見出し画像

私のボールペン遍歴 Shigno/STYLE-FIT/FEED GP4

手帳はMARK’SのEDiT。
ペンは三菱鉛筆のSTYLE-FITを5色使いで。
時々浮気もするが、基本的にはこの組み合わせで長年やっている。


20年ほど前は、Shignoを溺愛していた。
キャップ付きの単色ボールペンで。ゲルインクというものに初めて出会ったのがこれだった。

とにかく書き味に惚れて惚れて。
運命の出会いだと思った。

しかし机に向かう学生時代はそれで良かったが、仕事となるとそうもいかない。歩きながらや、電話応対など、咄嗟のメモをとるのにキャップ付きでは出遅れる。

Shignoは携帯用としては退き、私の寝室で日記用、創作ノート用として、その書き味を堪能することとなる。


Shignoに取って代わったのはSTYLE-FIT。
好きな色を選んでホルダーにセットして使うタイプ。やはりゲルインクとは縁を切れない。

STYLE-FITに乗りかえた理由は、単色ボールペンだとボディーが細くて、手の大きい私には握りづらいと気づいてしまったから。強く握るクセもあるから、爪が指に食い込んでしまう。

しばらくは3色用ホルダーを使用。
赤、黒、青……あるいはシャープペンシルをセットしていたかな。

5色はさすかにホルダーが太っちょすぎるし、そもそもそんなに色使わないし、と敬遠。
しかし試しに5色用ホルダーを使ってみたところ、握りが心地良くて、離れられない関係になってしまった。

ホルダーのデザインは、大部分がシルバーで、ペン先5cmほどが透明のものを愛用。他のメーカーのボールペンを買うときでも、ペン先は必ず透明のものを選んでいる。
以前仕事でお客さんからの電話注文を受けている最中に、ペンのインクが切れて慌てたことがあった。だからそれ以来、ペン先は必ず透明のものを選んでいる。インクの残量が見えないと不安になるから。


愛してやまないSTYLE-FITだが、欠点もそれなりにある。まずゲルインクなので消費が早いということ。自宅と職場、双方に替え芯の在庫をじゅうぶんすぎるほど置いている。

あとホルダーがツルンペロンで滑りやすいこと。
指が乾燥してもハンドクリーム塗りたてでも滑るので、保湿のあんばいには気を使う。

握ったときのフィット感は大事だ。文字を書く気が燃えるか萎えるかを左右する。ピタッとフィットしたときは、気分だけは王羲之、弘法大師なのである。


滑りやすさが理由で、他社のラバーグリップに何度も浮気をした。しかしその他社製品も握ったときのフィット感がイマイチだったり、インクの残量が見えなかったりで、結局STYLE-FITに戻ってくる。

ちなみにフィット感が最高だったのは、PILOTのFEED GP4。4色ペンなので本体の太さもちょうど良い。

しかし太いのは本体だけが良く、文字は細い方が好みなので、0.5では私には太すぎる。0.25、0.35などの細さは、ゲルインクでないと出せないのだろうか。

書き味、色については、昔ながらのボールペンって感じなので、ゲルインクほど好きにはなれない。ゲルインクの色の多さ、鮮やかさは最高だ。

だけどFEED GP4は握りが好きすぎて、私が持っている最後の1本を、ずーっと大切にとってある。ゲルインクと違って、なかなかインクも減らないし(笑)。

そして時々恋しくなっては握っている。
ああ、これなんだよなぁ……と、しみじみ&キュン。このピタッと吸い付く感じが、好きすぎる。


それなのに。ああそれなのに。
FEED GP4が消えた。
何年も探しているのに見つからない。
廃番になったのか(私に断りもなく)。

あきらめて他のPILOTボールペンをさまよい、見た目が似た感じのAcroball4という4色ペンを買う。

この、FEED GP4を探し求めて見つからなくて、仕方なくAcroball4を買ってみる、という挙動は、過去に何度も繰り返しているようで。私のペン立てには、Acroball4がほとんど未使用で3本もささっていた。どんだけさまよってんだ。

Acroball4の、ガバっと開くクリップと、ボディーの水色は好き。グリップの感触も悪くないが、握り部分に少しくびれがあるのは私的にはマイナス。寸胴な方が力まないから疲れない。私はね。

久しぶりに試し書きしてみたら、ゲルインクっぽい書き味。0.5で太めだから、これは年賀状の宛名書きや、履歴書を書くのにいいだろう。美しく書けそうな気になれる。

そういえばこれの前にも、フィット感が好きすぎる単色ボールペンがあった。何かの記念品でもらったのだったか……。あれもPILOTだった。
白地のボディーで、ノックする頭の部分はミントグリーン。書き味もカリカリして好きだったから、日記を書くのに愛用していた。

PILOTはグリップの感触がいい。


ここまでくると、文字の色と細さとグリップのフィット感、すべてを兼ね備えたものはないのか? と探さずにはいられない。

で、なんとなく良さそうだなと試しに買ってみたのがPILOTのHI-TEC-C COLETO。
STYLE-FIT同様、自分で好きな色のリフィルをセットするタイプ。5色用ホルダーもある。

だがしかし、惜しい。
リフィルをセットするための頭の開閉部が、移動中にバッグの中で開いていることがある(私の閉め方が甘いのか)。あとホルダーのデザインがちよっと私の好みから外れている。他にも種類があったのかもしれないが、私が行った店にあったのは水玉模様で。苦手。ボディーのクリアな水色は好き。

あとインクの色も、惜しい。
1、2週間ほど手帳や仕事ノートに書き込んでみたところ、赤、黒、青はとても良い。青はあとほんの少〜し、明るい方が好きだけど。
書き味、発色の具合が、COLETOはとても良い。紙にほどよい水分を含んでフィットする感じ、かすれない安心感が、とても良い。

だけど、ライム系、水色系は、惜しい。
これもやっぱり、ちょーっとだけ明るい方がいい。あくまで私の好みだけど。

これでわかったのは、私にはどうしても譲れない色の具合というものがある、ということ。
そんなわけで誠に残念ながら、COLETOは私の中で定着しなかったのである。

こういうことを繰り返し、繰り返し、結局またSTYLE-FITに戻ってくる。

願わくは、STYLE-FITに、デザイン性を保ったままで、フィット感最高のグリップが装着されますように。あるいはゲルインク化したFEED GP4が生まれますように……



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?