小説「舞いあがれ!」に出演していた流れのあるので、彼女の卒業のステージをする事も可能だったと思われます。しかし、紅白が選んだのは、5期生の井上和さんのセンター楽曲でした。この選択は、これからの乃木坂46の紅白に於いて、卒業よりも新風を重宝する方向性への転換を示唆していると思われます。ただ、今年の乃木坂46は、その流れに追随出来てないように思われます。ある政治家が「乃木坂46は別格。」と仰ってましたが、坂道グループの枠を2つに縮小した結果、彼女達が溢れ出る可能性も充分にあると思ってます。いずれにせよ、下半期の活動が重要になると思われます。

ハローキティ(初)
 1974年に誕生。1977年にシングル「あの子はキティ」でデビュー。2022年にはハロー!プロジェクトとのコラボ楽曲「Hello! 生まれた意味がきっとある」をデジタルリリースするなど、ハローキティ名義での音楽活動も多い他に、サンリオピューロランドのショーやイベントでも、数多くの楽曲を披露している。
 遂に、サンリオの国民的キャラクターであるハローキティを、紅白YOSOUに取り上げる日が来てしまいました。僕の推しである寺嶋由芙さんがサンリオ好きと言う事で、自然な流れでサンリオに対する知見が広がっている訳ですが、単に「推しがサンリオ好きだから!」と言う理由ではありません。実際、アニバーサリーイヤーのアーティストは紅白出場の可能性が高くなる流れがあり、2024年はハローキティの50周年と重なっているのです。更に、50周年を記念したグローバルテーマソングをYOSHIKIさんが手掛ける事が発表されています。近年の紅白では、YOSHIKIさんが様々な形で出場して、サラ・ブライトマンさんやQUEEN、KISSと言った世界のトップアーティストとのコラボーレーションを展開しています。こうした流れから、ハローキティも海外でも世代を超えて支持されているキャラクターであり、YOSHIKI枠としても相応しい選出だと思っています。そして何よりも、サンリオの理念である「みんななかよく」は、今の紅白歌合戦だけでなく、世界に於いても必要不可欠な物であると信じています。以上を理由を持って、僕はハローキティを紅白歌合戦に推薦いたします!因みに、ガチャピンとムックも今年50周年らしいです。

日向坂46(5)「君はハニーデュー」
 2015年に欅坂46のアンダーグループ・けやき坂46として活動を開始。2018年に、けやき坂46名義のアルバム「走り出す瞬間」をリリース。2019年に日向坂46に改名。同年3月にデビューシングル「キュン」をリリースし、この曲で紅白歌合戦に初出場。2024年9月には宮崎県で「ひなたフェス2024」を開催予定。今年のNHKの出演は、「うたコン」(4月9日)、「Venue101」(11月4日、4月20日)他。今年の話題曲としては、「君は0から1になれ」、「君はハニーデュー」など。
 日向坂46は、昨年、4年連続で出場した紅白歌合戦に落選しました。識者からは、ストリーミング数の少なさや、曲にパワーが無かったと指摘されていました。ただ、個人的な見立てを言えば、紅白側が坂道グループの枠を2組に絞って、その為に溢れ出ただけだと思っています。ただ、2024年の日向坂46はそれを機に奮起した感もあり、5周年を迎え「Let’s Be Happy!」をテーマに掲げた活動を展開しています 。最新シングル「君はハニーデュー」では、四期生の正源司陽子さんがセンターを務めています。個人的に、「ミュージックステーション SUPER LIVE 2023」での、緊張しながらも堂々とセンター務めた彼女の姿に、ストリーミング数では測りきれない程の感動を覚えました。紅白歌合戦であの光景を観る事が出来なかったのは、非常に残念な事です。実際、彼女はNHK「高校講座」のレギュラー出演しており、期待値の高さが伺えます。「君はハニーデュー」も、日向坂46に来た久々の快作でもあります。紅白歌合戦で、アイドルの“今しか観る事が出来ない”きらめきを観せてくれるかどうか、その判断を待ちたいです。

FRUITS ZIPPER(初)「わたしの一番かわいいところ」
 アソビシステムが手がける、アイドル文化を世界に向けて発信するプロジェクト「KAWAII LAB.」から、2022年に結成されたアイドルグループ。2022年4月に配信された楽曲「わたしの一番かわいいところ」が、TikTokで大きなバズとなり、9億回の再生数を記録。2023年に同曲でCDリリース。その年の日本レコード大賞では、最優秀新人賞を受賞。2024年5月には日本武道館公演を開催予定。今年の話題曲としては、「わたしの一番かわいいところ」、「NEW KAWAII」など。
 TikTokやSNSからのヒットが新しい潮流をもたらしているアイドル界隈、=LOVE、超ときめき♡宣伝部、Appare!、iLiFE!と言ったグループが隆盛を誇ってますが、FRUITS ZIPPERに関しては、その中でも抜きん出ているように見受けられます。特に、レコード大賞の最優秀新人賞の受賞を境に、それまでとは全く新しいタームに入ったイメージすらあります。ハロプロ、坂道、スターダスト、WACKと言ったプロジェクトに、堂々と対抗出来る可能性があると思ってます。そのくらい「わたしの一番かわいいところ」のインパクトが強烈だったと思われます。ただ、忘れないで欲しいです。この楽曲を制作したヤマモトショウさんが初めて楽曲を手掛けたアイドルは、僕の推しである寺嶋由芙さんなのです!FRUITS ZIPPERの源流には、間違いなくゆっふぃーがいます!そんな想いを胸に、僕は彼女たちの紅白出場に想いを馳せたいです。

星街すいせい(初)「ビビデバ」
 ホロライブプロダクションに所属するVTuber。2018年にデビュー。YouTubeチャンネル登録者数は223万人。2021年に、初のフルアルバム「Still Still Stellar」をリリース。2023年には、VTuberとして初めて「THE FIRST TAKE」に出演。今年のNHKの出演は、「あたらしいテレビ」(1月9日)。今年の話題曲としては、「ビビデバ」など。
 VTuber界の歌姫と称されている星街すいせいさん。NHK「あたらしいテレビ」では、上白石萌音さん、東京03・飯塚悟志さんと共にMCを務めるなど期待値の高さも伺えます。2023年の紅白歌合戦に於いて、すとぷりが出場した事で、バーチャルアーティストがAR技術を駆使したステージで出場可能になった印象があります。実際、NHKの音楽番組にもMori CalliopeやROF-MAOなどが出演し、現実味が帯びてきています。個人的に、ネットミュージックに関しては、K-POP以上にシーンのマップを描き出す事が困難な状況ではあるのですが、僕の耳に届くレベルのアーティストであれば、紅白出場の可能性を有すると考える事にしました。その中でも、星街すいせいは、Ayaseさんや田淵智也さん、キタニタツヤさん、ケンカイヨシさんと言った、J-POPの最先端で活躍する作家がクリエイティビティを発揮している楽曲が多く、聴き応えもあります。また、新曲「ビビデバ」は、再生回数2000万回を超え、国内外問わず大きな話題となっています。彼女が新しい時代のポップアイコンになり得る存在だと思っているだけに、紅白出場に大いに期待したいです。

MISIA(9)「ゆびきりげんまん」
 1998年に、シングル「つつみ込むように…」でデビュー。2012年に、紅白歌合戦に特別出場の形で初出場。ナミブ砂漠からの中継で「Everything」と「明日へ」を披露した。2019年から2023年まで、5年連続で紅組のトリを務めています。今年のNHKの出演は、「MISIA PEACEFUL PARK LIVE @東大寺」(1月20日)。今年の話題曲としては、「ゆびきりげんまん」など。
 今の紅白歌合戦には欠かせないアーティストの1人となったMISIAさん。彼女の歌声の説得力は、1960年代あたりの美空ひばりさんに匹敵すると思っています。また、レインボーフラッグを掲げたステージなど、多様性時代の紅白歌合戦に於けるパフォーマンスを拡張してきたと言う点でも、大きな存在だと言えます。近年、男女を紅白に分ける意義に関して様々な意見が飛び交っています。勿論、それを理解しているつもりですが、同時に歴史を大切にしたい想いも僕にはあります。だから、紅白の振り分けを止めるべきとは簡単には言えません。バックラッシュ的な発言に関しては勝手にしてくれと思えるのですが、その事を辛く思う人がいる事も理解していますし、不勉強な僕はそこに対しての解決策が出せずにいます。そんな中で、LGBTQコミュニティとの連帯を大切にしているMISIAさんが紅白に出場して、そのメッセージを伝えてくれる事は、紅白好きの僕にとって救いのように感じます。更に、台湾地震の被災者支援ライブを行うなど、2024年の紅白に彼女が出る意義は大きいと思います。

milet(5)「Anytime Anywhere」
 2019年に、EP「inside you EP」でデビュー。2020年に、「inside you」で紅白歌合戦に初出場。2022年の紅白歌合戦では、Vaundyさん、Aimerさん、幾田りらさんとのコラボステージを、2023年の紅白歌合戦では、MAN WITH A MISSIONとのコラボステージを展開しました。今年のNHKの出演は、「SONGS」(12月21日)、うたコン(2月13日)、Venue101(2月3日)他。今年の話題曲としては、「Anytime Anywhere」、「hanataba」など。
 アニメ「葬送のフリーレン」など、今年も数多くの話題作のテーマを担当しているmiletさん。個人的に、紅白歌合戦はある種の「テレビ音楽」の祭典ではあり、例えば、ストリーミングやSNSでに再生数がめちゃくちゃ多くても、テレビ演出に映える楽曲でなければ、紅白の出場は難しいと思っています。その点では、彼女がメディアに於いて、如何に重宝されているかを示す最良の証拠だと思ってます。嘗ては、高音と低音をスムーズに歌いこなすスキルやグローバルな存在感など、その唯一無二の魅力から、NHKの最推しアーティストだったイメージもあります。ただ、時代の移り変わりの激しさから、ここ数年は落ち着いて来た印象もありますが、現状では落選する事は無いとは思います。逆に言うと、ここ数年あった安定感が無くなってきたのも確かです。下半期が正念場になる可能性があります。

薬師丸ひろ子(4)「きみとわたしのうた」
 1978年に、女優としてデビュー。 1981年に、シングル「セーラー服と機関銃」で歌手デビュー。2005年に、審査員として紅白歌合戦に初出場。2013年に、朝の連続テレビ小説「あまちゃん」の役名である鈴鹿ひろみとして、「潮騒のメモリー」で紅白初歌唱。2014年に、薬師丸ひろ子名義として、「Woman”Wの悲劇“より」で紅白初出場。2023年には、特別企画で紅白に出場しました。今年のNHKの出演は、「SONGS」(2月8日)他。今年の話題曲としては、「きみとわたしのうた」など。
 2024年には、6年ぶりのオリジナルアルバム「Tree」をリリースした薬師丸ひろ子さん。1980年代、自身の映画主演作品の主題歌を歌い、ヒットしまくってた時代に於いて、学業に専念する為に、紅白歌合戦に出場する事はありませんでした。その事を踏まえると、未だに紅白で歌われていない名曲はたくさんあります。ただ、個人的に、彼女の現行の音楽活動にも注視してもらいたい想いはあります。特に最新作「Tree」は、新旧実力派の作家陣を集めた意欲作だと思ってます。特に、「きみとわたしのうた」は祈りをテーマに作られた楽曲で、ロシアのウクライナ侵攻やイスラエル軍によるガザでの虐殺など、今なお鎮静化していない世界に於いて、歌われるべき平和の讃歌だと思っています。

YOASOBI(4)「HEART BEAT」
 2019年に、配信楽曲「夜に駆ける」を発表。ストリーミング再生2億回を突破し、Billboard Japan総合ソングチャートにて、2020年の年間1位を獲得した。2020年には、同曲で紅白歌合戦に初出場。2023年にリリースされた楽曲「アイドル」は、グローバルチャートを席巻し、J-POP史上初の記録を次々に打ち立て、その年の紅白歌合戦でも大きな話題となった。2024年には、初の単独ドーム公演も予定されている。今年のNHKの出演は、「スゴEフェス」(11月25日)、「YOASOBI 18祭」(12月25日)、「NHKスペシャル 世界に響く歌 日韓POPS新時代」(1月7日)。今年の話題曲としては、「Biri-Biri」、「HEART BEAT」など。
 今やアジアの音楽シーンを牽引するグループの一つになりつつあるYOASOBI。彼らの活動は、日本国内だけに留まらず、世界的な規模へと拡大しています。今年の年明けに放送された「NHKスペシャル 世界に響く歌~日韓POPS新時代~」では、Ayaseさんがアメリカ移住の夢を語ってたシーンがあり、海外展開が着実に進んでいる事が分かります。実際、彼らは既にアメリカの大手エージェントと契約を締結し、ニューヨークとボストンでの単独公演も予定されています。紅白歌合戦を辞退する可能性もかなり高いと思ってますが、今のグローバルスタンダードとしての紅白歌合戦には、彼らが必要不可欠な存在だと思っています。過去3回の紅白歌合戦に於いて、彼らの圧倒的なステージパフォーマンスの素晴らしさから、今年も彼らのステージが観たくて仕方がないのです。今年の紅白歌合戦、何よりも第一優先でお願いしたい想いでいっぱいです。

Rina Sawayama(初)「This Hell」
 2013年に、シングル「Sleeping in Waking」で音楽活動をスタート。2019年に、デビューEP「RINA」をリリース。同作品に対し、英ガーディアン紙や米音楽メディアのピッチフォークなどが絶賛。2020年、音楽レーベル・Dirty Hitsと契約し、デビューアルバム「SAWAYAMA」をリリース。あらゆる音楽メディアが年間ベストアルバムにリストアップし、世界的な成功を収める。2022年には、セカンドアルバム「ホールド・ザ・ガール」をリリース。全英チャート初登場3位を記録し、日本人アーティストとして史上最高位の記録を打ち立てる。今年の話題曲としては、「This Hell(feat.CHANMINA-Gyarupi Remix-)など。
 ロンドンを拠点に、世界照準で活動する日本人シンガーソングライターのRina Sawayamaさん。昨年の紅白は、「ボーダレス」テーマに掲げ、K-POPなど国際的に活躍するアーティストが数多く出場しました。ただ、K-POPのみをグローバルアーティストとする見方に疑問を覚えます。例えば、インドネシアのYouTuberであるRainychさんや韓国のDJであるNight Tempoなど、シティポップなどの文脈から海外でのJ-POPシーンを牽引するアーティストもいます。タイのSTAMPさんなど、自国で国民的な人気を誇りながら、J-POPシーンにアプローチをするアーティストもいます。そして、昨年の紅白歌合戦に初出場した新しい学校のリーダーズや、今年の3月に解散したCHAIなど、海外のシーンで活躍する日本人アーティストもいます。グローバルアーティストと言う観点は、様々な方向からの選出が出来ると思っています。Rina Sawayamaさんも、まさにその1人と言えます。特に、彼女の楽曲「This Hell」は、世界中のLGBTQコミュニティからアンセムとして愛されており、セクシャルマイノリティへの理解を深める活動を精力的に取り組んでいます。また、この楽曲にちゃんみなさんをフィーチャリングして新たなバージョンとして発表した事は、LGBTQへの理解が発展途上である日本に向けたメッセージと受け取りました。今の紅白歌合戦に必要不可欠なアーティストだと、マジで思っています。

緑黄色社会(3)「僕らはいきものだから」
 2012年に結成。2018年に、アルバム「緑黄色社会」をリリース。2020年リリースのアルバム「SINGALONG」に収録された楽曲「Mela!」が、ストリーミング再生数3億回を突破。2022年に、同曲で紅白歌合戦に初出場。「僕らはいきものだから」は、2024年度NHK全国学校音楽コンクールの中学生の部の課題楽曲に選ばれた。今年のNHKの出演は、「NHK WORLD-JAPAN MUSIC FESTIVAL」(1月3日)他。今年の話題曲としては、「花になって-Be a flower-」、「ナイスアイディア!」、「僕らはいきものだから」など。
 現行J-POPを代表すると言っても過言ではないグループである緑黄色社会。長屋晴子さんの伸びやかな歌声は、個人的にNHK好みの印象はありますし、NHK全国学校音楽コンクールの中学生の部の課題楽曲を担当するまでに至っています。実際、Nコンの課題曲が紅白歌合戦への出場を確実にするみたいな時代は終わったのですが、それでもNコンの課題曲は、紅白選出への重要な要素だと思っています。かつては、いきものがかり、ゆず、SEKAI NO OWARI、Official髭男dismなど、J-POPの中心で活躍するグループが通った轍であり、同じレールを走り抜けている。そんな彼らに、J-POPの未来を引き受ける覚悟を感じる時があります。日本のポップスの未来を託したい想いでいっぱいです。

LE SSERAFIM(3)「EASY」
 BTSをはじめグローバルスターを多数輩出するHYBEが手がける初のガールズグループ 。2022年に、ミニアルバム「FEARLESS」でデビュー。同年に、「FEARLESS -Japanese ver.-」で紅白歌合戦に初出場。2023年に、日本デビュー。2024年には、アメリカの大型音楽フェスティバル「Coachella Valley Music and Arts Festival」に出演。今年のNHKの出演は、「NHKスペシャル 世界に響く歌 日韓POPS新時代」(1月7日)。今年の話題曲としては、「Perfect Night」、「EASY」、「Smart」など。
 K-POPのシーンに於いて、LE SSERAFIMやNewJeansのみならず、aespa、IVE、(G)I-DLEと言った第4世代の台頭に加えて、BABYMOMSTER、ILLITなどの新世代アーティスト、XGなど、日本人のみのメンバーでありながら韓国を拠点に活動するグループなど、そのマップを描くのが難しい情報量ではあります。ただ、紅白歌合戦の出演に於いては、LE SSERAFIMが頭一つ抜きん出ている印象があります。様々な議論を呼んでいるCoachella Festivalのステージも、決して駄目なステージだと思わなかったし、寧ろカッコ良さを感じたのも事実ではあります。下半期の活動にもよりますが、現時点では、K-POPの新世代グループの中では有力な存在だと思っています。あと、K-POPインフルエンスのグループであるME:Iに関しては、NiziUに代わって紅白出場の可能性は高いと思っています。ただ、個人的にまだ全貌が見えていない部分もある為、次回に持ち越そうと思います。

白組YOSOU

ACIDMAN(初)「輝けるもの」
 1997年に結成。2002年に、アルバム「創」でメジャーデビュー。FUJI ROCK FESTIVALやROCK IN JAPAN FESTIVALなどの日本のロックフェスの成長期を支えて来たバンドの一つで、自身も「ACIDMAN presents SAITAMA ROCK FESTIVAL “SAI”」を主催している。2024年には、大ヒット映画「ゴールデンカムイ」の主題歌を担当。今年の話題曲としては、「輝けるもの」など。
 ACIDMANがシーンに登場した2000年代は、紅白歌合戦とパンクやオルタナティブロックシーンが交わる事は無いと思っていました。しかし、椎名林檎さんの紅白出場、特に、向井秀徳さんのサプライズゲスト出演以降、シーンの壁は徐々に薄れつつある様に思えます。その後、サカナクション、WANIMA、Suchmos、King Gnuなどのロックバンドが紅白に出場し、確固たる流れが出来上がりました。そして、昨年の紅白歌合戦に於いて、「チバユウスケ!」と咆哮した10-FEETと、YOSHIKIのステージにベーシストとして参加したHi-STANDARDの難波章浩さんが、この壁を完全にぶっ壊してくれたと思っています。個人的には、この流れが途絶えないで続く事こそ本望だったりします。ACIDMANはメディアの出演が決して多いとは言えません。過去のNHK出演も、「MUSIC JAPAN」に数回と「トップランナー」に出演したくらいで、2024年に於いては、まだ無い状況ではあります。それでも、例年と比較しても民放の音楽番組への出演は増えており、昨年の10-FEETの流れと重なる部分が見受けられます。また、僕の曖昧な記憶ではありますが、約20年前のMTVかSPACE SHOWER TVのインタビューで、ACIDMANが今後の夢として挙げていたのが「紅白出場」でした。当時は冗談混じりに語っていましたが、時代も変わり、BRAHMANやELLEGARDENがNHKの音楽番組に出演するようになる等、その土壌はしっかり形成されていると感じます。何より、紅白ファンとして、ACIDMANが紅白でどのようなステージを展開してくれるのか、興味が尽きません。彼らの出場を期待します。

After the Rain(初)「1・2・3」
 ネットミュージックのシーンを中心に活動をする歌い手である、そらるさん、まふまふさんによるユニット。2014年に、アルバム「アフターレインクエスト」を発表。2023年には、5年ぶりとなるアルバムをリリース。年末には、国立代々木競技場第一体育館でライブが開催された。まふまふ個人としては、2021年に紅白歌合戦に出場しています。今年のNHKの出演は、「Venue101 presents After the Rain ふたりのうた」(11月18日)。今年の話題曲としては、「1・2・3 -2023 ver.-」、「アイムユアヒーロー」など。
 ネットミュージックシーンに於いて、圧倒的な支持を得るAfter the Rain。紅白歌合戦に於いても、そのシーンを無視する事が出来ない存在になってます。特に、まふまふさんに関しては、ネットミュージック黎明期から活躍していた事もあり、NHKの番組出演も多岐にわたります。Afrer the Rainとしても、2023年11月18日に「Venue101」のスピンオフ特番が組まれています。2023年に「Venue101」のスピンオフ特番が組まれたアーティストは、JO1、すとぷり、MISAMO、Stray Kids、NewJeansなどが名を連ねており、紅白に出場したアーティストが多い事から、その期待値の高さが伺えます。更に、2019年に配信リリースされた「1•2•3」は、アニメ「ポケットモンスター」の主題歌として長年愛された楽曲であり、5年ぶりにリリースしたアルバム「アイムユアヒーロー」には、2023年バージョンとして収録されました。個人的に、この曲はポップソングとして良い曲過ぎて、Venue101でのスタジオライブを観た際は、「これは紅白で聴きたい曲だ!」と思わせる程でした。今年の紅白で観たいアーティストの1組です。また、同様にVenue101でスピンオフ特番が組まれながらも、昨年の紅白には出場できなかった須田景凪さんも、ボカロシーンから出て来た才能として紅白出場に期待したいです。

井上芳雄(初)「雨が止んだら」
 日本のミュージカル界のプリンスの一人。2000年に、ミュージカル「エリザベート」でデビュー。さまざまな舞台で活躍し、多数の演劇賞に輝く。また、歌手としても活動をするほか、テレビドラマやバラエティ番組にも出演するなど、活躍の幅を広げている。現在、NHKの音楽番組「はやウタ」のMCも務めている。今年のNHKの出演は、「うたコン」(1月30日、3月5日、4月9日)、「ブギウギ音楽祭」(2月22日)他。今年の話題曲としては、「蘇州夜曲」など。
 近年、井上芳雄さんらを中心に、ミュージカルのブームは何度も起こってきましたが、ディズニー音楽以外は紅白では取り扱われる事の難しいジャンルではあります。個人的に、ジャンルレスな音楽のステージを一緒くたにして観る事が出来る事こそ、紅白の魅力の一つだと思ってます。実際に、山崎育三郎さんは、「SONGS」に何度も出演しています。真彩希帆さんは、「ブギウギ」関連の音楽番組に多数出演しています。それでも選出される事が無いのは、セールスやストリーミングのように明確な指標が無いからかもしれません。「雨が止んだら」は、井上芳雄さんを中心に結成されたミュージカルユニット・日比谷ブロードウェイの為に、Mr.Childrenの桜井和寿さんが書き下ろされた楽曲です。未だにリリースされてない楽曲ではありますが、話題性もあると思いますし、紅白に於けるミュージカル歌手出場の大きな一歩として、十分過ぎる楽曲だと思っています。紅白に於けるミュージカルの復活に期待します。

大泉洋(2)「ふわり」
 札幌で芸能活動を開始。演劇ユニット・TEAM NACSでの活動や、北海道テレビ制作のバラエティ番組「水曜どうでしょう」の出演で、人気を博す。様々な映画、ドラマにも出演し、NHKでは朝の連続テレビ小説「まれ」、大河ドラマ「龍馬伝」、「真田丸」、「鎌倉殿の十三人」などに出演。2018年からは「SONGS」に責任者として出演。2020年から2022年まで、3回連続で紅白歌合戦の司会を務める。2023年に、「あの空に立つ塔のように」で紅白歌合戦に歌手として初出場。今年のNHKの出演は、「SONGS」(11月2日、3月14日、4月25日)、「うたコン」(3月5日)他。今年の話題曲としては、「あの空に立つ塔のように」、「ふわり」など。
 2020年以降、紅白歌合戦の顔として存在感を際立たせている大泉洋さん。2024年に於いても、彼の音楽活動はベストアルバムの発売や日本武道館でのリサイタルなど、多岐にわたり充実しています。NHKの音楽番組に於いても、「SONGS」は勿論、「うたコン」や「ライブ・エール」などにも出演しています。紅白の中心がアミューズに移り変わろうとしている現状、大泉洋さんが出場しない理由は全く無いと言っても過言ではありません。寧ろ、民放の大型音楽特番との差別化を図る上でも、彼の出場は必要不可欠であるとさえ思います。正直、司会と歌手のダブル出場の可能性も、大いにあると思っています。

Omoinotake(初)「幾億光年」
 2012年に活動を開始。2021年に、EP「EVERBLUE」でメジャーデビュー。2024年に、TBSドラマ「Eye Love You」の主題歌を担当し、今なおロングヒットしている。今年のNHKの出演は、「Venue101」(4月6日)他。今年の話題曲としては、「幾億光年」など。
 今年のブレイクバンド 筆頭であるOmoinotake。ハイトーンで美しいボーカル、キャッチーなメロディー、心地良いサウンド、どれを取っても紅白味のある存在だと思います。 NHKも「君の声が聴きたい」プロジェクトに於いて、「ライブ・エール」と「君声ラジオ」にダブル出演が決まっており、期待値も一層高まってる状態です。ただ、「幾億光年」に関して、ピアノを基調とした演奏だったり、サビ頭に英単語の歌詞を入れるテクニックだったり、ドラマの放送してる時間だったり、僕の中でOfficial髭男dism感が強過ぎる印象があります。音楽のルーツや出自の近さはある程度は理解してはいるつもりですが、まだ諸手を挙げて紅白で観たいと言う想いに至っていない状態です。 何れにせよ、下半期の活動や発表する楽曲が、今後のキーになる事は間違いないと思います。因みに、Official髭男dismに関しては、現状、目立った活動が見当たらなかったので今のところは外してますが、7月にアルバムリリースが予定されているので、次回に持ち越したいと思います。

Creepy Nuts(初)「Bling-Bang-Bang-Born」
 MCバトル「UMB GRAND CHAMPIONSHIP」で3連覇を成し遂げた、日本一のラッパー・R-指定さんと、DJの世界大会「DMC WORLD DJ CHAMPIONSHIP FINALS 2019」で優勝した、世界一のDJ・DJ 松永さんによるユニット。2016年にミニアルバム「たりないふたり」をリリース。2024年に発表された「Bling-Bang-Bang-Born」は、ストリーミングの累計再生回数が3億回を突破し、世界的なヒットとなっている。今年のNHKの出演は、「Venue101」(2月10日)他。今年の話題曲としては、「Bling-Bang-Bang-Born」、「二度寝」など。
 僕がCreepy Nutsを知ったのは、2016年に行われたRHYMESTERの主催フェス「人間交差点」でした。初めて彼らのステージを目の当たりにした際、そのエンターテイメント性の高さに心を奪われてしまい、その頃に放送されていた「フリースタイルダンジョン」のアーカイブを全部観てしまう程、圧倒的な衝撃を受けました。実際、彼らが僕の敬愛するRHYMESTERに憧れている事を考えると、僕が彼らを好きになるのは必然だったのかもしれません。2018年からは、オールナイトニッポン0を担当。途中からの参入組ではあったのですが、佐久間宣行さん、霜降り明星とともに、学生時代以来、僕を再びオールナイトニッポンの沼に引き摺り込んでくれました。2019年からは、紅白YOSOUのリストにも入れるようになりました。2019年は、ヒップホップが世界的なトレンドになり、日本でもPUNPEEさんが星野源さんの客演に呼ばれたり、ヒップホップがポップシーンに根付き始めた時期でした。Creepy Nutsもラジオを中心に活躍をしており、このタイミングではネクストブレイク枠として「よふかしのうた」を選びました。2020年になると、Creepy Nutsはテレビの出演が格段に増え、年末には「情熱大陸」にも出演する等、お茶の間での認知度も向上しています。名曲「かつて天才だった俺たちへ」も素晴らしかったのですが、僕が痺れまくったのは、菅田将暉さんとの共演で制作された「サントラ」でした。2020年で一番良い曲だと思ったし、前年に紅白に出場した菅田将暉さんとの作品と言う流れもあったので、chelmicoの「Easy Breezy」とともにYOSOUに入れたのですが、選出されませんでした。2021年は、「バレる!」「風来」「のびしろ」など、着実にヒットを連発し、NHKの音楽番組の出演も多かった年です。特に、この年はまさかの2020東京オリンピックの閉会式のセレモニーにDJ松永さんが登場すると言う、まさかの展開もありました。アルバム「Case」のラストの楽曲「土産話」は、「カウントダウン、紅白 まあ今年も年末は空けとくわ。」と言うバースで締め括られ、ここまで来ると、確実に紅白に出場すると思われたのですが、選出されませんでした。2022年には、オールナイトニッポンも1部に昇格し、紅白出場をしっかり見据えた活動を始めます。楽曲としては、「堕天」やYOASOBIとのコラボソング「ばかまじめ」などをリリース。更には、NHK Eテレ「沼にハマってきいてみた」にレギュラー出演するなど、活躍度のみならず、しっかりと貢献度も狙いに行きましたが、選出されませんでした。2023年1月に放送された「ゴッドタン」で、「紅白出場は難しい」と言っていたのが印象に残っています。そして2023年4月、Creepy Nutsは音楽に専念する為に、全てのメディアでの仕事を辞めてしまいます。同年は、「ビリケン」1曲を発表したのみで、紅白に選ばれる事はありませんでした。個人的に、彼らが紅白に出る為に、出れなかった悔しさをもっと吐露すれば良かったのにとか、せめてラジオだけは続けるべきだったとか、色々と考えました。もうCreepy Nutsを紅白で観る事は無くなるのでは、そんな事を思う時もありました。しかし、そんな考えは全て間違いでした。2024年のCreepy Nutsは、音楽で結果を出すと言う最もカッコ良いやり方で、紅白歌合戦を狙いに来てくれたのです!ここまでの世界的ヒットを前に、流石に紅白側も無視出来ないと思ってます。僕の5年分の想いを払拭するような素晴らしいステージを期待して待ちたいと思います。

崎山蒼志(初)「燈」
 2018年に、Abema TV「日村がゆく!」の「高校生フォークソングGP」でグランプリを獲得。岸田繁さんや川谷絵音さんなどがSNSで称賛し、大きな話題となった。同年に、シングル「夏至/五月雨」をリリース。2021年に、アルバム「find fuse in youth」でメジャーデビュー。2023年には、アニメ「呪術廻戦」のエンディングテーマを担当。今年の話題曲としては、「燈」、「しょうもない夜」など。
 崎山蒼志くんさん(敬意を込めて、そう呼んでます。)を初めて観たのは、2018年の年末に行われた、僕の友人である照井順政さんmがプロデュースしていたアイドル・sora tob sakanaとの対バン企画でした。彼の淡々としながらも重厚なパフォーマンスのカッコ良さに加え、sora tob sakanaの「透明な怪物」を弾き語る粋な演出に、エンタメ性も高さも感じ、大きな衝撃を受けました。その流れから、照井順政さんが劇伴を担当したアニメ「呪術廻戦」のエンディングテーマに、彼の楽曲が起用された事は、必然のように感じられます。昨年は、キタニタツヤさんが「呪術廻戦」の流れで紅白出場を掴んだ事を考えると、彼も紅白出場に近い所にいたと思われます。現状、ネクストブレイクの立ち位置にあるアーティストを紅白にフックアップする方法は、アニメのタイアップを獲る事しかないと思っています。崎山蒼志くんさんだけでなく、PEOPLE1の「DOGLAND」、羊文学の「more than word」、Kroiの「Sesame」などの良質なポップソングとしてのアニメソングが、紅白で披露される可能性がある思うだけで、ワクワクします。期待したいです。

さだまさし(23)「なつかしい未来」
 1973年に、フォークデュオ・グレープとしてデビュー。1976年に、シングル「線香花火」でソロシンガーとしての活動を開始。1979年に、「関白宣言」で紅白歌合戦に初出場。2006年からは、NHKでの冠番組「今夜も生でさだまさし」に出演。2021年、2023年には、カウントダウンライブの会場である両国国技館からの中継で、紅白に出場した。今年のNHKの出演は、「きょうハレの日、~文化庁京都移転記念コンサート~」(12月16日)他。今年の話題曲としては、「なつかしい未来」など。
 紅白歌合戦に於けるレジェンドの出場枠について、選出や演出が投げ槍に思える時があります。さだまさしさんに関しては、2020年と2021年は特別企画としての出場でしたが、2023年は通常出場になった事で、個人的には、数合わせ的な選出にしか思えませんでした。しかし、彼は谷村新司さんへの追悼の意を込めたステージを展開し、2023年にこの曲を歌う意義をしっかり提示してくれました。それを観て、僕は甚く感動をしたのです。改めて、レジェンドがやるべきステージを見せてくれたと言う意味でも、選出しました。一方、郷ひろみさんもレジェンドの常連として、毎年、紅白側からの演出プランにしっかり応えています。勿論、凄いと思うのですが、去年のブレイクダンスに関しては不憫に感じる方が大きくて、今回は外しました。

JO1(3)「Your Key」
 オーディオサバイバル番組「PRODUCE 101 JAPAN」から誕生した11人組ボーイズグループ。2020年に、シングル「PROTOSTAR」でデビュー。2022年に、「無限大」で紅白歌合戦初出場。レギュラーラジオ番組である「JO1のオールナイトニッポンX」は、3年目に突入。2024年には、「SUMMER SONIC」への出演が決定しています。今年のNHKの出演は、「Venue101」(1月27日)、「レギュラー番組への道 『JJJJO1』」(12月16日)他。今年の話題曲としては、「Your Key」、「WOW WAR TONIGHT」、「Aqua」など。
 現在、STARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所)とNHKの関係が断絶している中、国内のボーイズグループの紅白出場に於いて、BE:FIRSTとJO1でツートップである事は間違いないです。メンバー個々の露出も徐々に増えつつあり、NHKへの出演量も多いので、今年の紅白出場も確実だとは思います。ただ、ファンダム文化の特性から、顕著なヒット曲に欠けている事が玉に瑕ではあると思います。この懸念を払拭する為にも、下半期の楽曲に期待したい想いはあります。その他、紅白のボーイズグループの出場枠に於いて、彼らの弟分であるINIも、出場の可能性は高いと思いますが、同事務所からの2組の選出は、現状では難しいと思います。鮮烈なデビューを飾ったNumber_iに関しては、「GOAT」が話題になった流れから、こちらも出場の可能性は高いと思います。ただ、King & Princeからの延長線にあるグループであるからこそ、STARTO ENTERTAINMENTとNHKの関係修復が出来ていない現状、彼らを選出する事を不義理に感じてしまう僕もいます。したがって、今の段階では外しています。実際、事務所を離れたら出演OKのルールにも疑問を抱いています。

純烈(7)「夢みた果実」
 元戦隊ヒーロー出身の俳優を中心に結成された、歌謡コーラスグループ。2007年に結成。2010年に、シングル「涙の銀座線」でメジャーデビュー。2018年に、「プロポーズ」で紅白歌合戦に初出場。今年のNHKの出演は、「うたコン」(11月14日、12月5日、1月30日、3月12日、4月16日)、「鶴瓶の家族に乾杯」(2月19日、2月26日)他。今年の話題曲としては、「純烈魂」、「夢みた果実」など。
 純烈に関して、現時点で今年度の「うたコン」最多出場(昨年も最多出場でした。)を果たしており、NHK貢献度が極めて高いグループとも言えます。事程左様に、今年も出場も確実であると思われます。ただ、昨今の紅白に於ける演歌歌手の演出での扱いの酷さは、目に余るものがあります。特に、昨年の純烈と水森かおりさんに関しては群を抜いていました。新メンバーの岩永洋昭さんに関しては紅白初出場だった事を考えると、非常に不憫に思えてなりません。彼らのキャラクター性もあるので、コミカルなステージでも全然構わないのですが、より真摯な演出をお願いしたいです。

鈴木雅之(7)「Ultra Snazzy Blues」
 1980年に、シャネルズとしてデビュー。1983年に、ラッツ&スターに改名。1986年に、シングル「ガラス越しに消えた夏」でソロデビュー。1991年に、同曲で紅白歌合戦に初出場。2019年からは、テレビアニメ「かぐや様は告らせたい」シリーズのテーマソングを担当し、伊原六花さん、鈴木愛理さん、すぅさん(SILENT SIREN)、高城れにさん(ももいろクローバーZ)とコラボを展開。2022年にはFUJI ROCK FESTIVAL、2023年にはSUMMER SONICと大型音楽フェスにも参戦。2024年には、アルバム「Snazzy」をリリースし、B’zの松本孝弘さん、いきものがかりの水野良樹さん、GReeeeN、Billyroom、石崎ひゅーいさんらが、楽曲制作を手掛けた。今年のNHKの出演は、「うたコン」(11月7日、2月27日、4月2日)、「NHK WORLD-JAPAN MUSIC FESTIVAL」(1月3日)、「ブギウギ~時を越える服部良一メロディー~」(3月21日)他。今年の話題曲としては、「Ultra Snazzy Blues」など。
 鈴木雅之さんは現在、主に1980年代から1990年代にリリースしたヒット曲を歌うレジェンド枠として紅白に出場にしています。紅白に復活した2020年は、アニソン界の大型新人として、鈴木愛理さんとのデュエットソング「DADDY ! DADDY ! DO ! feat. 鈴木愛理」をリリースして、大きな話題になった年です。新しい挑戦を行い結果を残しているにも関わらず、紅白では彼の最新の活動が無視されている現状は、残念で仕方がないです。実際、紅白歌合戦に於いて、レジェンドの現行の活動のカッコ良さは必要ないのかもしれないのですが、思考停止の選曲には疑問を抱かざるを得ません。個人的には、鈴木愛理さんはNHKでレギュラー番組も持っており、彼女と鈴木雅之さんとの共演は話題性も高いと思っています。今年こそはアニソン歌手としての鈴木雅之さんの出場に期待したいです。

Stray Kids(2)「LALALALA」
 JYPエンターテインメント所属のK-POPボーイズグループ。2020年に、ベストアルバム「SKZ2020」で日本デビュー。2023年に、「CASE 143-Japanese ver.-」で紅白歌合戦に初出場。2024年には、アメリカの大型音楽フェス「Lollapalooza」に、ヘッドライナーとして出演する。今年の話題曲としては、「LALALALA」、「WHY?」など。
 日本や韓国のみならず、世界的な人気を誇るStray Kids。現在、K-POPボーイズグループに関しては、ZEROBASEONEやRIIZEと言った第5世代と称される次世代グループが、「Venue101」に積極的に出演している印象があります。ただ、紅白に於いては、まだまだ第3~4世代のグループが中心になると思われます。更に、K-POPはファンダム文化ではあるので、ヒット曲の有無よりも事務所ベースでの選出になると思われます。Stray Kidsに関しては、JYPエンターテイメント所属のボーイズグループと言う点に於いて、競合が少ないイメージではあります。彼らは日本のドラマの主題歌に起用されたり、「ASIA STAR ENTERTAINER AWARDS in Japan」で大賞を受賞するなど、活躍しています。現状では出場は確実だと思います。

TM NETWORK(2)「Get Wild Continual」
 1984年に、シングル「金曜日のライオン」、アルバム「RAINBOW RAINBOW」でデビュー。1988年に、「COME ON EVERYBODY '88 FINAL MEGAMIX」で紅白歌合戦に初出場。1994年にプロジェクトを終了するが、1999年に再始動。2024年に、デビュー40周年を迎え、それを記念したトリビュートアルバム「TM NETWORK TRIBUTE ALBUM -40th CELEBRATION-」がリリースされる。今年の話題曲としては、「Get Wild Continual」など。
 今年でデビュー40周年を迎えるTM NETWORK。紅白歌合戦に於いて、アニバーサリーイヤーは出場の可能性が高くなる要因の一つではあります。更に、Netflix映画「シティーハンター」のために代表曲「Get Wild」を新録するなど、活動を活発化させている印象です。2022年の紅白に於いて、篠原涼子さんのバックで小室哲哉さんが出場した際は、紅白でのTK需要を感じさせる瞬間でもありました。まだ紅白では歌われていない名曲としての「Get Wild」と言う意味でも、TM NETWORKを推したい想いではあります。

東京スカパラダイスオーケストラ(初)「メモリー・バンド」
 1985年に結成。1990年に、シングル「MONSTER ROCK」でメジャデビュー。メキシコシティ最大の音楽アワード「Las Lunasdel Auditorio2019」でライブパフォーマンス賞にノミネートされるなど、世界的な人気を誇る。2020年には、「2020東京オリンピック」の閉会式でパフォーマンスを披露。2022年には、オープニングの「愛の讃歌」と坂本冬美さんの「お祭りマンボ〜スカパラSP〜」の演奏で、紅白歌合戦に出場。今年のNHKの出演は、「SONGS」(3月7日)、「あさイチ」(4月19日)他。今年の話題曲としては、「The Last Ninja」など。
 今年でデビュー35周年を迎える東京スカパラダイスオーケストラ。アニバーサリーイヤーと言う事もあり、NHKにも多くの番組に出演しています。2022年の紅白に於いて、坂本冬美さんのバックバンドとして紅白に出場した際、個人的に、スカパラの贅沢過ぎる使い方だと感じました。その一方、彼らの紅白のステージにゲストボーカルが参加する形は、新たな可能性を秘めているとも思いました。椎名林檎のように、普段は紅白歌合戦に縁遠いアーティストとの共演、例えば、ハナレグミ、奥田民生さん、甲本ヒロトさん、峯田和伸さんと言った方々の参加の可能性があると考えると、ワクワクが止まらない状況です。世界の舞台で活動していると言う点でも、今の紅白に出場する意義はあると思います。

TOMORROW X TOGETHER(初)「Sugar Rush Ride」
 HYBEレーベル傘下のBRIGHT MUSICに所属する5人組K-POPボーイズグループ。2019年に、ミニアルバム「THE DREAM CHAPTER: STAR」でデビュー。2020年に、シングル「MAGIC HOUR」で日本デビュー。2024年には、東京ドームを皮切りに、全国4大ドームを廻るツアーを開催予定。今年のNHKの出演は、「Venue101 presents TOMORROW X TOGETHER」(4月27日)。今年の話題曲としては、「Deja Vu」など。
 K-POPボーイズグループのTOMORROW X TOGETHER。紅白のK-POP出場枠に於いては、事務所ベースでの選出になる可能性が高いと思われます。HYBEに関しては、ENHYPEN、&TEAMなど、日本国内で高い人気を誇るグループが多く所属しています。更に、BTSが2025年に復帰する可能性が示唆される中で、NHKもBTSの紅白出場を目論んでいると思われます。HYBEは今後の紅白に於いて、最も重要な韓国芸能事務所であると思います。現状、HYBE所属のボーイズグループの中から選出されるとすれば、SEVENTEENとTXTの二択になると考えられます。特に、TXTに関しては、「Venue101」でスピンオフ特番が組まれた事により、一歩リードしている印象です。

新浜レオン(初)「全てあげよう」
 ビーイング初の演歌・歌謡曲アーティスト。2019年に、シングル「離さない 離さない」でデビュー。2023年5月にリリースされた「捕まえて、今夜。」は、「名探偵コナン」のスピンオフ作品「名探偵コナン 犯人の犯沢さん」のオープニングテーマに起用され、TikTokを中心に話題を集めた。今年のNHKの出演は、「うたコン」(11月14日、2月20日、4月2日)他。今年の話題曲としては、「全てあげよう」など。
 真田ナオキさん、辰巳ゆうとさんらと共に、「演歌第7世代」と称されている新浜レオン。2024年にリリースされた新曲「全てあげよう」は、プロデュースを木梨憲武さん、作詞作曲を所ジョージさんが担当しています。近年は、紅白に於ける演歌枠の新規参入が困難ではありますが、演歌の未来は紅白に懸かってると言っても過言ではありません。新浜レオンさん、真田ナオキさん辰巳ゆうとさんの3人の演歌界での活躍やNHKへの出演頻度を考えると、誰が紅白に出場してもおかしくない状況ではあります。特に、新浜レオンさんは、ビーイング所属の強みを活かし、他と一線を画す活動も展開をしています。ステージングも西城秀樹さんを彷彿とさせる華やかさを感じます。応援ゲストに木梨憲武さんや所ジョージさんが参加する可能性もあり、話題性も高いと思われます。新しい演歌スターの誕生を、紅白が見逃してはなりません。

西川貴教(初)「FREEDOM」
 1996年に、T.M.Revolutionとしてデビュー。1997年に、「WHITE BREATH」で紅白歌合戦に初出場。以降、紅白には5回出場をしている。2008年に、「滋賀ふるさと観光大使」に任命され、2009年から大型野外音楽フェス「イナズマロック フェス」を主催。2018年に、西川貴教名義でシングル「Bright Burning Shout」でデビュー。今年のNHKの出演は、「SONGS」(1月25日)、「うたコン」(2月6日)、「NHKのど自慢 チャンピオン大会2024」(2月24日)他。今年の話題曲としては、「FREEDOM」など。
 西川貴教さんは小室哲哉さんとタッグを組み、デジタルシングル「FREEDOM」をリリースしました。この楽曲は映画「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」の主題歌に起用され、週間デジタルシングルランキングで2週連続1位を獲得しました。NHKにも、「SONGS」や「うたコン」の出演のみならず、「のど自慢」の年間チャンピオン大会の審査員を務めるなど、様々な番組に出演し貢献度も高いです。特筆すべきは、50歳を超えてなお全く衰える事のない圧倒的な声量は、紅白出場に相応しいアーティストだと思います。今回のヒットとは関係のない過去の楽曲を披露する流れもありそうですが、西川貴教名義として初の紅白出場の可能性は大いにあると思っています。

BE:FIRST(3)「Masterplan」
 SKY-HIが率いるレーベル・BMSGに所属する7人組ボーイズグループ。2021年に、シングル「Gifted.」でデビュー。2022年に、「Shining One」で紅白歌合戦に初出場。2024年には、初の東京ドーム公演を開催。夏には、国内最大級のロックフェス「SUMMER SONIC」への出演も決定しています。今年のNHKの出演は、「うたコン」(11月21日)、「Venue101」(12月9日)、「明石家紅白!」(12月25日)、「NHK WORLD-JAPAN MUSIC FESTIVAL」(1月3日)他。今年の話題曲としては、「Mainstream」、「Glorious」、「Masterplan」など。
 紅白に於ける国内のボーイズグループの出場に関しては、JO1とBE:FIRSTでツートップである事は間違いないと思ってます。最新作「Masterplan」は、コンセプトシングルと銘打たれ、SKY-HIさんから「BMSGから音楽業界を持続不可能にしないための提言」と言う声明が発表されました。これは、環境問題や現行のCD商法に対しての苦言ではあったのですが、僕にはそれが日本の音楽業界を根本から変革しようとする動きにも見えました。紅白歌合戦に関しても、それに含まれているように感じています。BE:FIRSTの音楽は、海外の最先端トレンドを彼らなりに解釈した提示であり、J-POPとは逆の潮流だったりします。それでも彼らは高い意識で向き合い、確実に成果も出しています。「Masterplan」を聴いた時に、この楽曲を紅白でどのように扱われるか、ある種の挑戦状を叩きつけたように感じました。紅白にグローバル化の波が押し寄せる昨今、最も重要なグループだと思っています。

福山雅治(17)「ひとみ」
 1990年に、シングル「追憶の雨の中」でデビュー。1993年に、「MELODY」で紅白歌合戦に初出場。2010年に、大河ドラマ「龍馬伝」の主役を務める流れで、2009年に16年ぶりとなる紅白に出場。2020年からは、4年連続で白組のトリを務めている。今年のNHKの出演は、「NHK MUSIC SPECIAL」(11月9日)、「SONGS」(12月7日)他。
 2020年のアミューズ体制以降の紅白に於いて、白組のトリの位置が安定してように見受けられる福山雅治さん。30年以上にわたって俳優と歌手の二足の草鞋で第一線で活躍し続けている事も驚異的です。近年では、彼の紅白歌合戦に対する熱い想いも垣間見えるようになり、今年に至っては、ドラマ「春になったら」の主題歌となった「ひとみ」がヒットを記録し、NHKの「SONGS」や「ライブ・エール」に出演するなど、音楽活動が活発化している印象があります。尤も、5年連続で白組のトリを務める事に関して、マンネリ感は否めないので、回避した方が良いとは思っているのですが、実際に彼がトリに相応しい活動を続けている事も事実。今の紅白に求められる物は、新たにトリを務める事が出来るアーティストを見つける事だと思ってます。

藤井風(3)「満ちてゆく」
 2019年に、デジタルシングル「何なんw」でデビュー。2021に、「きらり」、「燃えよ」で紅白歌合戦に初出場。この年の紅白では、大トリで歌唱したMISIAさんの「Higher Love」のコーラスとピアノ伴奏も務めた。2022年には、「死ぬのがいいわ」がグローバルヒットを記録した。2024年には、アメリカツアーが予定されている。今年のNHKの出演は、「tiny desk concerts JAPAN」(3月16日)。今年の話題曲としては、「満ちてゆく」など。
 新たなNHKのコンテンツとして、アメリカの公共放送・NPRが、2008年よりネット展開し、全世界にブームを巻き起こした音楽コンテンツ「tiny desk concerts」の日本版である「tiny desk concerts JAPAN」が制作されました。このコンテンツは、NHK WORLD-JAPANを通じて全世界に放送されました。その第1回のゲストとして選ばれたのが藤井風さんでした。「tiny desk concerts JAPAN」が紅白にどのような影響があるのかは、まだ不確定要素が多いです。ただ、2007年に「SONGS」がスタートした際に、パイロット版のゲストが寺尾聰さんであり、その年の紅白に出場した事を考えると、大型コンテンツの初回アーティストが紅白に出場する可能性も高いと推測されます。藤井風さんは紅白に対して好意的なイメージのありますし、「SONGS OF TOKYO」が終了し、グローバルに向けての新しいNHKの音楽番組が始まる事で、どういう風に紅白に於いて展開していくのか、期待を込めて選出しました。

藤井フミヤ(7)「水色と空色」
 1983年から1992年まで、チェッカーズのリードボーカルとして活動。紅白歌合戦には、1984年から1992年まで9回出場。1993年に、シングル「TRUE LOVE」でソロデビュー。2024年に、芸術選奨を受賞した。今年の話題曲としては、「水色と空色」など。
 2023年にデビュー40周年を迎え、26年ぶりに紅白に出場した藤井フミヤさん。しかし、僕の印象としては、彼の出場は司会を務めた有吉弘行さんに「白い雲のように」を歌ってもらう為の駒のように感じてられてしまいました。ただ、去年のパフォーマンスを観て、現役感やスターとしてのオーラに驚愕したのも事実だったりします。個人的には、鈴木雅之さんのように、新たなレジェンドの枠として、今後も紅白に出場して欲しいと思った次第です。希望を述べるなら、木梨憲武さんとヒロミさんと一緒に、2016年にリリースされた「友よ」を披露して欲しいです。

星野源(10)「光の跡」
 2000年に、インストゥルメンタルバンド・SAKEROCKを結成。2010年に、アルバム「ばかのうた」でソロデビュー。2015年に、「SUN」で紅白歌合戦に初出場。2016年から、「星野源のオールナイトニッポン」を担当。NHKでは、2017年から「おげんさんとおっしょ」、2022年から「おげんさんのサブスク堂」が不定期放送。2024年に開催された「オードリーのオールナイトニッポン in 東京ドーム」にゲスト出演。イベント主題歌として「おともだち」を書き下ろした。今年のNHKの出演は、「おげんさんのサブスク堂」(1月9日~3月12日)他。今年の話題曲としては、「光の跡」など。
 星野源さんも、今の紅白歌合戦には欠かせないアーティストの一人だと思っていて、特に、生放送に捉われないパフォーマンスによって、紅白が多角化を促進し、様々なアーティストが出場するきっかけを作った事を考えると、本当に大きな存在だと思ってます。2024年は、VIVA LA ROCKやSUMMER SONICなど、ロックフェスに多数出演している事を考えると、ライブ感を大切にするフェーズであると思ってます。今年の紅白歌合戦は、是非、NHKホールでの生歌唱、もっと希望を言うと、それを白組のトリで観てみたいです。

細川たかし(41)「残雪・津軽」
 1975年、シングル「心のこり」でデビュー。同年、同曲で紅白歌合戦に初出場。1982年に「北酒場」で、1983年に「矢切の渡し」で、日本レコード大賞を受賞。2016年に紅白出場辞退を発表し、紅白勇退を表明した。2021年に、特別枠として紅白に出場。今年のNHKの出演は、「うたコン」(2月20日、4月2日)他。今年の話題曲としては、「残雪・津軽」など。
 紅白歌合戦に於いて、誰もが聴きたい懐かしの名曲枠を、石川さゆりさんの「津軽海峡・冬景色」と「天城越え」の2曲に引き受けさせるのは、以前から如何な物かと思っていました。個人的にはこの枠を、五木ひろしさんや布施明さん、御存命であれば八代亜紀さんなどが持ち回りにするのも一案としてあるかなと思っています。細川たかしさんに関しては、髑髏ジャージの着こなしがネットミーム化されるなど、ここに来ての勢いもハンパではないです。愛弟子である田中あいみさんも、演歌界の希望の星として期待もされています。細川たかしに新しい風が吹いている感もあり、復活に期待している状態です。Night TempoさんのRemixも話題になりましたが、希望を言うならば、「北酒場」をもっとゴリゴリのヒップホップトラックにRemixして、髑髏ジャージを着てパフォーマンスをして欲しいです。

マカロニえんぴつ(初)「忘レナ唄」
 2012年に活動を開始。2020年に、ミニアルバム「愛を知らずに魔法は使えない」でメジャーデビュー。2021年に、日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞。今年のNHKの出演は、「Venue101」(11月11日)他。今年の話題曲としては、「月へ行こう」、「忘レナ唄」など。
 マカロニえんぴつに関しては、ここ数年の活躍に反して、未だに紅白歌合戦に出場出来てない事が異常事態な気がしてます。今のジャパニーズロックのシーンは、2012年から2013年くらいに結成されたバンド、Mrs.GREEN APPLE、Saucy Dog、Novelbright、sumika、そして彼らあたりが中心にいて切磋琢磨している状況だと思ってます。そんな中で、紅白に於いては、マカロニえんぴつは、もう一歩のところで捲られてるイメージではあります。新世代である、ヤングスキニー、ねぐせ。、NEE(5月に、ボーカルのくぅが逝去されました。ご冥福をお祈りします。)あたりの勢いも強まりそうな中で、彼らをシーンの代表として紅白に選出するのは、今のタイミングがベストなのかなとも思います。本人たちも紅白への意識が高いと思われるので、出場に期待したいです。

三浦大知(5)「Pixelated World」
 1997年に、ダンスユニット・Folderのメインボーカルとしてデビュー。2000年から変声期に伴い、一時的に歌手活動を休止。2004年に活動を再開。2005年に、シングル「Keep It Goin' On」でソロデビュー。2017年に、「三浦大知 紅白スペシャル(「Cry & Fight」〜「EXCITE」)」で紅白歌合戦に初出場。今年のNHKの出演は、「SONGS」(2月1日)、「うたコン」(2月13日)他。今年の話題曲としては、「能動」、「Pixelated World」、「Everything I Am feat. Furui Riho」など。
 個人的に、2023年にリリースされた楽曲「能動」がカッコ良過ぎて、圧倒的に次元の違う事をやってると驚嘆し、改めて、三浦大知さんの先鋭性に度肝を抜かされた感覚でした。2024年はパリ五輪イヤーで、新種目であるブレイキンが注目を浴びてますが、その点に関しても掬う事が出来ます。もっと言うと、ダンスパフォーマンスと言う点に於いて、彼が日本で一番優れていると思ってますし、現行のジャパニーズR&Bシーンに於いて、マジで最重要人物だと思っています。今年は、「SONGS」などの音楽番組に出演に加え、NHKでテレビゲームを題材にした教養番組「ゲームゲノム」のMCを担当するなど、紅白復活の可能性に期待できそうです。

Mrs.GREEEN APPLE(2)「ナハトムジーク」
 2013年に結成。2015年に、ミニアルバム「Variety」でメジャーデビュー。2020年に、「フェーズ1完結」を宣言し、活動休止を発表。2022年に、「フェーズ2開幕」を宣言して活動を再開。2023年に、「ケセラセラ」で日本レコード大賞を受賞。同年、「ダンスホール」で紅白歌合戦に初出場。今年のNHKの出演は、「NHK WORLD-JAPAN MUSIC FESTIVAL」(1月3日)他。今年の話題曲としては、「ナハトムジーク」、「ライラック」など。
 Mrs.GREEN APPLEは、元々、我が推しの寺嶋由芙さんのプロデューサーである加茂啓太郎さんが発掘したバンドで、デビュー当時に「ひたちなかのGRASS STAGEで4万人を踊らせるバンドになる」と称賛していた程。それから時を経て、彼らは各種ストリーミングの再生数の累計チャートで1位を獲得し、実質、現在最も聴かれている日本のアーティストと言っても過言ではありません。2023年は彼らの年と言っていいくらい、圧倒的なシーンのフロントランナーとしての地位を確立しました。踊れるロックバンドと言う意味でも華を感じるし、2024年は、NiziUや乃木坂46と対バンすると言う、ロックバンドとしては異例の活動を展開しており、マジでJ-POPを背負おうとしている気概を感じます。今年の紅白も大いに期待したいです。

山内惠介(10)「紅の蝶」
 2000年に、シングル「霧情」でデビュー。2009年からは、北川大介さん、竹島宏さんとともに、「NHK歌謡コンサート」の為に結成されたグループ・イケメン3として活動。2015年に、「スポットライト」で紅白歌合戦に初出場。今年のNHKの出演は、「うたコン」(11月14日、3月5日、4月23日)他。今年の話題曲としては、「紅の蝶」など。
 紅白歌合戦に於ける近年の演歌歌手は、酷い演出のオンパレードではあるのですが、山内惠介さんに関しては、2022年のキツネダンスや2023年の「有吉の壁」のパロディーと言った、最悪な扱いにも関わらず、真正面から挑んでいる姿勢に、全く悲壮感を感じず、個人的に、本当に幸せになって欲しい演歌歌手の一人ではあります。楽曲に関しても、演歌のジャンルの拡張を狙っている感じも素晴らしく、今後の紅白の演歌の為にも、彼の位置の向上を願うばかりです。あと、三山ひろしさんに関しては、もうケン玉を観たくないと言う意思を込めて、今のところは外しています。

ゆず(15)「Chururi」
 1998年に、シングル「夏色」でメジャーデビュー。2003年に、「夏色など…(「夏色」〜「濃」〜「またあえる日まで」)」で紅白歌合戦に初出場。2004年に、NHKアテネ五輪のテーマソングに「栄光の架橋」 が、2013年に、NHK全国音楽コンクール中学校の部課題曲に「友〜旅立ちの時〜」が、NHK朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」のテーマソングに「雨のち晴レルヤ」が起用される。2017年には、「栄光の架橋」で紅白の大トリを務めた。今年の話題曲としては、「Chururi」など。
 ゆずは、近年の紅白歌合戦に於いて、過去曲を歌う事が多かったのですが、昨年の紅白で披露した「ビューティフル」は、人海戦術を駆使したステージで、明らかに彼らの新機軸を打ち出したステージだったと思います。MISIAさんで言う「アイノカタチ」のように、紅白から彼らの代表曲を生み出そうとする意気込みすら感じる、素晴らしいステージでした。2年連続同じ曲でのパフォーマンスは避けて欲しい思いはありますが、新しいゆずを提示するステージには期待したいです。

米津玄師(2)「さよーならまたいつか!」
 2009年に、ハチ名義でニコニコ動画にボーカロイド楽曲を投稿。2012年に、米津玄師名義で初のアルバム「diorama」をリリース。2018年に、「Lemon」で紅白歌合戦に初出場。2022年には、映画「シン・ウルトラマン」のテーマ「M八七」、アニメ「チェンソーマン」のテーマ「KICK BACK」、2023年には、宮﨑駿監督作品「君たちはどう生きるか」の主題歌「地球儀」など、話題作を多数発表している。今年の話題曲としては、「さよーならまたいつか!」など。
 米津玄師さんは、現在放送中のNHK朝の連続テレビ小説「虎に翼」のテーマソング「さよーならまたいつか!」を担当。ドラマも近年稀に見る傑作との呼び声が高く、僕も熱中して観てしまってるくらい最高です。それに加え、彼の楽曲があまりにも良過ぎて、現時点で2024年を象徴する一曲であると思っています。僕にとって紅白歌合戦の見どころの一つに、朝ドラ主題歌のパフォーマンスの際に、ドラマのヒロインが涙を流す瞬間があると思っています。近年で言うと、「半分、青い」のヒロインである永野芽郁さんが、星野源さんの「アイデア」を聴いた瞬間や、昨年の「らんまん」に出演した浜辺美波さんが、あいみょんさんの「愛の花」を聴いた瞬間に流した涙は、本当に美しかったです。NHKホールでの歌唱が困難であれば、紅白の為のスペシャルドラマと中継でのパフォーマンスでも大いにアリかと。とにかく、この曲を紅白で聴かずして今年を終える事は、全く想像出来ません。最高のパフォーマンスに期待しています。

L'Arc~en~Ciel(6)「READY STEADY GO」
 1991年に結成。1994年に、ビデオシングル「眠りによせて」でメジャーデビュー。1998年に、「HONEY」で紅白歌合戦に初出場。2010年には、NHKバンクーバー五輪のテーマソングに「BLESS」が起用される。ボーカルのHYDEさんは、2018年にYOSHIKI feat. HYDEとして、2022年にTHE LASTROCKSTARSとして、2023年にYOSHIKIとのコラボステージで、PATAさん、清春さん、松岡充さん、難波章浩さんらと共に紅白歌合戦に出場した。
 L'Arc〜en〜Cielは、2024年がメジャーデビュー30周年のアニバーサリーイヤーになります。彼らは、20周年を迎えた2014年に国立競技場でライブを開催した事を考えると、今年も何らかの大きな動きがあるのかなと思ったのですが、現時点ではアリーナツアーを開催をしたくらいで、寧ろ、ボーカルのHYDEさんの活動が活発化しそうな勢いではあります。同じく、30周年を迎えたGLAYは、SUMMER SONICへの参戦やNHK北海道の番組に楽曲を提供するなど、意欲的に活動を展開しています。L'Arc〜en〜CielとGLAYのいずれかが紅白に出場する可能性があると思っていて、現時点ではGLAYの方が目立った活動を行っているように思われます。ただ、ここ数年のリアリティーラインを考慮すると、HYDEさん擁するL'Arc〜en〜Cielの方が 可能性が高いのではないかと言うのが現状です。

以上が、2024年4月現在の「第75回 NHK紅白歌合戦」のYOSOUです。軽い気持ちで書こうと思ったら、一ヶ月もかかってしまったΣ(゚д゚lll)

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